テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『ぽかぽか』

「ぽいぽいトーク」のゲストは草彅剛。久々のお昼の生放送にテンション高めで、「それもめんどくさいよねー」「今日から長風呂にします」「だいたい雰囲気なの！」など適当な受け答えが草彅っぽい。

神田愛花もやはりいつもどおり「すっとこどっこい」（by岸谷五朗）な「～っぽい」を出してトークがあらぬ方向に飛んでいくなか、岩井は「旅館の朝食に一緒に行こうって言ってたのに勝手にひとりで行っちゃうっぽい」と鋭い指摘。

それに草彅は「僕のこと見てるんですか！」と驚き「仕事だと待てるけど、プライベートだとせっかちだから待てない」とそのとおりだと答える。さらに「約束の時間に朝食会場に行ったら帰ってくる草彅さんとすれ違いそう」とつづける岩井に「すごーい！」とうなずき「それで仲悪くなっちゃう人はそれまでの感じ」「気遣いたくない」と答える。

忘れっぽくて大事な約束もすっぽかしてしまうという草彅の話に、友達だったら「楽そう」と岩井。「こっちが忘れてても何も言わなそう」と。すると草彅も「けっこうオレ、いいやつだから」「怒らない」と笑う。それ以外にも「目見て話聞いてくれるけど全然聞いてないことあるっぽい」「誰かがみんなに配ってるアメとかおまんじゅうを『僕はいいです』って言いそう」などズバズバと草彅の生態を言い当てる岩井。やはり観察眼が凄まじい。草彅の「自分のタイミングじゃないと絶対食べない」「だから番組の収録で食べてって言われてると、ちょっと機嫌悪いんですよ」という部分は、何か草彅の大事な部分を表している気がする。

鋭い指摘で本質を突く岩井と、すっとこどっこいの方向から思わぬところに話題を飛ばす神田とのゲストトークは、想像以上にこれまで聞いたことのない話を引き出してくれていておもしろい。

新コーナー「この人が似ている有名人みんなで見つけてあげよう会」では、岩井や神田はもとより、伊集院による「今の香川照之」「採点の甘い山田邦子」「鍛えてない野田クリスタル」などといったちょっと毒をまぶした大喜利が味わえて、いいコーナーになっていきそう。

『しくじり先生』（ABEMA）

「お笑い研究部」として「トンツカタン森本はもうわかった！　お抹茶と櫻田を考える！」というタイトルだけでおもしろい企画。吉村が「9割は森本」というように、トリオ内格差が著しいトンツカタン。

そんななか、この番組の打ち合わせで「お抹茶が解散を考えている」ことが発覚。解散を考えている理由は「森本にムカついている」というシンプルなもの。一方の櫻田は、それには完全に無関心。「好きなことができていればいい」と現状に満足していると。 そんな状況に若林が「（シリアスな）ゾフィー系でもあり、ハマカーン神田系でもある」と過去のこの番組の名作に重ねる。「ネガティブ過ぎる」というお抹茶が起こした“事件”がつづきそうな後編も濃そう。