【『THE LAST PIECE』レポート#4】30人の夢と向き合ったSKY-HIがTAIKIにかけた言葉「世界で一番ヤバイのは日本の10代だぞって、あなたが言わせてください」

BE:FIRST(ビーファースト)、MAZZEL(マーゼル)に次ぐ3つ目のボーイズグループを誕生させるべく、SKY-HIが主宰するマネジメント/レーベル「BMSG」が始動させたオーディションプロジェクト『THE LAST PIECE(ザ ラスト ピース/通称:ラスピ)』。
『THE FIRST』『MISSIONx2』に続いて本オーディションでもプロデューサーを務めるSKY-HIは、「あなたの夢を叶える事が今の俺の夢だ」とコメント。さらに、『THE LAST PIECE』は以下のステイトメントを掲げている。
全ての10代と、
かつて10代だった
全ての人へ。
さあ、世界で一番自由で大きな夢を見よう。
2025年7月11日にYouTubeで配信された『THE LAST PIECE』本編Ep.04では、3次審査を終えた30人一人ひとりにSKY-HIから結果が言い渡される。その模様をレポートする。
目次
come againチーム結果発表:KEITO・HAL・REO・RUI・RYOTO
3次審査合宿が終了。SKY-HIは短い時間のなかで4次審査進出者を決めなければならない。

SKY-HIの選考ポイントは「想像をかき立てた人」という。とはいえハイレベルな参加者が多く、だいぶ迷っている様子。4次審査進出者は30名中半分に絞ると言っていたが、最終的には20名となっていた。
そして、運命の結果発表へ。

まずはcome againチームから。KEITOの名前が呼ばれる。3次審査本番前には落ちる不安から涙を流していた彼だが、結果はいかに。
SKY-HIはまず「今できるベストを見せてくれた」「弱点だなっていうところがないです」と評価する。ただ、見ている側を裏切るようなパフォーマンスがもう少し見たいともいう。「内臓を曝け出すようなパフォーマンスを次は見せてくれたらうれしい」と課題を与えながらも通過となった。
続いてHAL。SKY-HIは、ダンスも歌もポテンシャルは高いが爆発する瞬間が少なかったと話す。HALにしか目がいかない瞬間がもう少し作れるといいとしつつも、ポテンシャルはあるために次も見たくなるともいう。次の審査ではもう1爆発するようにと伝えた上で、通過となった。
「本番が一番よかった」とSKY-HIから言われたのはREOだった。胸をなでおろすように喜ぶREO。さらにSKY-HIは、没入するととんでもないパフォーマンスができるところがすごい才能だと褒める。が、しかし少しずつ雲行きは怪しくなっていく。
「一個のことに集中するときにまわりが見えなくなっちゃうのが、少しもったいないかな。自分を俯瞰で見るカメラみたいなのが脳にできてくる日がくると思う」と指摘。現段階ではまだそうした意識が足りず、デビューまでに間に合わないともいう。REOはここまでとなった。彼は深々と頭を下げたあと、こらえきれず涙を流す。そして最後に、「ここで培ったものは絶対消えないものだと思うので、ここで出会えたすべての人に感謝して……この5日間本当にありがとうございました」とコメントした。

続いてはRUIだ。SKY-HIは、「素晴らしかったです」とまずひと言。「あなたは歌声で人の感情に直接さわれる人なんだなっていうのをすごく思う」と評価し、すぐに3次審査通過が告げられる。ただ、次は“動かない大木のようなドシッとステージの中央に構える姿が見たい”とリクエスト。SKY-HIは彼のカリスマ性を見込み、さらなる成長に期待していた。果たして、4次審査ではどんなパフォーマンスを見せてくれるのだろうか。

最後はRYOTO。SKY-HIは、「正直、まだちょっと早いのかなと思っている」と話し始めた。一方、その若さで喉がすでにでき上がっていることに驚かされたともいう。天使の歌声と呼びたくなるほどだとも。さらに、中間発表からの急成長ぶりにも目を見張るものがあったとか。SKY-HIは「あと1カ月あったら次の合宿までに何者になってるんだろうという興味が捨てられず、次もお願いしたいと思っている」と、3次審査通過を伝えた。

Fantasistaチーム結果発表:ADAM・TAISEI・RAIKI・RYOMA・GOICHI
次はFantasistaチーム。まずはADAMから。歌を得意としているが、ダンス歴は1年。SKY-HIは「まだ物足りないところがある」という。しかし、パッションを出すという課題に対して愚直に実直に素直に取り組んでいたことで、本番では課題曲を完全に自分のものにしていたと評価。ADAMの心と顔と声と体が全部つながったパフォーマンスを見てみたいと言い、ADAMは3次審査通過となった。

では、TAISEIはどうだろうか。SKY-HIは、「思わず目が行くぐらい体や顔も使ってパフォーマンスしているところが本当に素敵でした」「いい意味で新しい顔をどんどん合宿中に見せてくれていた」と褒める。しかしそれでも、彼のアーティストの理想像は見えてこなかった。「将来どういうアーティストになりたいのかをもっと具体的に見つめ直して、自分をよく知って、見つけてきてほしい」と伝える。残念ながらTAISEIはここまでとなった。
それは、TAISEI自身も気にしていたことだった。ただ、この合宿を通してようやく本当にやりたいことが見えてきたともいう。今後はさらに夢を具体的にして、成長していきたいと話す。さらに「みんなに感謝を伝えてもいいですか?」と続け、チームメンバーに話し始める。涙に声を詰まらせうまく話せないことをもどかしそうにしながらも、どうにかしてメンバーたちに思いを伝えようとしている。
「みんな僕より年が上なので、大好きなお兄ちゃんみたいな感じでした。ありがとうございました。またどこかで会えたらなと思います」
チームメンバーの中には、そんなTAISEIの姿を見て涙を流す者もいれば、うつむいたまま顔を合わせられない者もいる。一方、TAISEIはそのあともその場にいる全員に感謝を伝えていた。
続いては、気にしすぎるところがあるRAIKI。SKY-HIは、そんな彼の性格を気にしていた。「不安をずっと抱えちゃうと、グループが前に進む、未来に進むときに、足枷になってしまうことがある。今できるベストはここだって決めたら、そこに全速力で走り切る力もちゃんとつけてほしい」と語りかける。走り抜く強さを持つことが今後の課題。しかしそれをクリアできれば、声も成長するともいう。そんな期待を込め、SKY-HIは3次審査通過とした。

続いてRYOMA。SKY-HIはステージで人に“見せる”能力が高いと評価はしつつも、スパイス要因になってしまうともいう。目を引く瞬間は多かったものの、まだグループの背骨にはなれていなかった。そうなるためにはゆっくり心と体を育てる時間が必要だと話す。急いで世に出るよりはもっと時間をかけたほうがいいと判断し、RYOMAはここまでとなった。
得意分野の楽曲が当てられたGOICHIはどうか。似合いそうな曲のほうが想像しやすいからこそ、その想像を超えるのは難しい。しかし、GOICHIはその壁を超えてきたようだ。SKY-HIは、「現段階だとこの手の曲をGOICHIの課題曲にするのはもうやめよう、と思うぐらい武器を見せてくれた」と称賛する。だが、ワイルドな表現が得意な彼にはほかにも魅力がある。だから、次は違うドアを開けてほしい。SKY-HIはそうした思いを伝えた上で、3次審査通過を伝えた。

Superstarチーム結果発表:KANON・KAIRI・TOMOSHI・YU・RAITO
次はSuperstarチーム。まずはKANONから。SKY-HIは1バース目の目線の時点で“勝ち”を感じたという。グルーヴもある、スキルもある、アティチュードもある、アーティスト性がわかりやすくある。「文句ないです」とこれまでにないほどに称え、KANONを3次審査通過とした。ただ、そんな彼にリクエストもする。それは「見ている人にどう感じてもらいたいかまでを想像すること」。今後さらに進化するであろうKANONのパフォーマンスに期待が高まる。

続いてはKAIRI。変声期中でのパフォーマンスとなった。そんな不利な状況で、KAIRIはローキーで見せるスキルを身につけていた。そこにSKY-HIは驚いたようだ。1オクターブ下げて歌うことは、表現者にとって相当な大工事が伴う。しかし彼の場合は、意識的に下げることで新たな自分の魅力を引き出していた。SKY-HIは自分に似合う表現を見つけるのが天才的に上手いと評価する。
KAIRIは声変わりしてきた今の声と向き合い続けていくなかで、新たな表現方法を見つけていったという。逆境を力に変えることができるKAIRI。SKY-HIは「個性に努力という水をやったことで才能が咲いてきていることを感じた」といい、最後に「具体的に使える声のバリエーションを増やしてほしい」と課題を与えて3次審査通過とした。
続いてTOMOSHI。踊りながら歌うのは初挑戦だという。まわりとのレベルの差を感じながらも、人一倍練習してきた。その成果はパフォーマンスに表れていたらしく、SKY-HIは歌や踊りをやってきた人に見えるほどの高いクオリティだったと評価。ただ、まだ曲に遊ばれていた印象も否めないともいう。TOMOSHIにはアーティスト性もあるし、ポテンシャルもある。しかし、成長したらどれぐらいのポテンシャルがあるかまでは明確に見えてこなかった。SKY-HIはまだアーティストになるには時間が必要だ、と判断。TOMOSHIはここまでとなった。
TOMOSHIは表情を一切変えず、冷静さを保ちながら、しかし時折声を詰まらせながら「この機会をもらえたっていうのがすごくありがたいことだと、本当に思っています」と感謝を述べた。

続いてはYU。SKY-HIは2次審査の段階では、追いつけないのではないかとYUを合宿に連れて行くことを悩んでいたという。しかし今回の審査で急成長した彼の姿を見て、これから合宿をしていくなかでどんな姿を見せてくれるのかという興味を抑えられなくなったのだそう。YUは3次審査通過となった。
続いてはRAITO。歌やダンスは独学で、踊りながら歌うのは初めて。やはり追いつくのが大変だったのか、それがパフォーマンスに出ていたという。得意な歌を聞かせる場面でも、見ていて「よくがんばったな」という感想が先にきてしまう。裏ではがんばっていても、ステージ上ではまったくがんばっていないような顔をするのがアーティストだ。しかし、そこまで到達するにはまだ時間がかかるとSKY-HIは判断した。
同時に、「たとえば、BE:FIRSTにいたとしたら自分はどんなパートを任されているか、どういう服を着ていそうか、どういう立ち振る舞いをしていそうか、そういうところまで想像をふくらましてほしい」と具体的に指南もする。SKY-HIはポテンシャルの高いRAITOを見送るかどうか非常に迷ったという。こうしたアドバイスには、まだまだ伸びるという期待が込められているかのようだった。

音色チーム結果発表:KEISHIN・AOI・KAN・TAICHI・REN
次は音色チーム。はじめはKEISHINから。SKY-HIは彼に対して、ものすごくいい直球を持っているが、まだやるべきことが多すぎるという。得意なことを磨く必要もあるが、変化球も学ぶ必要もあるとし、KEISHINはここまでとなった。
続いてはAOIだ。SKY-HIはGOICHIと同じく、AOIには得意分野の曲を当てていた。すでにある程度想像できるからこそ、パフォーマンスする側としてはハードルが高くもある。しかし、それでも彼は想像を超えるものを見せてくれたという。わかりやすい表情の動きや歌い方にアクセントを入れてもクドくならないセンスのよさを持っていると、3次審査通過とした。
続いてはKAN。SKY-HIは彼をおもしろいアーティストだという。さまざまな引き出しを持っていて、自分のアーティシズムを理解している。しかし、5年後、10年後にKANがどんなアーティストになっているか想像しきれないところがあるともいう。作る側と表現する側の夢が重なるタイミングを待ったほうがいいのではないかと、KANを見送ることにした。

続いてTAICHIについて、「すごくよかったです」とひと言。天然な部分が魅力的で、パフォーマンスで伝わってくる人間性に興味をそそられると評価し、3次審査通過となった。とはいえ自分らしい表現にまだ迷いのあるTAICHI。そんな彼にSKY-HIは、今後100回はみ出てみてほしいという。やったことないことをたくさんやっていく先で自分らしい表現が見つかっていくと、ヒントを与えた。
では、トレーニー期間が長いRENはどうか。自分の中での理想像とは違う課題曲を与えられたことで、彼は新しい自分をどう引き出すか悩んでいた。それをSKY-HIも気づいていたようで、「俺がどんなRENを求めているのか、RENが探してしまっているのかもしれない。俺の正解を探す作業をしてはいけない」と諭す。また、「自分のスタイルを提示するには、よほどのスキルに支えられていないと説得力が出ない」とも。「次はそこを大事に、次の審査で見せてもらおうかな」と言い、RENは3次審査通過となった。

Just Like Datチーム結果発表:COTA・A.J.・KEI・SHO・ISANA
次はJust Like Datチーム。初めはCOTAだ。SKY-HIは「本番でやっと爆発してるCOTAが見られた」という。もともと持っている爆発力が垣間見れたことが高評価につながり、3次審査通過となった。
続いてA.J.については、ステージ上のムードを作れる人ではあるものの、そのポテンシャルを発揮するにはまだスキルを磨く必要があるという。それには今回は時間が足りないと判断し、A.J.はここまでとなった。
3番目はKEI。小さいころからダンスをしてきているが、今が一番ハマっていると話す。そんな彼のダンスには、振りの練習では生まれないノリが出ていた。SKY-HIは、RENのような課題はあるものの、具体的に教えられることがまだまだありそうな気がするとし、3次審査通過とした。
続いてSHOについては「あなたのパフォーマンスから一番感じたことは“音楽好きだ、この人”っていうこと。これは可能性を感じてしまう」と評価し、3次審査通過が告げられた。
続いてISANAにもまた、「パフォーマンスアーティストになるんだっていう強い意志を感じる。努力の積み重ねでこのスタイルをつかんできたんだなとも思った」と高評価。ただ同時に、それだけパフォーマンスを出せるのであれば声一本で黙らせてほしいともいう。声の魅力はあるが、まだ活かしきれていないところもあるようだ。その可能性を証明することを期待しているといい、3次審査通過とした。

Move Onチーム結果発表:YUTA・SOLA・EITA・KANTA・TAIKI
そして最後はMove Onチームだ。この審査に通過できるのは残り3人。先に進むことができるのは誰なのか。
まずはYUTA。ダンススキルの高い彼だが、SKY-HIは「スキルを見せにいく瞬間が目についてしまうときがある。高いスキルは音楽をよく聴かせるためにこそ使えど、自分を見せるために使うものにするともったいない」と指摘する。音楽のために生きるYUTAをもう一度見つけてきてほしいと課題を与えられ、3次審査通過となった。
続いてSOLAには、歌いながら踊るのは初挑戦だと思えないほど急成長を遂げていたと褒める。ポテンシャルが底知れなくてワクワクしたともいうが、ただ歌唱面でまだスキルが足りないようだ。歌詞が何を言っているか入ってくるまでにはなっていないと話す。そしてそれを習得するまでにはまだ時間がかかると判断し、SOLAはここまでとなった。
続いてEITAにもまた、おもしろいパフォーマンスはできているものの、見ている側の想像力をかき立てさせるようなものが足りていないという。それにはEITA自身の想像力が必要だとも。どんなアーティストになりたいのか具体的にして、自分に夢を見ることをやめないでほしいと伝え、EITAはここまでとなった。
続いてはKANTAだ。SKY-HIは、「パフォーマンスに音楽性が見えたのがおもしろかった」「音楽に動かされてる感じがした」「曲に勝手に悪いKANTAが引き出されている感じがめっちゃかっこよくて」と絶賛。3次審査通過となった。

そして、最後はTAIKI。SKY-HIは「現時点で文句のつけようがないパフォーマンスだったことは間違いない」「伊達じゃない経験を踏んできたんだなっていうのも感じた」と評価し、3次審査通過となった。
ただ、この環境には慣れないでほしいとも。デビューしたら同じ内容のステージを何度も行うことになる、だからこんなところで慣れている場合じゃないと。「毎回毎回できるベストを、命を燃やしてパフォーマンスしてほしい。(……)世界で一番ヤバイのは日本の10代だぞって、あなたが言わせてください」と目をまっすぐ見つめて伝えると、それにTAIKIは「はい、わかりました」と間髪を入れずにうなずいた。

4次審査進出が決定した20名
こうして結果発表は終了。4次審査進出者は、ADAM、AOI、COTA、GOICHI、HAL、ISANA、KAIRI、KANON、KANTA、KEI、KEITO、RAIKI、REN、RUI、RYOTO、SHO、TAICHI、TAIKI、YU、YUTAとなった。




















SKY-HI「数年後に宝だったと言えるように」
オーディション終了後、SKY-HIはここまでとなった参加者のもとへと向かう。
「心からリスペクトしています。本当にありがとうございます。これだけ同じタイミングで、これだけヤバい才能が、たまたまグチャって集まらなかったら、結果としてはもっと残るかもしれないけれど、それって本当の意味では幸せなわけではなくて。同じ時代に、たまたまこれだけヤバい才能が一緒に集まっちゃったことを、数年後に宝だったと言えるように、これからの一日一日をがんばっていってほしい」

SKY-HIは参加者たちに語りかける。自分の立場でこんなことを言うのも残酷だとは思うとコメントしつつも、それでもどうしても伝えておきたいようだった。また、そこには彼らに夢を見ていてほしいというSKY-HIの願いが込められているようにも思えた。
3次審査合宿は終了。参加者たちの姿を近くで見つめてきたSKY-HIは、スタッフにこう話していた。
「美しいと思います。本気でやるって絶対かっこいいことだから。誰も笑えなくないですか? あのレベルの本気。(……)“夢の見方を教えたい“だなんて偉そうなこと言っていたけど、結局かつて10代だった俺の中の10代が、彼らと一緒に夢を見ようとしているだけの話で。これはすべて10代の話なのかもしれない。“夢の見方を教えよう”じゃなくて、“一緒に夢を見よう”でした」

まだまだオーディションは続く。次回はクリエイティブ審査合宿の様子が配信される予定だ。
【『THE LAST PIECE』配信スケジュール】
■Ep.05:2025年7月25日(金)20時~
※公開スケジュールは変更になる可能性がございます
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