アンタッチャブルにあってウエストランドにないものは? 柴田「こういうのが嫌なんだよな(笑)」(てれびのスキマ)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『アンタウォッチマン!』

ウエストランドを特集。デビュー当時は「アンタッチャブルの見よう見まね」のような漫才で、河本の衣装もザキヤマに似せていたほどだったそう。転機のひとつになったのは、2012年にあった『爆笑レッドカーペット』のオーディション。自分たちの漫才の特徴は、河本のボケに対して井口のセリフが長いことだと考え、ひとつのボケにいっぱいツッコむというのをアドリブでやり、悪口漫才の基礎ができた。このとき井口は「見つけたな」と思ったそう。

2013年『笑っていいとも!』隔週レギュラーになるも「地獄」だったと回想。テレビでは売れっ子たちに囲まれ居場所がなく、ライブでは客から「テレビに出ている人」扱いされ、居場所がない状態だったという。

2020年、コロナ禍になると芸人生来の「サボりぐせ」が蔓延。そんななかで『M-1グランプリ』開催が発表されると井口は「めんどくせえ」と言いつつも言葉とは裏腹に毎月新ネタ2本を下ろすライブを開催。しかも同世代とでは甘えが出ると考え、後輩たちとライブをやり、大トリを務めた。そしてこの年、初の『M-1グランプリ』決勝進出を果たした。とにかく全編通じて、井口の生まじめさが際立っていた。

番組では最後にネタを披露。番組用にアレンジした「あるなしクイズ」ネタで「アンタッチャブルにあるけどウエストランドにはない」という部分では「ザキヤマさんがたまに見せる芯食ったお笑いのダメ出しの怖さ」「いつもふざけてる人だからこその目の怖さ」「若手全員震え上がるやつ」「ホントダメ出し!」と言い放つ。ネタ披露後、「ザキヤマさんに対して本当に思ってたことなんで」と笑う井口。若手の間でも「あのとき、マジだったよな」などと噂になるそう。「大丈夫? 出演者のやつ(ネタ)作るっていうの解禁すると今後大変よ。がんばって悪口言ってねー!」とザキヤマが言うと、柴田「こういうのが嫌なんだよな(笑)」。

『ラヴィット!』

オードリー春日が火曜と水曜の2日連続で登場。水曜は誕生日のため、オープニングで「春日生誕祭」を実施。春日「国民の皆様おめでとうございます、春日の誕生日ですよー」「祝日ですよね、今日は」。

NON STYLE井上からはシックスパッドパワースーツをプレゼント。電気刺激のレベルが上がるたびに「このヤロウー!」と悶絶する春日のリアクションがわかっていても笑ってしまう。レベル最大の20になると血管がはち切れそう。

汗だくで、すぐにでも水が飲みたそうなとき、「親友」の鬼越・金ちゃんから熱々のなすグラタン、ギャル曽根からはしわもちなどが贈られ、口の中の水分を持っていかれる春日。さらにカート対決で川島に負けて一発ギャグを求められ、渾身の「アパーー!」を披露するも微妙な空気になり「シックスパッドちょうだい」と小声で要求。慌てて田村アナが操作するもまさかの「接続切れ」。“自前”で電気刺激を受けたふうのリアクションをするも恐ろしい空気になり「うわぁーー」と震える春日。文字どおり、朝からカロリーの高い“ザ・バラエティ”を全力でやりつづけていて、観ていてハッピーな気分になった。

エンディングでは春日に井上が「誕生日のくだり以降、静かやね?」と指摘すると川島「振らないとちゃんとしゃべらないから(笑)」。

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1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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