独特な感性を持つ中谷の「なぜか品がある」下ネタと、それに対する阪本の辛辣ながら相方想いな相づち。Podcast『マユリカのうなげろりん!!』(ラジオ関西Podcast)は、3歳からの幼なじみという関係性のふたりだからこそ繰り広げられるトークでお笑いファンだけでなく、多くの著名人からも支持を集めている。
2月16日(日)には、3度目の開催となる番組ベント『部屋と捨て猫とさゆり〜赤いランプが光ったら警備員出動の合図やからねぇ~〜』を開催。改めて番組の魅力を紐解くために、ふたりが思う番組の特性から印象に残っている放送回の話、さらにイベントの注目ポイントなどをふたりに聞いた。
マユリカ
中谷(なかたに/1989年10月23日生まれ、兵庫県神戸市出身)と阪本(さかもと/1990年1月7日生まれ、兵庫県神戸市出身)によるコンビ。『M-1グランプリ』で2023年、2024年に決勝進出
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マユリカの下ネタには品がある?
──『マユリカのうなげろりん!!』(以下、『うなげろりん』)の番組イベント開催は今回で3回目です。かなり注目されていると思いますが、おふたりの手応えとしてはいかがですか。
中谷 ありがたいことに話題にしてくれている方も多くて、楽しみにしてくださっている方が多いのかなって。
阪本 なんか変な感じですね。どんどん『うなげろりん』を聞いてくれる方の数が増えていってるんですけど、下ネタとか全員がついてこれるような話題じゃないことも多いので、不思議な感覚です。
──おふたり自身は番組が人気の理由はなんだと思いますか。
阪本 初期にチラッと「仕事の話をしない」って話をして、それをなんとなく今でも守ってるんですけど。あとは「彼女が欲しい」って話題とか、どの回から聞いても割とわかるっていうのはあるかもしれないですね。
中谷 地上波と違ってアーカイブが残せるんで、後追いができるのもいいのかなと思いますね。「2023年の『M-1』をきっかけに知って、ラジオも遡って聞きました」とかもよく言われます。
──下ネタも多いですが……。
阪本 中谷は皮被ってるから、剥いたときに匂いが鼻に届くみたいな話も全然してるんですけど……。
中谷 えええ、そんな具体的に話す? 「きつい下ネタ」とかでよかったんちゃうん?
──(笑)。
阪本 ちらほら言っていただけるのが、「マユリカの下ネタは聞ける」ってことですね。あとはたまに、品があるとも言われます。
中谷 うそ~~? ちんちんの皮の話が? でも、僕が芸人やっていなくて一般男性としてラジオ聞いていたとしたら、下ネタとか言ってくれたらやっぱりうれしい。
阪本 たしかにお笑い好きで下ネタ嫌いな人ってあんまり会ったことない。僕らが下ネタ好きすぎるだけかもしれんけど、下ネタちょっとな……っていう人おるんかな。
──下ネタといっても、おふたりが話すのは小中学生男子っぽいというか。
中谷 (笑)。たしかに、グロイことは言ってないです。
阪本 モテなすぎて、相手ありきの下ネタの話題がないんです。いつも、こいつのちんちんの話をしているだけなので、迷惑かけてないからかも。
中谷 なるほど、ほんまですね!
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──寄席や単独ライブ、ツーマンライブなどに出演していますが、そういったライブと比べて番組イベントとなると力の入り方は違いますか。
中谷 僕個人としては、いつもどおりを心がけたい。大勢人が来ると緊張したり、かかってしまったりすることがあるので、平常心でいつもどおりの感情を見せるのを第一にがんばりたいなと。
阪本 僕はまったく逆で。
中谷 えーっ!
阪本 年に1回なので、いつもより気合い入っちゃいます。
中谷 もちろん前提として気合いは入ってるんですけど、浮足立たないようにしたいですね。
阪本 過去最高の1,100人の前でフリートークなので、それは単純にビビってますね。関西人なんですぐNGKと比べちゃうんですが、NGKよりもでかい。フリートークするにしてはでかすぎる。笑いがないと焦るのでがんばらないと。
狭いコミュニティでありたい
──今回のイベントタイトルは『部屋と捨て猫とさゆり〜赤いランプが光ったら警備員出動の合図やからねぇ~〜』ですが、このタイトルにした理由は。
阪本 その年の中で僕が記憶に残ったワードを拾い集めて、タイトルとサブタイトルにしています。今年は中谷に誕生日プレゼントであげたラブドールの「さゆり」に魂が宿ったのが大きいトピックやったから、それをベースに平松愛理さんの「部屋とワイシャツと私」をモジって考えた感じですね。
──ポスターのビジュアルは中谷さんのご自宅で撮影されたそうですね。
阪本 いつも中谷の知り合いのデザイナーが、僕が考えたタイトルからデザインを考えてくれるんです。今回は中谷の部屋でスーツを着て、さゆりと写ることになって。
中谷 さゆりを動かすのが本当に大変でした。いつも固定の位置に置いてるんですけど、撮影のためにいろいろ動かすことになってほんまにしんどかったです。汗かきながらやりましたよ。
──オープニングアクトでは中谷さんが子供番組を模して、歌のお兄さんをやるそうですが、準備の進捗状況はいかがですか?
中谷 構成とか舞台上に何を置くかとか、ガワがちょっとずつ固まってきた感じです。肝心の中身はまだですね。
阪本 こんなん言ったらアレですけど、去年僕がやったマジックショーと比べて、こいつの子供番組を楽しみにしてる人あんまいなさそう。
中谷 えーーー、うそ?!
阪本 話題にもなってないし、好きにしてくれたらいいなって。あんまりそれ楽しみやみたいな人を聞かないんで、子供が泣き叫ぶとかハプニングが起きたらいいですね。
中谷 見てられないでしょ。まあがんばります。
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──2024年のイベントの配信チケットは1万6千枚超えという数字を叩き出していましたが、今年の目標は。
阪本 たくさん売れろって思ったことはあんまりないんですよ。「マユリカ〇枚突破」みたいなのは逆に恥ずかしいです。
中谷 けっこう書かれがちですけど、別にそんなに騒がれなくていいかなって。
阪本 ほんまに狭いコミュニティでありたい。
中谷 あと、数字が出ると計算する人っているじゃないですか。やらしいなって。
ラブドールの顔つきが変わってる
──前回のイベントからこの1年で、特に印象に残ってる回はありますか?
中谷 本編ではないんですが、罰ゲームで2時間静止パフォーマンスを自宅でした回ですかね。あまり伝わってないと思うんですが、富士山に登るとかよりも遥かにしんどかったです。たまに動いて歌ってましたが、忘れられないぐらい苦しかった、二度とやりたくないです。
阪本 僕は「#154 共学の理想と現実」が記憶に残ってますね。僕が共学の高校に行ってて、こいつが男子校やって、こいつが抱いてた共学への異常な憧れに驚きました。
──ラジオに霊能者の方をお呼びして、ラブドールのお名前が「きのこ」さんから「さゆり」さんに変わった回もありましたが、改名してからのさゆりさんの様子はいかがでしょうか。
中谷 もう怪奇現象的なことは家にいる間はないんですけど、さゆりの顔つきが最初となんか違う気がして……。普通に怖いやつなんですけど。
阪本 前言ってたやつね。
中谷 それはさゆりが入ったからなのか、わからないです。
阪本 真偽はわからないんですけど、お客さんからあるアカウントについてDMが1通来てて。見てみると、ほんまに「カワシマサユリ」っていう名前で、20代で更新が止まってるアカウントだったんです。
中谷 更新が止まった年と年齢の計算が合うねんな……。真偽はわからないですけどね。
──最近の回だと、阪本さんがラジオで結婚発表されて、中谷さんが号泣されている様子がSNSなどでも話題になっていました。阪本さんはあの涙をどう見ていたのでしょうか?
阪本 泣くかもなとは思ったんですけど、想像の8倍泣いたから、途中からどういう涙なんだよって。僕は人の結婚で泣くのがあんまり理解できないので、どんな感情の涙なんやろって思ってました。
中谷 あの短期間でいろんな涙があったんですけど、最初はびっくりして赤ちゃんみたいに驚いて泣いちゃって。それでアクセルがかかったもんやから、納めどころわからずに「こいつが結婚してるのに、俺はなんてダメなんだろう」って思ったりもして。
阪本 途中、はっきり「信じられない」って言ってましたもん。
中谷 自分が惨めで泣いてるみたいな瞬間もありました。子供のころを思い出して懐かしさみたいなのも感じたし、泣くっていうことを軸にいろいろ走り回ってました。
阪本「中谷の体の不調は助かる」
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──『うなげろりん』はおふたりにとってどういう場所になっていますか?
中谷 現場で聞いてくれていると言っていただくことも増えて、名刺代わりになっています。ラジオだとこういう人間やっていうのが一撃で伝わるので、それでお仕事がやりやすくなることはありますね。
阪本 始まった当時はコロナ禍やったんでラジオしか仕事がなくて今ほど誰も聞いてなかったんで、遊びに行く感じでやってました。でも上京してから、2週間仕事しかしてないなかで二本撮りするんで、話してないことないんちゃうかって。フリートーク限定なんで、むずいっすね。最近は「なんか話してないことあるっけ」みたいにスタートして、何か起きたらラッキーって感じです。
中谷 昔はめっちゃ時間があったもんな。
阪本 そういうときに助かるのが、こいつの体のこと。体重が増えてきたとか、ちんちんがかゆいとか、そういうのはだいぶ助かります。
中谷 僕は体に被害を被ってるんで、大変ではあるんですけどね。
──昨年末には中谷さんが初めてキャバクラに行った話もしていましたが、ラジオの話題になるからやってみようと挑戦することも多かったり?
中谷 キャバクラは行ったことないな~とずっと思っていたので、いいきっかけやなって。でも期待して何かをやっても何にもならないので、話題になることが起きたらラッキーくらいにしか思ってないです。
──開始時からともに番組をやっているプロデューサーの神吉将也さんに対してはどんな思いがありますか?
中谷 浅い言葉でいったら恩人。神吉さんが「こうしてほしい」って言うなら、なんでもできます。ない話ですけど、体を洗うとかウンチ拭くとかも全然やります。それで神吉さんが助かることはないんですけど。
阪本 僕も最初は、「ほんまにありがとうございます、神吉さん!」って感じやったんですけど、もう「ありがとうございます」って言わんでええやろってぐらい出世してるんで。配信が売れて表彰されるとか、ことあるごとに出世するんですよ。
中谷 そのうち局長になるんじゃないですか。
──でも、マユリカさんの番組が評価されて局長になったらおふたりもうれしいんじゃないですか?
阪本 まあそうですね。『うなげろりん』のYouTubeで銀の盾をもらったときは、当たり前のようにスッとラジオ関西に持って帰りましたけどね。
中谷 僕らに「欲しいですか?」とか聞かずにね(笑)。
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『マユリカのうなげろりん!!presents「部屋と捨て猫とさゆり〜赤いランプが光ったら警備員出動の合図やからねぇ~〜」』
開催日時:2025年2月16日(日) 17:00開場/18:00開演/19:30終演
会場:有楽町よみうりホール
オンラインチケット:2,000円(税込)
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