「ME:Iには宝物が11個ある」20歳目前!AYANE&KEIKOが憧れる人物像と“大人になること”

2025.4.15

文=於 ありさ 撮影=YURIE PEPE 編集=高橋千里


洗練されたパフォーマンスと個性で、デビュー2年目とは思えないほどの熱狂を生み出しているガールズグループ・ME:I(ミーアイ)。4月16日に発売される3RD SINGLE『MUSE』は、ME:Iが新たに誰かの夢や憧れとなる姿を描いた楽曲だ。

今回は、メンバーのAYANEとKEIKOにインタビュー。ふたりは現在19歳、今年20歳になる同級生コンビ。駆け抜けた10代をどのように振り返り、今は何に対して“憧れ”を抱いているのか。理想の大人像などを語ってもらった。

10代で得られた成長「自分の中で解決できるように」

写真左:AYANE(あやね)2005年生まれ、岩手県出身。圧倒的な歌唱力を持つ/写真右:KEIKO(けいこ)2005年生まれ、愛知県出身。明るいムードメーカー的存在

──おふたりは「MUSE」を聴いて、どのような楽曲だと感じましたか?

KEIKO この1年間、誰かに憧れてひとつの夢を叶えてきた私たちが、2年目を迎えて、逆に誰かの憧れの存在になるようなことを描いた楽曲。夢を与えていく立場になる緊張感があるような楽曲だと感じました。だからこそ、今までとは違ったものを見せなければならないですね。

AYANE デビュー曲「Click」と今回の「MUSE」は、似たメッセージ性がありながらも、この1年を通して意味合いが変わっていったような楽曲、個人の成長や変化もすごく表れているような、「Click」の進化バージョンだなと感じました。

ただ、誰かの背中を押すというよりは、誰かに夢を与えて一緒に大きな一歩を踏み出す……まだ私たちも夢を叶えきれてはいないから走り続けているけれど、走り出す人を引っ張っていける、そんな応援ソングなんじゃないかなと思います。

──おふたりは今年20歳になります。10代を振り返って、ご自身が成長したと思うことはありますか?

KEIKO 自分の中で、いろんなことが解決できるようになったことです。今までは家族に頼りがちで、悩みがあったらすぐに相談していたのですが、(『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』の)合宿中くらいからひとりでいろんなことを考えて解決できるようになった気がします。親元を初めて離れたので、考えが深まって、自分のメンタルの保ち方もわかるようになってきたんです。

AYANE 私も、やっぱりオーディションを受けたことが一番大きなターニングポイントでしたね。KEIKOが言ったように、親と離れて、しかも海外で生活して……という経験は、自分自身の音楽や表現に直接向き合う機会になりましたし、自分のことをもっと知ることもできました。

同時に、いろんな価値観を自分の中に取り入れることもできたので、成長したんじゃないかなと思っています。

──着実に夢を叶えて、成長も実感しているんですね。おふたりはそのような経験を通して、憧れを現実にするために必要なことはなんだと思いましたか?

KEIKO 自分は“なれる”と本当に信じ続けることが大事だなと思いました。正直、私が夢を志し始めたときは、すでに高校生で、この世界だと遅いと思っていたんですよ。

だから、年齢的にも、実力や経験がないことも不安だったのですが、自分が夢を叶えている姿をひたすら想像して「こうなりたいからがんばるしかない!」と信じ続けたら夢が叶ったので、自分を信じることが大事だなって。

AYANE やっぱり、あきらめたくない気持ちに素直になることが大切だなって思っています。私の場合、小さいころからこの世界に憧れてはいたものの「自分自身がなるものではないな」「私なんかが……」って思うことが多くて、オーディションを受けるタイミングを逃し続けてきました。(オーディションの)年齢層が低いと「場違いなのかも」と思うことも多かったんです。

でも、あきらめが悪かったおかげで、タイミングをつかむことができたと思っています。なので、「あきらめが悪くなれ〜!」みたいな感じですかね(笑)。

AYANEが影響を受けた、少女時代とSMAP

──「MUSE」(憧れ)にちなんで、おふたりがデビュー前に憧れていた人や、影響を受けたカルチャーについても改めてお伺いしたいです。

KEIKO 私は特定のロールモデルのような方はいないのですが、音楽の世界にすごく魅せられて、この世界に入ってきました。今もそこは変わっていなくて、授賞式とかでお会いするアーティストの方々に、すごく影響を受けて「もっとがんばろう」とか「こういうふうにもなれるんだ!」と刺激をもらっています。

AYANE 幼少期からアイドルや音楽に囲まれて育ったので、本当に言い出したらキリがないのですが、すごく大きな影響を受けたのは少女時代さんとSMAPさんです。親がSMAPさんのファンだったので、幼少期からライブに行かせていただいていたのですが、個性とカリスマ性にすごく魅せられたのを記憶しています。

たしか京セラドーム大阪での公演だったのですが、遠くの席に座っていた私たちを楽しませる力にすごく魅せられて。「キラキラしていて、人に力を与える存在になりたいな」と思いました。

──ME:Iのみなさんも、遠くの席の人まで楽しませている印象がありますよ。

AYANE 会場が大きくなるにつれて、どの席に座っている方でも楽しめるようには意識しています。

──おふたりが、具体的に遠くの席の方を楽しませるために意識していることがあればお伺いしたいです。

AYANE カメラ目線だったり、カメラアピールだったりはもちろんですが、遠くの席からでもダンス・歌を感じられるように、大きくパフォーマンスすることを心がけています。

KEIKO 私はとにかく練習のときから、鏡に映った自分にすらちょっと魅了されるぐらい、自分が納得いくようなパフォーマンスができるように心がけています。

お互いの存在こそが、ME:Iの宝物

──ちなみにおふたりは、お互いに憧れている魅力はありますか?

KEIKO たくさんありますよ! 特に歌に対する姿勢が。本当に些細なことなのですが、私たちはまず(ダンスの)振り入れをして、何度か通して、それから歌を入れるんです。でも、AYANEちゃんは振り入れの段階で、振り付けを覚えながら歌も歌っていて。素晴らしいなと思っています。

AYANE いやいや、そんなことないよ!

KEIKO 日常化しているので、本人は自覚がないかもですけど。

AYANE 私は慣れるのに時間がかかるんですよね。振り入れだけに集中してしまうと、「歌ってください」「歌いながら踊ってください」ってなったときに(歌の力を)出しきれないので、このやり方がベストだと思っているだけです。

──AYANEさんから見たKEIKOさんの憧れポイントはなんでしょう?

AYANE なんといっても声質だったりとか、KEIKOにしか出せないグルーヴ感は音楽を作る上で最高のスパイスだなと思っています。抽象的ですけど、楽曲を聴いたときに一番グッとくるのって、KEIKOのパートなことが多くて。本当に宝物だなと思っています。

KEIKO その言葉、そのまま返したいです。AYANEちゃんはME:Iの宝ですね。厳密にいうと、ME:Iは宝物が11個ありますけど。

──普段からお互い褒め合ったりしますか?

KEIKO 私は恥ずかしくてあんまり言わないのですが、AYANEちゃんはたくさん言ってくれます。歌やパフォーマンスに関してはもちろん、ファッションや日常会話を褒めてくれることも多くて。些細な変化にも気づいてくれるんです。

AYANE いい部分って、より伸ばせたら個性になるって私は思っているので、「いいな」と感じたことは伝えたいんですよね。

KEIKO 服に関しては、AYANEちゃんに褒められたくて着てることもあるもん。

AYANE どういうこと!?(笑) でも、すごくかわいい服、たくさん持っているんですよ。

19歳のふたりが思う「大人になること」とは?

──憧れから派生して、おふたりは今年20歳になりますね。

KEIKO そうなんですよ! 今は「楽しみ」が95%で、残りの5%が「ちょっとまずいかも、怖いかも」という気持ちです。やっぱり18歳で成人したものの、20歳になると、世間的にも大人として見られるじゃないですか。だから、いろんな責任感に自分が耐えられるのかなって。

でも、子供のころから「早く大人になりたい」と思っていたので、今年はずっと自分の誕生日をカウントダウンしています(笑)。

AYANE わかる。正直、20歳になるといろんなことから言い逃れできないよね。私自身は大人になる=自由ではあるものの、自由になる=責任が伴うという教育を受けてきたタイプなので、「まだ子供でいたいな」とも思っています。子供らしさを忘れずに、大人の仲間入りをするのが理想です。

KEIKO 子供心を忘れない、自立した大人ね。

AYANE そうそう! まさにそういう感じ。

──おふたりが想像する“大人”ってどんな人でしょう?

KEIKO 自分で自分の面倒を見られる人かなと思っています。生活力の面でも、メンタル的にも。さすがに毎回親に相談することはできないので、自分の中で解決する方法を見つけられるようになったら、だいぶ大人になったかなって思います。

AYANE 責任を負うっていうのがひとつと、協調性を持つことかなと思います。社会に出ると自分の欲ばかりを通すのは難しいのかなって。なので、自分の意思は持ちつつも「飲める」ことが重要だと思っています。

──そこに対して、おふたりはどの程度到達していますか?

KEIKO 自分的には、もう95%ぐらい行ってるかな、と。あとは、もう年齢を重ねるだけ、みたいな気持ちはあります。

AYANE 私はまだまだです。20%くらい……。

KEIKO もうあっという間に20歳になるよ?(笑)

──(笑)。最後に、20代の10年間のうちにやりたいことを教えてください。

KEIKO 私は、ちゃんと親孝行をしたいです。うちは兄弟が多くて、親がずっと子育てをしているので、いつか一番下の弟が大きくなって旅行に行けるようになったら、私がお金を全部出して、家族全員で海外旅行に行きたいなと思っています。

最初の行き先はサイパンが理想ですね。もともと家族全員で海外旅行に行くことが多かったのですが、コロナ禍で飛行機が飛ばず、行けなくなってしまったのがサイパンだったので。いったんリベンジしに行きたいなと!

AYANE 私は車の免許を取りたいです。昔から母が習い事のときに送り迎えをしてくれていたので、今度は私がしてあげられるようになりたいな、と。

あとは、新しいことが苦手なのですが、もっといろんなことに挑戦できるようになりたいなと思っています。ひとりでミュージカルや展覧会に行って、芸術的な感性をもっと育てたいなって。20代のうちに、たくさんインプットしておきたいと思います。

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於 ありさ

(おき・ありさ)ライター・インタビュアー。金融機関、編プロでの勤務を経て2018年よりフリーランスに。サンリオ・男性アイドル・テレビ・ラジオ・お笑い・サッカーが好き。マイメロディや推しに囲まれて暮らしている。

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