CHAI、曲にまでした“餃子”への愛

2020.1.24

銀座天龍 東京のど真ん中で野望を語る

銀座天龍「焼きギョーザ」

――恋愛の話とかってするんですか?

カナ ユウキは自分の話はまったくしないね。ミステリアス。

ユウキ ひたすらメンバーの話を聞いてる。自分の恋愛を共有する意味を感じなくて。表現できることが喜びだから、恋愛の話はどっちでもいいんだよね(笑)。

マナ 小田部(筆者)は、恋愛どうなの?

――最近、恋人にフラれました。

全員 えー、かわいそう。でも、大丈夫だよ。優しいしかわいいからモテるよ。

――泣ける。CHAIは包容力がすごいですね。

マナ まさに餃子のように。

カナ 悲しいこともコンプレックスも、ハッピーなことも全部包み込むからね!

――“かわいい”って言われるだけで、元気が出てくるのはなぜ……。

ユナ あ、餃子きたよ〜! 結構、大きいねバナナみたい。

ユウキ 王さま餃子と比べるとジューシー! ちょっと火傷しちゃった……(笑)。CHAIはね、「ポジティブバカ」がテーマなの!

カナ 肉肉しいけど味は全然くどくないね〜。いろんな個性がある餃子とおんなじで、そのままがかわいいんだよって何を包んでも美味しんだよってカラッと伝えていきたい!

マナ この餃子もおいし〜い! 何個でもいけるね!

――ニューアルバムの『PINK』、本当に素晴らしい作品だと思うんですけど。新曲を早速ライブで披露していて。お客さんの盛り上がり方、すごかったですね。

ユウキ (餃子を頬張りながら)私たちの好きなものが全部入ってる。

ユナ そう、CHAIの今が全部詰まってるよね。なんでも良いと思ったら取り入れちゃう!

マナ ライブは、いつも興奮するよ。エキサイティング!

――「N.E.O.」の“かわいい”でコンプレックスを全肯定する強さには密かに勇気づけられました。

カナ それはうれしいね。ライブをみて元気もらったって人もいるとは思うんだけど、CHAIは別に応援歌を作ろうって気持ちはないんだ。“そのままがかわいいんだよ”って私たちは思ってるってことを歌ってるだけ。

ユナ ちょっと足りないくらいが一番いい。かわいいってことだよね。

ユウキ 完璧なんてないから。人間なんてみんなそうじゃん?

マナ 私たちはおいしい餃子を食べて、毎日生きてるだけ。自分の気持ちが入らないと、歌えないし。だから、CHAIは“頑張って”って言わない。

カナ 私たちが“頑張って”って言うのは役割がちがうよね。

――今日は餃子の老舗を巡ってきましたけど。長い歴史を持つ餃子のごとく、おばあちゃんになるまでCHAIを続けたいって思いますか?

カナ 思ってる。世界3位になって、体力的にバンドができなくなっても、アート集団みたいな感じで存在したい(笑)。

マナ 解散するとかもなく。ボヤーッとしながらも、ずっとやってたいね。

ユナ CHAIランド作りたいな。

カナ コンプレックスの巨大な建物とか、かわいくない?

マナ 鼻のジェットコースターとか、かわいい!

カナ 鼻とか口とか目とかね。かわいいバイ菌のキャラクターがいっぱい飛んでる中をコースターが通り抜けていく(笑)。

ユウキ 最高じゃん、それ(笑)。

カナ とりあえず、今は『PINK』を世界中の人に聴いてもらいたいかな(笑)。

マナ んふふ。お腹いっぱいだねぇ〜。あ、杏仁豆腐あるよ!

ユナ いいね、食べよ〜!


CHAI
(ちゃい)ミラクル双子のマナ・カナに、ユウキとユナの男前な最強のリズム隊で編成された4人組、『NEO – ニュー・エキサイト・オンナバンド』、それがCHAI。2017年1stアルバム『PINK』が各チャートを席捲、音楽業界を超え様々な著名人からも絶賛を受ける。2018年には日本テレビ系「バズリズム02」の「コレはバズるぞ2018」1 位、第10回CD ショップ大賞2018入賞など、各所より高い評価を得る。海外の活動も活発で、2018年2月にアメリカの人気インディーレーベルBURGER RecordsよりUSデビュー、8月にイギリスの名門インディーレーベルHeavenly RecordingsよりUKデビューを果たし、4度のアメリカツアーと、10月には初の全英13都市のツアーを成功させる。2019年2月13日にはタイアップ曲など話題曲満載のセカンドアルバム『PUNK』をリリース。3月にUSツアー、5月にヨーロッパツアーを経て、6月に日本全国8都市を巡る『CHAI JAPAN TOUR 2019 PINKなPUNKがプンプンプントゥアー!』を実施し初のワールドツアーも大成功! 彼女たちに触れた君の21世紀衝撃度No.1は間違いなく『NEOかわいい』バンドCHAIだよ!

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小田部仁

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小田部 仁

(おたべ・じん)1989年11月20日生まれ。東京都豊島区出身。上智大学文学部英文学科卒。2013年、太田出版に入社。ユースカルチャー誌『クイック・ジャパン』編集部に配属。2015年、退社。現在はフリーランスで文筆・編集業に携わる。

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