写真を撮ることにこだわりを持つアーティストやお笑い芸人による連載「QJWebカメラ部」。
月曜日は、加賀翔(かが屋)が担当。コント師として知られる一方で、芸人仲間などを撮影した写真の腕前にも定評があり、インスタグラムのフォロワーは10万人以上を誇る。そんな彼が、ついシャッターを切りたくなるのはどんな瞬間なのか。
富士山撮影
第18回。富⼠⼭です。3年ほど前、僕は富⼠⼭を撮るために新富⼠駅近くに泊まったことがあります。しかしそのときは、⼀泊⼆⽇両⽇とも⾬が降りまったく撮れずでした。
そんなことがあったので、いつかリベンジするぞと常々思っていたのですが、この間やっと新富⼠でのお仕事をいただきました。ついにかと興奮しましたし、めちゃくちゃ晴れていたのでこれは期待できるぞと思いながら向かいましたら、すごい晴れいてるのに富⼠⼭だけ曇っていました。
「富⼠⼭ってことはすごいわかるしな」と⾔い聞かせて帰りました。
こうなってくるともうきれいに撮りたいとか個性を出したいとかはまったくなくなります。ただただ富⼠⼭を撮りたい、そもそも富⼠⼭をちゃんと⾒たいというだけの気持ちでした。
ありがたいことに今⽉は新幹線に乗る仕事がつづいたので、⾞窓から富⼠⼭チャレンジに挑みました。今回はその結果の写真。
失敗。
成功? こちらは間違いなくどう⾒ても富⼠⼭ですね。バッチリ撮れました。ただ、撮れたのは撮れたんですが、どこか味気なく感じるんですよね。⽐較にラウンドワンが写ってるのはとてもうれしいのですが、失敗写真のほうが愛おしく思えてきます。
僕は⼈が半⽬になってたり⽩⽬になってたりする写真が好きなのですが、もしかしたらその感覚に近いのかもしれません。
⼯場と富⼠⼭。全開。
これは白目過ぎですね。全部愛おしい訳ではなかったです。
加賀翔(かが屋)、前田こころ&平井美葉(BEYOOOOONDS)、セントチヒロ・チッチ(BiSH)、長野凌大(原因は自分にある。)、林田洋平(ザ・マミィ)が日替わりで担当し、それぞれが日常生活で見つけた「感情が動いた瞬間」を撮影する。
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