大好きだったじいちゃんの教え「小さい事に幸せを感じられる人間になれ」を実践できなかった僕の人生戦略。人間みんな糞袋#6

2021.10.29

プラスを見つけられないのなら、せめてマイナスを減らそう

「小さい事に幸せを感じられる人間になれ」

これが出来る人は恐らく選ばれし人間だ。

もしかしたら戦争などの時代背景も必要だったのかもしれない。
僕と同じように「小さい事に幸せを感じられる人間計画」をやってみて、失敗した人は多いのじゃないだろうか?

しかし、同志達よ。
安心して欲しい。

私は40年の時を経て新たな方法を思いついたのだ。
それは

「小さい事に不幸を感じない人間になれ」

だ。

プラスを見つけられないのなら、せめてマイナスを減らそうという、「小さい事に幸せを感じられる人間になれ」の姑息令和バージョンだ。

聞こえは悪いが、意外と今の時代こっちの方が合ってる気もする。
僕の周りだけでも、幸せな事が少ないと嘆いてる人よりも、圧倒的に不幸が多いと嘆いてる人の方が多い。

大概聞いてみると糞みたいな事だ。

やれ、誰かに怒られた。だとか、悪口言われた。彼氏にフラれた。バイトの面接落ちた。パチンコで3万負けた……。
酷い奴だと、天気が悪いってだけで、この世の終わりみたいな顔をしてる奴もいる。

彼氏にフラれたのは小さい事じゃないだろ!

という人もいると思うが、所詮人生なんてメンタルの競技。
特にゴールもないし、どうやったら勝ちとか負けもない。
偉い人が最低限の法律を作ってくれてるから、その法律の範囲内で好きにすればいい。
いくら周りから憐れまれようが、蔑まれようが、本人が死ぬ前に楽しかったと思ったら勝ちなのだ。

イラスト/岡野陽一
わかりましたか? イラスト/岡野陽一

大きい小さいも各々決めればいい。
勿論、自分の中で大きい事、大事な事にした方が成功した時の喜びも大きい。
しかし、当然ながらダメだった時のダメージも大きいのだ。
だったらなるべく全部自分の中で小さい事にした方が生きやすいんじゃないか。という、糞人間からのシンプルな糞提案である。

そもそも、自分の中での大きい事は一個二個くらいが丁度いいと糞は思う。
いっぱいあるのはもはやワガママだ。

誰よりも野球もうまくなりたいし、誰よりもクロムハーツも欲しいし、誰よりも勉強も出来る人間になりたいし……。

もうよく分からない人間の誕生だ。
今はオシャレになってしまったが、僕は未だに昔のプロ野球選手の私服激ダサい感じに魅力を感じる。

「自分、野球しか大事じゃないんで。他はどうでもいいです。服?服って何ですか?この布の事ですか?」

激カッコいい。

ほんとに何でもいいって日があるだろ?

同志達よ。

どうでもいい事を増やすのだ。
どうでもいい事を増やす事こそが、豊かな人生への近道であり、世界平和への近道なのだ。
どうでもよくないから、人は怒ったり、悲しんだりする。
どっちもどうでもよくない事だから戦争が起きるのだ。

昼飯何食べる?って時に、ほんとに何でもいいって日があるだろ?

あの時の気持ちだ。
絶対ラーメン食べたいって奴と、絶対寿司がいいって奴がいるから争いが起きる。
どうでもいいのだ。

何食べようが次の日にはうんこになる。
ラーメンでも寿司でも牛丼でもほんとに何でもいいっていう、あの仏のような穏やかな気持ちで何事にも挑むのだ。
ほら、世の中はどうでもいい事だらけだ。
受験に失敗した?会社をクビになった?フラれた?
この世の終わりと捉えるか、どうでもいいと捉えるかは同志達次第。

人生はメンタルの競技だ。

どっちでも都合良く考えればいい。
卑怯だと言ってくる奴もいるだろう。
それもどうでもいいんだ。
色んな考えの人がいる。

とにかく自分が死ぬ前に楽しかったと思えれば何でもいい。
もし、死ぬ前に楽しかったと思えなかったら、それはそれですぐ死ぬからどうでもいい。

どうでもいい教 教祖 糞袋光

イラスト/岡野陽一
イラスト/岡野陽一

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