千鳥・大悟も「ワールドカップくらい熱くなったわ!」と興奮する“奇跡”の連鎖(てれびのスキマ)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『鬼レンチャン』

番組の主要企画「サビだけカラオケ」は、裏声をズルとイジるような価値観がいまいちわからなくて、それが自分にはノイズになってしまうのだけど、今回の「冬のスポーツSP」は掛け値なしでおもしろかった。

特に「50m平泳ぎ サバイバルレンチャン」と「大縄レンチャン」は、千鳥・かまいたちにイジられるのが全員芸人同士だから安心して観られておもしろい。

「50m平泳ぎ サバイバルレンチャン」は、最下位になったら脱落し、ひたすらレースを繰り返す過酷なもの。優勝するためには8レース泳がなくてはならない。

潜水元日本記録保持者で「水版森脇」と表される団長や、元水球部のじゅんいちダビッドソン、高校時代ジュニアオリンピック、大学でも全国大会に出場したきしたかの岸といった猛者たちの中で、ダークホースとなったのはみなみかわ。

水泳経験はないにもかかわらず、システマの独自の呼吸法で「体力無限」と言い張る彼は、水泳経験者を次々と破り、勝ち上がっていく。

「泳いでるときは体力100使うけど、上がって呼吸したら100に戻る永久機関」だとうそぶくみなみかわは、最も水泳で実績のある岸に対し「俺に負けたら恥じろよ」と吐き捨てる。

そして決勝進出のかかった7レース目、最下位になったのは岸。「クッソ、恥ずかしいなあ……深夜から出直します。ひとりでゴールデンは早かった」と天を仰ぐ。

水泳経験なしで決勝に進出したみなみかわのスゴさが際立った。『体育会TV』などにも呼ばれるのではないか。

両軍が交互に3回チャレンジし、跳んだ合計数で競う「大縄レンチャン」は、2回目の段階で千鳥軍が大きく差を広げる。

3回目、先行のかまいたち軍がそれを超えられなかったため泣きの1回を訴え、ジャンポケ太田が得意の背中ジャンプで3回跳べたらそれを認めるという話になるのだが、1回も跳べず失敗。

代わりにアタック西本が1回跳べたらとなり、見事成功する奇跡にスタジオも大盛り上がり。再挑戦し、森脇の靴が脱げるというまさかのハプニングで低調に終わるも、なんとか千鳥軍を逆転。

千鳥軍はあと7回跳ぶ必要があるのだが、和田まんじゅうのふくらはぎが前回同様限界に。「本当に無理な可能性あります」と。

前回も足を痛めた千鳥軍の和田まんじゅうを抱えながら跳んで、爆笑&感動を生んだが、今回は和田をおんぶして跳ぶことに。とても大縄跳びとは思えないフォーメーションで、なんと8回跳ぶことに成功。

スタジオの千鳥・かまいたちは、その異様な光景に爆笑しながら「最高!」「なんで跳べんねん!」「お前らは最高のチームや!」などと興奮。大悟「ワールドカップくらい熱くなったわ!」。

西本の背中ジャンプ、森脇の靴が脱げるハプニング、そして“和田おんぶ”のまさかの成功と、連鎖するように奇跡のようなシーンが連発。ノッている番組はこういうことが起こるのかと、その強さを感じた。

『メガホン二郎』

世の中の人々が絶賛しているものにあえてイチャモンをつける「映画逆張り王決定戦」。参加したのは平子、永野に加え、『ランジャタイのがんばれ地上波!』「年始ブチギレ王決定戦!」でも一緒に出演したきしたかの高野と村田。

永野は本編の前から“逆張り”が止まらない。「キャンプ」に対して「あれ、ヒロシさんのもんだから! ひとりキャンプというのをヒロシさんがやり出して、あのときの空気感も僕、観てるんですよ。『やってんね、この人』みたいに特殊な人として番組で取り上げられて、芸能人様がモニター越しにニヤニヤ観てたんだけど、今やそいつらもYouTubeでキャンプ行き出して」「ひとりになりたくてヒロシさんはナチュラルにやってんのに、自己顕示欲の塊みたいなやつが『いや~』とか言ってやり出したりとか」「あれってただの長い食事の準備」などとよどみなく斬っていく。

「あえて逆張りする」という“本心ではない”テイが効いていて、ほかのメンバーもさまざまなものに気持ちよく毒を吐いていき、本編が始まったのは、もう放送時間が半分以上経ってから。

ようやく始まった第1ステージは「映画逆張りプレゼンバトル」。永野は『スター・ウォーズ』に「付き合ってられない」と逆張りしていくのだが、次第にそのファンに対して攻撃。

「『スター・ウォーズ』と芸人の深夜ラジオに関しては全部受け止める」「ラジオだけは全部本当みたいに聴くじゃん。なんなのあれ?」と深夜ラジオにスライドさせていくのが永野らしい。「逆張り」という設定が見事に合致して、永野が終始キレッキレだった。

第1ステージでトップに立ったのは『E.T.』を逆張りした高野。企画趣旨どおりの逆張りプレゼンは見事で、審査員役の有村昆は絶賛。逆にどう返していいかわからずグダグダになってしまう高野が可笑しかった。高野「……どういうこと?(笑)」。

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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2021年のテレビ鑑賞記録。

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