写真を撮ることにこだわりを持つアーティストやお笑い芸人による連載「QJWebカメラ部」。
月曜日は、加賀翔(かが屋)が担当。コント師として知られる一方で、芸人仲間などを撮影した写真の腕前にも定評があり、インスタグラムのフォロワーは10万人以上を誇る。そんな彼が、ついシャッターを切りたくなるのはどんな瞬間なのか。
イベントを乗り越えたあとの散歩
第14回。昨年末から1月の末にかけて、カメラを持ってどこかに行くということがなかった。単独ライブの準備で事務所と家の往復の日々。8時に起きて、ラジオ体操第一第二をやって、コントを書きに家を出て、帰って寝て起きてまた第一第二の繰り返し。
ちゃんと部活をやったことがないのであまりわからないのだけど、部活ってこんな感じなのかもしれない。いい部活だった。
新年の大きなイベントを乗り越えてひと段落つき、散歩をしていたらすれ違う犬だったり、神社の猫だったりがやたら近づいてきて気分がよかった。大きなイベントを乗り越えていい空気が出ているのかも。
こんなこともあるかとカメラを持っていたので、取り出して撮影しようとすると突然離れていく猫。動物には人間の欲センサーがついているみたい。
知らない人の犬を撮るわけにもいかないし、猫はこないだ撮ったし、じゃあ鳥を撮れたらいいなと思って、大きな公園の野鳥が集まるスポットに向かうと野鳥どころか天気も悪くなって何も見れなかった。
代わりに大量のカラスが飛んでくる。大量のカラスに囲まれていて撮るどころではなく、そっとその場を離れた。
カラスってちゃんと悪いことしそうな見た目なのが不思議。ゴミ袋をめちゃくちゃにしたり狙っているようにフンをしたり。
ただ、ブルーシート敷いて宴会しようとしてるおじさんたちのご飯を突っついて退散させてたのはよかった。ご時世的にも場所的にもよくないし、ちゃんと大人に怒られるよりカラスに怒られたほうが全然まし。よく考えたらカラスが突っつけるとこにゴミを出したりするから無茶苦茶にするのかも。
カラスに怯えているせいでカラス側の立場になって考えていたら、目の前に一羽のカラスが飛んで来て、わかりやすく目の前にとまってくれた。
何かが伝わったのだろうか。しかもさっきのいかつい群れとは違って、比較的かわいめのカラス。かなり近づいたけど少しも逃げなかったので僕が怯えているのが伝わったのかもしれない。
いい顔をしているなとカシャカシャ撮らせてもらって写真を確認すると、クチバシが傷だらけで、ちゃんと無茶苦茶してきた跡が残っていた。 見た目に騙されてはいけない。気づいたらまたカラスに囲まれていた。心の中が伝わっている気配があるので、「本気出すぞ」とだけ思いながら逃げた。
加賀翔(かが屋)、前田こころ&平井美葉(BEYOOOOONDS)、セントチヒロ・チッチ(BiSH)、長野凌大(原因は自分にある。)、林田洋平(ザ・マミィ)が日替わりで担当し、それぞれが日常生活で見つけた「感情が動いた瞬間」を撮影する。
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