相方の魅力を語るという、芸人にとって非常に難関である取材をお届けする本連載。第一弾で取り上げるのはアルコ&ピース。
先手は平子祐希。「おもしろがられ力」や「許され力」など、相方・酒井健太の魅力を(苦言?を挟みながらも)思いのままに述べてくれた。
その記事を酒井が読み、アンサー取材を実施。
平子が語った自身の魅力について答え合わせをしながら、自身と平子について向き合う酒井。考えれば考えるほど、平子という人間がわからなくなる酒井の姿がそこにあった──。
目次
平子さんって、俺のプライベートめっちゃ知りたいんですよ
──平子さんの記事をお読みいただいた、率直な感想を教えてください。
酒井 平子さんっぽいなぁ~って感じですよね(笑)。まっすぐ褒めに行きそうだけど、意外と行かないっていう。
──今回、その記事に対してのアンサー取材を。
酒井 けっこう考えたなぁ……この仕事どうしようって。相方のこと話すなんて、なかなかないですよ。
──そうですよね。平子さんから一番最初に挙がった酒井さんの魅力は、「おもしろがられ力」でした。「イジられ力」とは違うと。
酒井 自分ではあんまり感じたことはないですけどね。「おもしろがられ力」って、平子さんのほうがありそうですけどね!? 平子さんって「イジられ」ではないじゃないですか。お互いそう思ってるのかもしれないですよね、もしかしたら。
──確かに、平子さんにもその節があるなと今思いました。
酒井 ね、そうですよね!?
──そして、酒井さんに親心を抱いているとも。その節を感じることはありますか?
酒井 なんでそこまで?ってくらい、俺のこと気にしてるなって思うときはあります。たぶん、平子さんって俺のプライベートめっちゃ知りたいんですよ。
──そうなんですね?
酒井 これ初めて人前で言いますけど、前に鏡張りの楽屋で携帯見てて、視線感じると思って鏡見たら、平子さんが立ち上がってめっちゃ俺の携帯見てたことがあるんです。親心っていうか、なんだあれ? 怖いときありますね。なんでそんな知りたいのかな? 俺は別に、平子さんのプライベートそこまで知りたくないんですよ。あれは執着心なのかな?
──携帯を見ていた……。
酒井 すんごい顔してたんですよ、めっちゃ怖くて!
──それに気づいたとき、平子さんには言いましたか?
酒井 いや、この話自体、今初めて人に言いました。まあ、俺があんまり自分の話をしないから気になるのかな。これが平子さんの言う親心なんですかね?(笑)
──平子さんにだから言わないというわけではなく?
酒井 全然話さないです。後輩も、俺ん家の周辺は知ってるけど、家は特定できてないはずです。実家も学校から5歩くらいのところでしたけど、ほとんど友達入れたことないです。普通、溜まり場になるじゃないですか? そういうの絶対嫌なんですよ。
酒井の口から暴かれる“M-1グランプリ2018事件”
──5歳上の平子さんに対して「先輩」という感覚はありますか?
酒井 もともと先輩だったから、その感覚は抜けてないかもしれないですね。
──「お兄さん」という感覚で、甘えてしまうようなことは?
酒井 どっちかっていうと「先輩」って感覚。同級生で組んでなんでもしゃべるコンビっていますけど、そういう感じではないですね。
──アルピーさんが、今まで一度もケンカしたことがないというのは驚きました。
酒井 壁があるわけではないですけど、ある程度距離を取りながらっていうか。飲んで腹割って話そうよ!っていうのもやったことないし。
──それをしないことによって、モヤモヤしたりはないですか?
酒井 やったほうがいいかなって思う時期もありましたけど、ずっとこれでやってきたから、もうこのままのほうがいいです。
──酒井さんの記憶でも、今までケンカはない?
酒井 ケンカはないですね。
──ケンカ“は”?
酒井 険悪な時期はありましたね。3年前の『M-1』。
──そのお話でしたか。そのことは平子さんにもお聞きしましたが、酒井さんサイドのご意見も聞きたかったんです。(※3回戦のネタ冒頭で、平子が酒井のプライベートな恋愛面を暴露するというアドリブをかました)
酒井 平子さんは「酒井のリアクションが見たかった」って言うんですけど、どうなんですかね? 平子さんは認めないと思いますけど、僕は、平子さんのちょっと悪い部分が出ちゃっただけだと思うんですよね。後輩は「平子さんが酒井さんのこと好き過ぎて、ああいうかたちになっちゃったんですよ」って言うんですけど、どうなんですかね?(笑)
──この事件についてはラジオでもお話しされていましたけど、「絶対これはお互い本音で話していないな」と思いながら聞いていました。
酒井 ははは!(笑) 本当そうなんですよね。ドロドロした部分があるんですよ。言葉にしたら恥ずかしいくらい幼い部分。ふたり共。
──あのとき、酒井さんは本気で怒っていたようにも感じました。
酒井 そうねぇ~。キレてはないけど、「あ~あ!」って感じ。呆れとかではないですよ?
──3年越しにこのお話が聞けてよかったです。
平子「BEAMSの店員ですか?」。酒井「あ、違います。すみません」
──平子さんから、おふたりの出会いのエピソードも伺いました。
酒井 第一印象のくだりですよね。俺もめちゃくちゃ覚えてます。ソニーのネタ見せのときだったと思うんですよね。俺がサッカーのシャツ着てたら、すっげえでっかい男が「BEAMSの店員ですか?」って言ってきて。
──本当にそう声をかけられたんですね。
酒井 本当に言われた。状況もめっちゃ覚えてる。ネタ見せの部屋の外でリュック背負って帰ろうとしてるときに声かけられて、「あ、めっちゃ怖い人いる」と思って、「あ、違います。すみません」って言って速攻でエレベーター乗りました。逃げるようなかたちで(笑)。
──ライブのエンディングにおふたりだけ出ずに、楽屋で話していたエピソードもお聞きしました。
酒井 それは覚えてないんだよなぁ。でも、エンディングとかしょうもないなって思ってたから、実際にあったんでしょうね。かっこいいと思ってたんだろうなあ(笑)。
──17年前の平子さんと、家庭を持った今の平子さん、何か変化は感じますか?
酒井 家庭持ったっていうのもあるけど、ひとりの人間として考えたら、40歳の大人じゃないですか。そりゃあ大人になりましたよ。丸くもなったし。結婚して子供ができてっていうのでガラッと変わった感じはなかったけど、仕事でもいろんな経験してきて、「丸くならなきゃなぁ」とかは思ったんじゃないですかね。
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