謎のゴーグルでひとり舞台に立ちつづけ、今年で芸歴12年目を迎えるピン芸人・ちびシャトル。彼は、200を超えたら危険といわれる“アレルギー数値”がなんと15000にまで達し、異常なほどのアレルギー反応に苦しむ少年期を過ごしていた。
この連載では、0歳から30年もの間、常軌を逸した対処法と我慢でアレルギーと激闘した日々を記録。第1回は、ちびシャトルのnoteより「全身にサランラップ巻いて元気に登校してた頃、ちびシャトル(12才)」を公開する。
※本記事は、ちびシャトルさん個人の経験・感想であり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談してください
全身にサランラップ巻いて元気に登校してた頃、ちびシャトル(12才)
ピン芸人のちびシャトルです。
去年30歳になり長年悪かった体調が急激に回復してきました。
その0歳〜30歳まで僕の身体に起きていたアレルギー反応と、それが原因によるアトピーについて経験した事を書きます。
少しでも誰かの役に立てれば幸いです。
*
長崎県長崎市産まれ、すぐ近くに山も海もある田舎。
僕は0歳の頃から、全身を掻きむしって服をすぐ血だらけにしてしまうくらいのアトピーでした。
ちょっとキツめの写真かもですが、参考までに5歳の誕生日の写真です。
地獄ピースすな💦
地獄ピース(傷だらけの顔でも元気に放つピース)
正直祝っていいのかぎりぎりの顔してますね💦
頑張り過ぎるなよ〜!
毎日毎日お風呂がねぇ、掻きむしった傷口がしみて大変でした。子供が泣き叫び、近所の人達も普通に「いやもう虐待の泣き声やん! これ! 通報一歩手前!」と思っていた事でしょう。ノーバイオレンス!
幼いながらに、いろんな治療を試しては何軒も何軒も両親と病院をまわる景色を今も覚えています、とてもありがとう!
子供の顔に傷があると目立つので、やはり外に出ると色々変な事を言ってくる人もいたらしいですね〜、本当に自分自身もですが両親も苦労したと思います、申し訳ないですし本当に感謝だ!
幼稚園、小学校もずっと大変だったんですが、中学生になったすぐのある日、アトピーの調子が明らかに良くないので、長崎の大学病院で血液検査をする事になりました。
病院の先生が中学生の僕にも分かり易い例えで“痒み数値”というモノを調べますと言ってきました。
“痒み数値”とは別名IgE数値というもので、アレルギーの数値だそうです。
先生「“痒み数値”は大人も子供も健康な人もみんなが持っている数値で、一般成人男性の平均値が170前後、200を超えてしまったりすると危険です」
ちびシャトル(12才)「200で危険なのか……200超えてませんように💦💦」
先生「血液検査の結果あなたの“痒み数値”は“15000”でした」
キモいねん💢💢💢
キモいね〜〜〜ん💢💢💢💢
15000はキモいですね〜
200超えたら危険の前振りわい💢って感じでした、危険どころじゃないし、まだ成人もしてないし、普通の人の100倍くらいあるし、そりゃこんだけ毎日痒い訳か〜、など思う事色々でした。
僕の“痒み数値”をもしスカウターで確認した人がいたならば即座に壊れていたことでしょう。
この血液内のアレルギーの数値が高過ぎるが故に、食べ物、動物、花粉、ハウスダストなど、なんでもかんでも、あらゆる物に対して身体がアレルギー反応を起こしてしまうようです。
⚠️ちなみに僕の場合ですが、この数値は年齢を重ねる毎にちょっとずつ、ちょっとずつ減っていきました。
12才→15000
24才→8400
26才→8400
30才(現在)→5000
2年くらい変わらない時期もあったのに、30歳になって急に下がりましたね(おそらくアレルギー反応を起こすモノを片っ端から身体に入れないような生活をしていたからかと)。
通常の数値170前後なのに今も5000あるんかいって感じですが体調ぜんっっっぜん違います、アレルギー反応を起こす事がかなり減りました、急に物凄く体調良いです。
“アトピーで荒れた場所を治すぞ”
“痒いところをなんとかするぞ”
などと幼い頃は親と共に躍起になっていましたが、“痒くなる原因”これを断たない事には同じ事の繰り返しでした。
そのアトピーとして身体に症状が現れる“原因”が僕の場合は“アレルギー反応”でした。
人によって本当に“原因”は違います。
ここでタイトルの話。
『全身にサランラップを巻いて元気に登校してた頃』なんですが、
アトピーの“原因”がアレルギー反応だとはまったくまだ分かっていなかった子供の頃は、正直何も気づかず毎日毎日アレルギー反応起こりっぱなしで、全身が大変な事になっておりました。
なので四六時中強い痒みに襲われ、掻いた全身は傷だらけで痛み、本当に終わりのない症状を繰り返す毎日でした。
僕の中学時代の就寝時から起床して学校へ行くまでの流れを説明させてもらいます。
まず僕は夜眠くなると、父親のところへ行きいつものように腕が動かないように縄で縛ってもらいます(任意)。
アトピーというのは寝ている時が1番身体を自由に掻いてしまうわけで。なので朝起きると服も布団も血まみれ、血も朝には乾いて布団と身体がくっついている状態で目が覚める毎朝。
それを少しでもなんとかする為に試行錯誤した結果“腕を縛る”でした。
昔ですね〜、医学的にとかじゃなくて物理的にと根性論っぽい感じの対処法。やらないよりはよかったので腕縛ってました。
しかし、腕を縛ると身体を自由に掻かない代わりに、痒みがまったく収まらなくて痒過ぎて痒過ぎて一切寝れないんですね。
なので僕は毎日腕を縛った状態で布団の中で腹筋を意識の限界がくるまでやり続けて気絶して寝ていました(よい子はまねしないでね!)。
気絶寝(きぜつね)ですね。
意識があるよりも気を失った方が楽だったので。
気絶する事でなんとか眠り?にはつくのですが、アトピーの痒さとは本当に強烈で、いくら腕を縛っていても擦れる部位を使って身体を擦りまくり、結果的には毎朝血まみれで朝には身体と布団が貼り付いた状態で目が覚めていました↓↓↓
〔目が覚め、一度目を開けるがすぐに閉じる〕
僕の脳内〔うわぁ、見て確認はしたくないけど痛みと気持ちの悪い感覚的に、後頭部、背中が布団とくっついているなぁ……両膝の内側同士も擦り合わせて血まみれだなこれは……〕
〔このまま布団に貼り付いていても学校に遅刻してしまうので〕
気合いを入れ集中し
一気に起き上がって
一瞬で身体と布団を引き剥がす。
!!!!!!!!!(自主規制!)
部屋から出てまず腕を縛っていた縄を母親にほどいてもらい、ダッシュで風呂場に向かい血を全部洗い流す(もちろんとんでもなくしみる!)。
風呂から上がり、全身にほぼサラダ油みたいなもの(保湿剤)を塗りたくる。
ものすごい乾燥で全身の皮膚が固まってしまう為
それが乾燥しないように
服にベトベトの薬が付かないように
皮膚と衣服が当たるだけでも痛いから
などの理由で
サランラップを身体中に巻きます(本来のサランラップの機能をそのまま活かして皮膚の鮮度を保ってもらってました)。
その上から服を着る!
これで登校準備完了!!
「いってきます〜!!」
いや学校休めや💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢💢
なに律儀にちゃんと学校毎日行ってくれとんねんバカタレが💢💢💢💢💢💢💢💢💢
朝起きたら血だらけで布団と身体がくっついてた!?
そんな日は学校は休め💢💢💢💢💢💢💢💢
(今現在の自分からの感想)
しんどいのは本当にしんどかったんですけど何故か学校は休みたくなかったんですね。馬鹿みたいにちゃんと行ってました、全身にラップ巻いた状態で。
あとこの油みたいな保湿剤ってのも厄介で、高校の時はこの保湿剤のせいで、学ランがすぐ汚れる為1年に1回買い替えていました……。
本当に親には「申し訳ないよ〜💦 正直うちは貧乏なのに金銭面も圧迫しまくって申し訳ないよ〜💦 申し訳ないよ〜💦」でした……。
高校では学校から1人1つ支給されていたロッカーがあり、その鍵(普通の鉄の)があったんですが、僕はその鍵であろうことか身体を3年間ずっと掻いていました(爪は身体を掻かないように常に深爪状態の為)。
形が丁度良かったんでしょうね……。みなさんはくれぐれもまねしないように!
そして、卒業する頃には、鉄の鍵も段々とすり減って鍵穴に刺すあの大事な部分が全部無くなってしまっていました……。
(鉄を削るなんて肌が弱いんだか強いんだか💦)
学校側には鍵は無くしたと言いました。実際物理的に無くなってるし! すみませんでした!
結局20歳を過ぎた頃ぐらいからやっと色々なアレルギー反応による原因に気づいていきます(遅えぇ〜💦💦)
アレルギー反応を引き起こす“原因”のものを、生活から排除する事によって、高かったIgE数値(痒み数値)も段々と下がっていったと思われます。
血液検査+自力で調べに調べあげた僕の場合のアレルギーの“原因”だったモノの一覧がこちらです↓↓
アレルギー反応を引き起こしてたもの
・大豆(醤油、味噌、納豆、豆腐)
・小麦(うどん、パン、パスタ、ラーメン)
・ナマモノ全て(生野菜、刺身、寿司、生卵)
・ナス科の野菜、植物(ナス、ジャガイモ、トマト〔ケチャップ〕、タバコ)
・トウモロコシ
・豆類、ナッツ類(もやし、小豆、コーヒー豆、ピーナッツ、アーモンド、カカオ)
・豚肉(ハム、ベーコン、ウインナー)
・甲殻類(海老、蟹)
・アルコール
・ダニ
・ハウスダスト
・花粉
・汗
・動物の毛(犬、猫)
理由は分かりませんがここ4〜5年が特に体調が安定せず、上記のもの全てを避けて生活してやっと普通の人のフリをした生き方が出来ていた感じでした。
よくアレルギーのせいで産まれた時から食べた事ないものが多いと思われているんですが(最近僕を知って下さった方などは特に)
そんな事は全くなくて、むしろ子供の頃は何でも食べていました、明らかに体調悪くしてましたが。徐々にこれはやめといた方が身体が楽だ、この食べ物でこの症状が出てたんだ、など後々気づいて食べなくなっていった物が大量に増え、それにつれて体調も良くなってきた感じです。
本当に謎ですが……何もアレルギー反応が起こらない食べ物が、米とグミと焼いた鶏肉くらいだったんですね……だからそればかりを食べるという意味分からな過ぎる、栄養の偏りもへったくれもない食生活をおくってました……。他のモノは本当に毒が入ってるくらいの感覚でしたね……食べたら具合悪くなるので。
あと常用してた薬の量も意味分からなかったので参考までにこちらです。
そして、こんなのがいつまで続くんだよ〜💦うわ〜ん💦と思っていたんですが明らかに最近アレルギーの反応が急に減ってきて、体調が謎過ぎるくらい良いぞ!と思い始めまして、久しぶりに血液検査をしてみたところ数値が本当に下がっていました。
逆突然変異かよ!って感じですね〜。
これが、僕のおおまかに経験してきた事といった感じでして、なんでも食べてたけど身体ボロボロの時期も、食べれる物が塩むすびとグミしかない食生活おしまい時期もどちらも大変でございましたね。
今後本気で僕がやってきたアレルギー対策アトピー対策のやり方なども必要な人の為に書きたいなと思います。
0歳から結局30歳まで時間かかったけど、アレルギーも突然おさまったりするみたいですね!
ここからも気は抜きませんが、明らかに今までより体調が良いので! やっとこうやって詳しく発信していこうかなと思いました! 誰かの役に立てれば幸いです!
*
最後にアトピーの語源はギリシャ語で
“訳の分からない”って意味らしいです。
古代ギリシャの人達勘弁して〜💦 諦めんといて下さい💦
あとアレルギーはギリシャ語で
“変な作動”“誤作動”みたいな意味らしいです。
たしかにアレルギー反応って身体の誤作動で色んなモノを異物と認識してしまって反応してるらしいけど〜💦
長文失礼しました、読んでくれてありがとうございます!
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