博識でセンスがある、パーフェクトな人

──今、各々4つラジオをされてますよね。以前『銀シャリのおトぎばなし』（ニッポン放送PODCAST STATION）で橋本さんが、「4つラジオをやってても、まだまだしゃべることがある」と仰っていましたが、「もう話すことないよ」となる人も多い気がします。

鰻　なりますね、僕は正直そうなんで……すごいですよね、橋本のセンサーみたいな。引っかかりますよね（笑）。

──鰻さんの一つひとつの言葉にセンサーがかかるから、ラジオでも「ここでこんなに話広がる!?」と驚くことが多いです。

鰻　ツッコミ気質なんでしょうね、全部。でもそれって、常識を知っとかないといけないですもんね。これがまたすごいんですよ、そこがブレてないんですよ。

──博識でもある。

鰻　博識だし、それだけじゃないんです。店のレイアウトとかでも、違和感をすぐ感じるんですよ。たとえば、ラーメン屋とかでも「この貼り紙なんでここ貼ってんねんやろ」とか、別に誰も気にならんようなところに引っかかるんですけど、そのためにはベタのラーメン屋を知っとかないとダメじゃないですか。みんなが思う基本のラーメン屋を知ってるんで。

──橋本さんは、「説得力のある話し方」と「知識・常識」を兼ね備えているから、鰻さんも、橋本さんの言ってることに納得することが多いんですね。

鰻　納得します、します。

──橋本さんとディベート対決をしたら、絶対負ける気がします。

鰻　勝てるわけないです。どんだけハンデつけられても負けますよ（笑）。日本語のレベルが違うんですから。それにプラスして知識とセンス。普通を知ってる人が一番強いんですから。人との距離感とか、誰かに教えてもらうんじゃなくて、日常で覚えていくものとかも備わってます。

──ミスターパーフェクトみたいな。

鰻　パーフェクト。逆に言うと、気にし過ぎるところもありますけどね。メンタルが弱いとかではないんですけど、気にし過ぎることは大変やろうなって思うときあります。ずっと気になんねんやろうな、っていう。

──下のお名前の「直」という漢字の、まんまの人ですね。

鰻　まんまですね、ええ名前ですねぇ。

外国人が見ても「Comedian」とわかるビジュアル

──さっき話に出た芸人としてのバロメーター、五角形のひとつに“ビジュアル”とかも入ると思うのですが。

鰻　ビジュアルはね、昔は「女の人にモテへんやろうな」って思ってたんですけど、30代後半～40代になってくると、そんなん関係ないじゃないですか。

人間の顔を大きく部類分けしたら、橋本は六角精児さんとかと同じ系統だと思うんですよね。僕は、その系統界で橋本がトップだと思ってるんですよ。……六角精児さんには失礼ですけど（笑）。そうじゃないやろって人もいるかもしれないですけど、僕的には1位。それと、橋本って「芸人の顔」をしてるんですよね。遠くから橋本を見たら、全員が「絶対あの人芸人さんや」って思うぐらいの顔。

──「イケメン・ブサイク」とかの括りではなくて、芸人として魅力的ですよね。どんなネタをしても、どんな並びにいても絶対に邪魔にならない。

鰻　そうなんですよ。コメディアン顔、うらやましいんですよね。外国人が見ても「Comedian」って言うんじゃないですか？

──橋本さんの似顔絵を描くときに、蝶ネクタイを添えたくなります。

鰻　でしょ？（笑）　なんなんですかね、あの芸人顔。

──身長とか体格とかも全部よくて、そこに青ジャケットの漫才衣装が入って「ザ・漫才師」に。

鰻　そうなんです。あれがズルいですよねぇ～、ホンマに。

──完璧なお人柄の橋本さんですが、お茶目な一面ってありますか？

鰻　酔うたらお茶目がより出る。ずっと笑ってますよ、なんか。顔の全部の筋力がゆるんでブルンブルンになるんですよ（笑）。顔全体がゼラチンでできてるみたいに、すんごい揺れてるときがあります。

──それはお茶目なんでしょうか？（笑）　直してほしいところはありますか？

鰻　直してほしいところなんてないんじゃないですかね。強いて言うなら、道に迷うところじゃないですかね？　

──お茶目。道とかすごいわかりそうなのに。

鰻　でしょ？　僕は道得意なんで、橋本は道に迷ったらすぐ僕に電話してくるんですよ。でもね、その電話までのスピードが早い。「わからない」ってなるとすぐ。

──合理的なんですね。では最後に、この記事を橋本さんが読むこと前提で、改めて橋本さんにひと言いただけますか？

鰻　いやもう、申し訳ないです。全部知ってることばっかりで。

──では、日頃の感謝を改めて。

鰻　感謝ねえ……。ホンマに、また飲みに行きたいですね、ふたりで。コロナであんまり飲めなかったんで、またちょっと一回ね。……質問の意図に合ってるかわかんないですけど（笑）。

──とても素敵なひと言です。ありがとうございました！