LAPONEエンタテインメントに所属するJO1、INI、DXTEENによる合同ライブ『LAPOSTA 2024』が、1月20日(土)、21日(日)の2日間にわたって神奈川・Kアリーナ横浜にて開催された。
本稿では、計3.4万人を動員したライブの模様をレポートする。
3グループの個性がぶつかる怒涛のステージ
モニターに映るのは“LAPOSTA 2024”の帆がなびく船と波のさざめく水の音。船が動き出すとステージの2階のスクリーンが開き、INIが登場。さらに、ステージ左右に垂らされた帆から6人の影が浮かび上がると、ライトアップとともに帆が降りDXTEENが現れる。そして最後に、ステージ後方からJO1が歩き出してくると、出演者総勢28名がいきなり大集合。3グループのファンが集結した大きな歓声が鳴り響く中、オープニングパフォーマンスで幕が開けた。
JO1のライブ名物となった「Trigger」のトランペット音が鳴り響くと、ブラックのジャケットに財宝のようなビジューやハートモチーフが輝く衣装をまとい、扇状に火柱が上がる熱いステージで勢いづける。続くDXTEENは高く飛び立つような振り付けが爽やかな「First Flight」を会場真ん中のステージで伸びやかにパフォーマンス。そしてINIが再び現れ、代表曲「FANFARE」のロックでワイルドなイントロが流れると、観客のかけ声とともに、力強く盛り上げる。
DXTEENにバトンが戻ると、軽快なリズムが特徴的な「Unlimit」とデビュー曲「Brand New Day」を披露し、DXTEENらしいポップでかわいらしいノリで会場を温めた。続いて、来週1月31日(水)のリリースを目前に控える3RD SINGLEのタイトル曲「Snowin’」では、季節感あふれる雪景色を背に、ひだまりのような涼しくも温かみのあるパフォーマンスで会場を爽やかに包み込む。
INIは「BOMBARDA」「DROP」と彼ららしいサウンドの人気曲でクールに魅せつけると、オーディション(『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』)時のコンセプトバトルの楽曲「SHADOW」を11人のINIバージョンとして初めて披露。セクシーなこの楽曲を、当時に比べ増した色香を漂わせ大人にパフォーマンス。木村柾哉と西洸人による“Sh!SHADOW”では大歓声が沸き起こった。
JO1はライブパフォーマンスが久しぶりとなる「Move The Soul」「Design」「KungChiKiTa」で爽やか、セクシー、ワイルドとさまざまな表情を魅せていく。そのあとも各グループがかわるがわる登場し、ノンストップで18曲を歌い上げた。
ここでしか見られないユニット
全グループがメインステージに集まりMCになると、それぞれのグループがあいさつ。次の準備があるメンバーたちがはけると、残された5人のメンバーは「ユニットとカバーやります!」とこのあとのステージをネタバレ。期待が高まるなか、LAPOSTAの目玉のひとつでもあるユニットブロックがスタート。
会場中央でDJ台の前に立つINIの西にスポットライトが当たり、観客を煽る。そして、ダンスの印象が強い川尻蓮(JO1)がラップで登場すると、意表を突かれたフロアから大歓声が沸き起こる。さらに、メインステージから“T・K”(川西拓実)が「我が生涯に一片の悔いなし」と姿を現すと、カリスマ性あふれる3人が集合。このライブに合わせトラックやリリックを自分たちで制作したというオリジナルパフォーマンスで魅了する。
続いてダンスユニットでは画面にINIの松田迅が大きく映ると、8人のバックダンサーを従えダンスパフォーマンス。続いて後藤威尊(INI)が現れ、鍛えられたフィジカルによる芯の強いダンスを披露。田中笑太郎(DXTEEN)は初めてのソロステージにもかかわらず、堂々と長い手足を生かしたダイナミックなパフォーマンスを披露。3人で緩急あるダンスと表情で引き込むなか、クライマックスに向かうのかと会場の誰もが思ったそのとき、ラスボス田島将吾(INI)が登場し、不敵な笑みを浮かべる。躍動感のあるカメラワークも相まった4人の息の合ったダンスパフォーマンスは会場を沸かせた。
意外な選曲となったOne Directionの「What Makes You Beautiful」は、JO1から白岩瑠姫、鶴房汐恩、INIから尾崎匠海、許豊凡、DXTEENから福田歩汰がスタンドマイクで歌唱。明るく爽やかなボーイバンドのように、5人がそれぞれ個性あるボーカルで歌い上げ、会場を多幸感いっぱいの空間に作り上げる。
そして会場のペンライトがオレンジ色に染まり、SMAPの「オレンジ」を歌ったのは大平祥生、豆原一成(JO1)、木村、藤牧京介(INI)、大久保波留(DXTEEN)。それぞれの顔がモニターに映し出されるたび、大歓声が上がる。優しくしっとりと歌い上げたこの日唯一のバラードに、思わず客席からは拍手が巻き起こった。
メンバーの新たな一面を見ることができ驚きが止まらないなか、ボーカルが得意なJO1の與那城奨はまさかのHipHopユニットで登場。金城碧海(JO1)も自分のキャラクターを表現したリリックで盛り上げる。まずはJO1のふたりが3グループの長男として堂々とした風格で、ステージに上がりHipHopユニットの場を熱くする。そこに、INIから池﨑理人、佐野雄大が加勢。初ラップ披露となった佐野は自身がラップを披露することを“天変地異”と表現したとおり会場からは驚きの声が漏れた。得意の早口言葉でたたみかけたリリックに応えるかのように、池﨑が続いていく。自身の生い立ちとINIとして京セラドーム大阪に立つことに対して語ったリリックは会場を呑み込む。
最後にダンサーを引き連れ現れたのは、DXTEENの谷口太一と平本健。いつもの幼くてかわいい姿とは一変して、自身の歌手としての思いをリリックに乗せ、ぶつけていく。最後は6人でワイルドにステージのボルテージを最高潮に持っていった。
そして最後にバンドセットを構えてJO1の河野純喜のボーカルからVaundyの「怪獣の花唄」が奏でられると、会場が揺れるほどの大歓声が響く。INIの髙塚大夢がギター、JO1の佐藤景瑚がドラム、DXTEENの寺尾香信がキーボード、JO1の木全翔也がベースを務め、これまでで初めてのメンバーによるバンドに大熱狂。『LAPOSTA』だからこそできるカバーやオリジナルのユニットステージに会場は大興奮となった。
会場一体となっての大合唱も
続くLAPOSTAのもうひとつの目玉、各グループ同士の楽曲シャッフルブロックでは、DXTEENがINIの「SPECTRA」、JO1の「Dreaming Night」をカバー。JO1がINIの「Password」、INIがJO1の「MONSTAR」を披露し、互いのグループにリスペクトを持ちながら、それぞれのグループなりにカバーパフォーマンス。
ライブも後半に差しかかり、JO1はフォーメーションの美しい「Venus」を高くせり上がるセンターステージで魅せ、リーダーの與那城が「新曲持ってきました!」と「Your Key」を初披露。続くはこちらもライブでは初披露となる、「WOW WAR TONIGHT ~時には起こせよムーヴメント(JO1 ver.)」。誰もが知る名曲のカバーに、観客も一緒になって歌う。ステージを縦横無尽に走り回り、さらにはステージ上でかけっこもするなど会場全体を楽しませた。
DXTEENは、リリースを控える3RD SINGLEから2曲を披露。たくさんのシャボン玉に包まれながら今年一年に対する期待感を「Calendar」で表現。続く、「Stars」は今回が初披露。レトロでファンキーなサウンドはキラキラ輝く彼らの魅力を存分に引き出す。
続くINIは、韓国の大人気ダンスサバイバル番組『STREET WOMAN FIGHTER2』のファイトテーマ曲として発表されたロックな楽曲「Busterz」を同番組に出演したAkanen氏による振り付けで初披露。続く「BADBOYZ」、「TAG」とたたみかけ、パワフルにステージを盛り上げた。
最後は、総勢28名がステージに大集合。JO1の木全が「吹けー!」とまとめ上げると全員で「La Pa Pa Pam」をパフォーマンス。INIの「Dramatic」「Rocketeer」やDXTEENの「Next」「Come Over」、JO1の「SuperCali」「無限大」などメドレーでつなぎ、本編のラストを大迫力に締めくくった。
アンコールは、ライブグッズのフーディーやスウェットを個性いっぱいにアレンジした衣装で再登場。「LAPOSTA」のテーマソングとして1月17日(水)にデジタル配信され、メンバーの河野、金城(JO1)、髙塚(INI)、寺尾、平本(DXTEEN)が作詞を手がけた初めての合同楽曲「LOVE ALL STAR」を観客とコミューニケーションを取りながら披露。
DXTEENの谷口は「なによりも2日間、僕たちはファンのみなさんから幸せをもらいました。ありがとうございました」、INI木村は「いつも温かい応援をありがとうございます。またこういった楽しくて幸せな空間を作りたいと思うので、僕たちもまたがんばっていきます」と話し、JO1豆原は「こんなに大きなステージに3組でライブができたこと、うれしく思います。みなさんがいたから、今日このステージに立てています。ありがとうございました」と感謝を伝え、幕を閉じた。
『LAPOSTA 2024』は、3組の所属アーティスト自身の希望ややりたいことを詰め込んだイベントであり、ここでしか見られない怒涛のステージとなった。“パフォーマンス”と真摯に向き合い、さらには“楽しむ”ことにこだわった、JO1、INI、DXTEENの3組が魅せたライブは、それぞれのグループのさらなる飛躍を確証できるイベントとなった。
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