統合失調症当事者であり、正しい知識を知ってもらいたいと活動しているVTuberもりのこどく。メタバース内に統合失調症患者のための居場所「もりのへや」を作りたい、というプロジェクトを立ち上げ、今年の4月、クラウドファンディングで目標を達成した。この活動に新聞など各種メディアの注目が集まっており、QJWebも2022年4月に記事として公開した。
今回は実際にメタバース内に統合失調症の人のためにどのようなバーチャルな空間を作ろうとしているのか、統合失調症の人たちの悩みはどこにあるのかなどを、もりのこどく本人に徹底インタビュー。VTuberやメタバースが精神疾患を抱える患者の救いになる可能性はあるのか? VTuberのご意見番・たまごまごが聞く。
目次
「統合失調症」と言い出しづらい背景
──朝日新聞、中日新聞、共同通信などいろいろな新聞がもりのこどくさんの話題を取り上げ、東京新聞では一面に掲載されていましたね。
こどく 東京新聞さんでは朝刊の社会面でこどくの活動について、夕刊一面では統合失調症患者のためのメタバースの居場所「もりのへや」について取り上げていただきました。これまでやってきたことは無駄じゃなかったと思いました。
──VTuberが新聞の一面に載ること自体も稀ですが、「統合失調症の当事者」としてもここまで話題になったのは珍しいと思うんですよ。
こどく 確かに、統合失調症患者ってテレビしかり新聞しかり、ほんとに世に出てこないですよね。
──こどくさんは、統合失調症は100人に1人かかる身近な病気だとおっしゃっていましたが、あまり身のまわりに患者さんがいるイメージがないです。なぜなんでしょうか?
こどく 統合失調症に対しては今も偏見を持たれがちで、差別されることもあるからです。たとえばネットでちょっと突飛な行動をした人に「お前統合失調症だろー」と揶揄するとか。だからこどくも、自分が統合失調症だって伝えたときに、相手が自分から離れていってしまうのではないか、将来進学や就職に影響が出てしまうのではないかと不安で、ごく親しい友人以外には打ち明けていないんです。日常生活が送れるくらいに回復する患者も少なくないということもあり、隠れた統合失調症患者は、きっとたくさんいると思います。それに、そもそも精神科に通っているっていうこと自体言わないですよね。体の病気ならなんの病気か言えるのに、心の病気だと言いづらいんです。
打ち明けられないことによる孤独
──統合失調症についてVTuberとして伝えていきたいと感じたきっかけはなんですか?
こどく こどくは一度は統合失調症の症状が落ち着いて寛解(かんかい・症状が軽減または消失すること)したのですが、その後再発してまた悪くなってしまったんです。そのときから外に出られなくなって、人と話せなくなってしまって。そんな日々がつづいたときに、ふと、こどくが今ここにいることを誰も知らないんだなと思ったんです。そして、こどくと同じように、統合失調症にかかって、ひとりぼっちで孤独を感じている人も、この世界にはきっとたくさんいるんだろうなと思いました。そこで、「統合失調症患者はここにいる、こどくはここにいる」と伝えたいと思ったんです。
──ぼく自身もこどくさんのチャンネルを見るまでそもそも統合失調症のことをほとんど知りませんでした。
こどく こどくも統合失調症になるまでこの病気の名前すら知らなかったんですよ。診断を受けて、初めて知りました。家族はショックを受けていましたけど、こどくは、「何それ?」という感じで。若い人がかかりやすい病気なのに、知られていないんです。病名くらいは知っていたとしても、偏った知識だったりする。だから若い人に正しく知ってもらいたい、こどくと同じようにわからなくて苦しむ人をひとりでも減らしたいです。
──比較的若い人がかかりやすい病気なんですか?
こどく 10代20代がかかりやすいと言われています。今年から高校の教科書で取り上げられるようになりましたが、それでも遅いと思っています。高校は行かない人もいますし、統合失調症を含め、精神疾患については、義務教育のうちから教えてほしいですね。
──こどくさんの周囲には統合失調症の方はいましたか?
こどく VTuberとして活動を始めるまで、自分以外の統合失調症患者に会ったことも話したこともありませんでした。入院した病院やデイケアにいたのかもしれないんですけど、「私統合失調症なんだ」って言ってくれた人はひとりもいませんでしたし、こどくもほかの人には打ち明けませんでした。
──病院に行ったらいる、くらいの気持ちでした……。
こどく だから、活動を始めて、インターネットで統合失調症患者と出会えたときは衝撃でした。「こどく以外の統合失調症患者って本当にいるんだ!」って。ファンの方や、クラウドファンディングで支援してくださった方が同じ病気を抱えていると打ち明けてくれることもありますが、そういう方でも、「誰にも自分は統合失調症だって言っていません」っておっしゃっていたりして。こどくもそうですが、やっぱり、ネットの世界では言えてもリアルでは言えないのかなって。
──病気を周囲にオープンにした場合、プラスになるんでしょうか?
こどく 現状は悲しいですけどマイナスに働く可能性のほうが高いとこどくは思います。身近で、この病気を理由に結婚を反対されることがあったとも聞きました。
──心折れますね……。
こどく もちろん正しく捉えている人もいます。統合失調症なんだって打ち明けたら、「そうじゃないかなって思ってた」と言ってくれた友人もいました。それって、統合失調症だと思っていてもまったく変わらず接してくれていたということじゃないですか。
がんばれないことを理解してもらう
──理解してもらうのが難しいと、統合失調症を抱えた人ががんばって暮らしていくのは難しいですね。
こどく こどくの場合だと、そもそも、がんばることができないんです。1日がんばっただけで次の日は調子が悪くなって寝込むこともあります。だから「がんばる」というよりは「がんばれないことを理解してもらう」のがいいのかなって思っています。この世界には「がんばれない人」が本当にたくさんいると思うんですよ。足をけがして走れない人に無理して走らせないのと同じように、「統合失調症か、じゃあ疲れたら休もうか」というふうに思ってもらえるといいなって思っています。
──やっぱり周囲の人の理解が広まるのが大事なんでしょうね。
こどく そうですね。もう一歩進んで、社会が変わっていってほしいです。自分のまわりの人に理解してもらえたとしても、「まわりの人のまわりの人」には理解してもらえないかもしれないですから。社会全体が変わっていってくれたら、統合失調症患者にとってだけでなく、ほかの理由で「がんばれない人」にとっても、がんばれちゃうからって無理してがんばっている人にとっても、生きやすい社会になると思います。
──まず統合失調症という病気が存在するっていうところからなのかもしれないですね。
こどく こどくはそのために活動しています。若い人がかかる病気なので、若い人が見るメディアであるYouTubeを活動場所に選びました。出版された本やマンガはありますが、難しかったりちょっと怖かったりして。こどくが病気が重かったときに知りたかった情報ではなかったりしました。
──VTuberのファンじゃない方で、新聞とかニュースを見て「こどくさんを見に来ました」という方はいらっしゃいますか?
こどく たくさんいらっしゃいます。ツイッターやYouTubeをやってなかった方が、こどくの活動を見つけて始めてみました、っていうコメントを送ってくれて。「届いた!」と思ってうれしかったです。VTuberを全然知らない統合失調症関係の方が見てくださって、ツイッターでつぶやいてくださったり、ほかの人にお勧めしてくださったり。最近ツイッターでフォローしてくださる方の中にはVTuberを知らなかったであろう方が少なくありません。
心穏やかになれたVTuberの動画
──VTuberで最初に見ていたのはどなたですか?
こどく こどくが最初に見たのは、HIMEHINA(ふたり組のユニットで、普段はバラエティ動画をアップしている。音楽アーティストとしても活動中)さんとキズナアイ(最初期から活動しているAIのVTuber。ひとりでのバラエティ動画がメイン。現在休止中)さんです。3D動画勢から入りました。あと花譜(バーチャルシンガー)さんとかヰ世界情緒(バーチャルシンガー)さんもよく見ています。にじさんじさん、ホロライブさんの切り抜きも見ています。個人勢の動画勢の方も好きです。レオン・ゼロミヤ(企画動画勢VTuber)さんとか、トライアンブリ(VR技術を使ってバーチャルテクノバラエティユニットとして活動する3人グループ)さんとか。あとこどくのLive2Dを作ってくださった古都Laz(バーチャルフルーティスト)さんとかですね。
──かなり見てらっしゃいますね。VTuberのどこがよかったんでしょう?
こどく どのチャンネルも、楽しそうにしてらっしゃったんですよね。そのときのこどくはほとんど何も理解できていない状態だったんですけど、VTuberの動画を見ているときはとても心穏やかに過ごせていたんです。「楽しそうだ、あーまた何かやってる、ゲームしてる、おもしろい」みたいな感じで延々と見ていました。
──不思議ですね、なぜちょうどよかったんでしょう?
こどく 単純化されているからじゃないかなと思います。リアルのYouTuberさんって背景が外だったり家だったり、毎回服が変わったり、情報量が多いじゃないですか。最初に見たHIMEHINAさんやキズナアイさんって、誰でも見られるように単純でわかりやすい動画になってたんですね。だから見ていて楽しかったんだと思います。あとそのお三方は人をけなしたりしないのも心地よかったんだと思います。そのころは幻覚に悩まされていて、常に「死ね」という声が聞こえていたので、いつも隙あらば死のうとしていました。フォークを口に突き刺そうとしたり、ベランダから飛び降りようとしたり、車が走ってくるところに飛び出そうとしたり。
──死ぬための行動を実行してしまっていたんですね。
こどく そうですね、とにかくいつも死のうとしていました。それでもVTuberの動画を見ているときだけは「死ね」という声が聞こえなかったんです。
──VTuberは統合失調症の症状が重いときに見るのに向いている、ってことなんでしょうか?
こどく 今となってはわからないですね。症状が重かったころのことは、こどくはあまり覚えてなくて、家族から聞いた話がほとんどなんです。ただ、統合失調症の症状が重い人でも見られるんじゃないか?っていう思いでVTuberを始めたということはあります。
──とはいえ動画配信の最初の一歩のハードルは高くないですか?
こどく もともと、こどくはすごく活動的な女の子だったんです。やりたいって思ったことはなんでもやっちゃう。だから「VTuberやる!」って決めてからは止まらなくなって(笑)。
──しんどいとか、つらいとかを耐えてがんばったわけではないんですね。
こどく はい、VTuber活動に関してはまったくつらくないです。しんどくなるのは本当にがんばり過ぎて疲れたときぐらいです。
──VTuberをやってよかったことはありますか?
こどく たくさんありますね。まずほかの統合失調症患者に出会えたこと、それからVTuber活動を通して体調がよくなったことです。
──VTuber活動で体調がよくなる!?
こどく もちろん、人によると思いますが。VTuber活動を始めた当初は統合失調症の症状が重くて、まず人と話せなかったんです。VTuberの動画の中だったらひとりで話すだけだったんで、できたんですよ。だから配信なんてもってのほかだと思っていました。でも今は配信も楽しんでやれています。精神科医の松崎朝樹先生も、「発信する当事者も他者との交流で回復が促される」とおっしゃっていました。
──クラウドファンディングも、緊張して大変なんじゃないかと思いながら見ていました。
こどく クラファンも思いついて、「絶対やる!」って決めて、駆け抜けました。確かにプレッシャーはすごかったです。でも、たくさんの方から支援していただいて、このプロジェクトは自分ひとりが必要と思っていたのではなくて、やっぱり多くの方に必要とされてたんだなーと感じられました。そもそも、このプロジェクトを立ち上げることで、ひとりでも多くの方に統合失調症という病気の実態を知ってほしいと願っていたので、こうしてたくさんの方に知ってもらえてよかったです。
お薬ファッションへのこだわり
──もりのこどくさんのファッションは、独特ですごくいいなと思って見ていました。こだわりポイントはどこですか?
こどく まず緑色であることです。緑色って落ち着く気がしませんか? イラストレーターの小夜子さんに緑色の服を仕立てていただきました。ピアスのお薬と、ポケットの内服薬もこだわりです。お薬って統合失調症の治療において、すっごい重要なんです。お薬がなかったらこどくはここまで回復してませんでした。だからお薬みんな飲もうね!という思いで衣装に取り入れました。
──世の中一般で使われている薬のアクセサリーのイメージって、どっちかっていうとネガ要素とかサブカル寄りだと思うんですよ。だから最初見たとき驚いたんですよね。
こどく 確かにそれが一般的なイメージかもしれません。「お薬がついてるけど、これ大丈夫?」みたいに言われたこともけっこうありました。でも、大丈夫です。だってこどくはこれ毎日飲んでますから(笑)。
──薬はあまり飲みたくないっていう人は多いと思うんです。
こどく こどくも、精神科に通ってることを知った人から、「お薬だけは絶対に飲んじゃだめだよ、かえって悪くなるよ」と言われたことがあります。でもこどくは、自分にぴったり合ったお薬を飲み始めてから、よくなっていきました。お薬は大事です!!
──動画を撮影する際にこだわっている部分はありますか?
こどく 暗かったり怖かったり、それからあまり難しかったりしないように気をつけて話しています。病気の症状で、物事を考えるのが難しくなることがありますから。どんな方でも、安心して見られるような動画を目指しています。
インターネットから伝える「生きててえらい」
──「今日も生きててえらい」という挨拶がいろいろなメディアで取り上げられていました。なぜこの挨拶にしたのですか?
こどく こどくの動画は、「生きててえらい」で始まり、「生きててくれてありがとう」で終わります。「生きててえらい」というのは、統合失調症の症状が重かったときに、こどくが言ってもらいたかった言葉で、「生きててくれてありがとう」は、言ってもらってうれしかった言葉です。こどくは何度か死にそうになったことがあるので、「本当に生きてるって偉大」「生きてるだけでいいじゃんもう」と思うようになりました。だから、視聴者のみなさんには、「生きててえらいし生きててくれてありがとう」と伝えたい。こどくのファンネームの生存者というのも、その思いから生まれています。こどくの動画を見てくれるみなさんと一緒に生きていけたらと思っています。だから、最初と最後の言葉は、毎回ガチで、心を込めて言っています。
──「生きづらい」人は今の社会に増えていると思います。そんななかでVRを利用して生きやすくなる社会は来ると思いますか?
こどく 来ると思います。インターネットやメタバースの普及は、今の社会で生きづらい人を救ってくれると思っています。こどくを孤独から救ってくれたのはインターネットでした。インターネットがなければ、こどくはそもそもデビューしていなかったわけですし、ここまで体調がよくなったかどうかもわかりません。今制作している「もりのへや」もそうですね。メタバースの居場所なら、これまで差別を恐れて自分が統合失調症だと言えなくて出会えなかった患者同士が出会えるし、症状があって家から出られなかった患者も参加することができます。そうやってつながるということが本当に大事だと思っています。誰かとつながっていることが自信になるし、生きがいにもなってくると思うんです。
──インターネットは情報が多いので、精神疾患の人にとってプラスになるのかマイナスになるのかわからない部分もあるのではないでしょうか?
こどく 確かに、インターネットの欠点として、間違った理解が広まるということがあると思います。そのためにも、統合失調症については、もりのこどくのコンテンツが正しい情報を発信する場として知ってもらえることを目指しています。
「もりのへや」が目指すもの
──クラファンの大成功で、多くの人の期待が寄せられているんだと感じました。特に印象的だったことはありますか?
こどく こどくと同じ統合失調症患者やその家族の方、また精神科に勤めている方など、統合失調症に関わりのある方々からご支援していただくことが多くて、感激しました。このプロジェクトを立ち上げてよかったと思いました。心温まる応援メッセージもたくさん寄せていただき、とても励まされました。また、プロジェクトを知った精神科医など精神医療や社会福祉の専門家のみなさんが、力を貸そうと名乗り出てくださったこともうれしかったです。
──現場の方の意見は頼もしいですね。
こどく クラファンの前から支援してくださっている精神科医や公認心理師の方々もいらっしゃいます。このプロジェクトを伝えたときに、「統合失調症当事者たちのあり方を変え得る大きなチャンスになる」「多くの生きづらさを抱える人たちの光明になる」と認めてくださったので、すごく心強かったです。
──先行ビジョンとしてまずどのような部屋の造りを予想されていますか?
こどく コンセプトは「森の中の開けた空間」です。閉じた場所でもなく、かといって広過ぎもせず、人とのつながりを感じられるような温かい気分になれるような感じにしたいと思っています。子供のまわりに森の動物たちが集まってくる絵本がありますが、そういう森の中の広場のイメージですね。
──ここは絶対重要だと思っているところはありますか?
なんといっても居心地のよさですね。そのために、スタッフから見て「死角がない」ようにしています。誰がどこから見てもちゃんと全員が見られる、みんなが安心して過ごせる場所にしたいです。話すのが苦手な方でも参加しやすいよう話題を提供する一方で、その話題で話したくない人は好きな話をしてもいいし、話をしないでただそこにいてもいい。参加者が穏やかに同じ時間を過ごせる居場所にしたいです。
テキストチャット機能を使えば安心して話せる
──メタバース・VR空間としてclusterを選んだ理由を教えてください。
こどく スマホから気軽に参加できるというのが一番大きい理由です。もともといろいろなメタバースに入っていましたが、clusterは操作性がよくて、いろんなことができると感じました。ワールドを作成できたり、イベントに参加できたり、テキストチャット機能がついていたり。これは将来いろんなことができて楽しそうだなと思って選びました。
──音声だけではなくテキストだからこそのよさはありますか?
こどく 人と話すのが怖くてしゃべれない患者もいると思うんです。こどくも妄想の症状が強く出ていたときには、人と目を合わせておしゃべりすることができませんでした。そういうときにテキストチャットがあればやりとりができますよね。「声を出したら自分だとばれてしまうのではないか」と恐れて声を出せないという患者も、テキストチャット機能を使えば、安心して話せます。
──clusterはメタバースの中でも珍しく三人称視点も選択できますが、この機能についてはどうでしょう?
こどく 三人称視点だと、自分のまわりに誰がいるのかわかるので、とてもいいですね。一人称視点だと人が近過ぎると感じることがありませんか? メタバースではすごく近づいてくる人が多くて、なんだか怖いと以前から思っていました。三人称視点なら、そういう恐怖を感じにくくなります。ただ、clusterでも一人称視点に切り替えると、こどくには近過ぎると感じるときがあるので、「もりのへや」では、「人と人があまり近づかないようにしてくださいね」と注意していくつもりです。
──空間デザインはどなたが制作する予定ですか?
こどく クラスター株式会社のデザイナーの方に制作していただいています。こどくだけでなく、もりのへや運営委員会の意見を入れていただいて。
──もりのへや運営委員会とはどのようなものですか?
こどく 精神科医や公認心理師など精神医療と社会福祉に関わる方をはじめとして、お力を貸してくださる方々が集まってくださって、発足しました。中にはデザインの仕事をしている方もいます。みなさんにアドバイスをいただいています。
──精神科医や公認心理師の方はよく引き受けてくださいましたね。
こどく はい。本当にありがたいことに、みなさんボランティアで関わってくださっています。また、メタバースでの活動ですので、日本全国から集まってくださっています。とてもお忙しいみなさんがこうして力を貸してくださることができるのも、メタバースだからこそですね。
──管理はどのようにされていく予定ですか?
こどく もりのへや運営委員会のみなさんのご協力を仰ぎながら、こどくができるだけ無理をせずに管理していく予定です。
──統合失調症以外の人は出入りできるんでしょうか?
こどく スタッフ以外の参加者は統合失調症患者のみとさせていただく予定です。今なお社会に根強い差別と偏見があり、精神疾患を抱える患者の中でも、特に統合失調症患者は孤立しがちです。統合失調症患者が安心して病気のことを話せる、貴重な居場所となることを目指しています。
──最後に、もりのこどくさんの目標を教えてください。また、これからの活動について教えてください。
こどく こういう居場所があったらいいなというこどくひとりの願いが、たくさんのご支援と応援をいただいて、今はみんなの願いになっています。こどくの活動と「もりのへや」を通じて、全国に80万人もいるはずの統合失調症患者が、ひとりでも救われることを願っています。統合失調症患者にとって生きやすい社会は、きっと、誰にとっても生きやすい社会です。いつか、そういう社会になる日がやってくることを信じて、こどくはこれからもお薬を飲みながら、無理せず、がんばります!
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