『有吉ぃぃeeeee!』セッティングトラブルが生んだ“ラスト5秒の奇跡”

有吉弘行

文=てれびのスキマ イラスト=おさく 編集=高橋千里


テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『有吉ぃぃeeeee!』(7月16日放送)

「世界のトニー」こと、とにかく明るい安村が凱旋。

だが有吉は「しっかりしろ! 目を覚ましてください」「現実を見ろ!」とやたら厳しく接するプレイ。次第にホントに意気消沈していくのが可笑しい。

今回プレイするのは『マリオカート』。まずは、視聴者とのオンラインプレイに向けて代表者4名を決める対戦。

その最終決戦を前に、このあと対戦予定の視聴者「sinちゃん」が間違えて入室してしまうトラブル。セッティングし直すも、再びsinちゃんが入ってきてしまう。

そして、3回目のセッティングトライ。有吉「もう一回来い、sinちゃん! いいんだぞ、来ても! 『ダメだぞ』は、『来い』だぞ!(笑)」。

結局、最終レースは無事終わり、代表者4人が決定。いざ視聴者と対戦という段になるが、ルームに人が殺到してなかなかマッチングできないアクシデント。さらに、なぜかsinちゃんとしかマッチングできない事態に。

仕方なくタカとsinちゃんでタイマン勝負することに。タカは一回もリードを許すことなく、ラスト1周。

「sinちゃん、一回も見てない!」などと沸くなか、まさかの“ラスト5秒の奇跡”が。結果的にsinちゃんが終始番組をかき回し、最高に盛り上がった。

『相席食堂』(7月11日放送)

旅人は、岡野陽一とザ・マミィ酒井。

岡野は安定感抜群。まじめそうな子供と話していると、やたら怖い見た目の父親が出てきたり、引きも強い。ダービーの日の撮影ということで、競馬も盛り上がる。

一方、「マジでなんもできん。芸人という職業があってよかった」と大悟に言われた酒井は、上半身と下半身を分離させるマジックを使ったボケで登場したり、『ガキ』の「七変化」でも使ったトークボックス(林田が伴奏で参加)で千鳥に悶絶されるも、持ってる武器を前半で使い果たしたロケ中盤には「ずっと怖い。自分に何ができるのかなって考えたけど……。自分が自分をおもしろがってない」と弱音を吐く。

しかし、トランポリンでも体を張り過ぎなのを千鳥に注意されつつも、力技で爆笑を奪い、最後にはラッパーと遭遇しフリースタイルバトル。

ラップに自分の電話番号を入れ込む捨て身の相手に対し、『フリースタイルティーチャー』でも鍛えた技術で対抗。

「酒井が勝ったよな?」と笑う大悟に、ノブは「そんなわけないやろ!」と立ち上がって笑いをこらえながら「ラップ界では、メッセージ伝えて韻を4個踏むより、自分の電話番号言うほうが強いねん(笑)」。

そしてエンディングの挨拶では、奥でハイボールを飲む林田が映り込むという“ボケ”。最初から最後までおもしろかった。

この記事の画像(全2枚)



  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2023年のテレビ鑑賞記録。

    #【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ) の記事一覧


関連記事

この記事が掲載されているカテゴリ

てれびのスキマ

Written by

てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

QJWebはほぼ毎日更新
新着・人気記事をお知らせします。