コレサワ ”失恋ソングのみ“を集めた意味

2020.1.15
コレサワ『失恋スクラップ』

文=野口理恵


2020年1月15日に、全曲失恋ソングのミニアルバム『失恋スクラップ』をリリースしたコレサワさん。今回はそのリリースに合わせて、ご自身の過去の失恋にまつわるエピソードを語ってくれました。

「失恋したらまず部屋を暗くする」「高校時代の彼氏と殴り合いになった」など、なんとも強烈なエピソードが満載です。

※本記事は、2019年12月25日に発売された『クイック・ジャパン』本誌vol.147掲載のインタビューを転載したものです。


失恋ソングのみを集めた意味

――今回は『失恋スクラップ』という失恋ソングのみを集めたコンセプチュアルなアルバムになっています。これまで上京やひとり暮らしというコレサワさん自身のライフスタイルが表れている楽曲が多かったので、ぶっちゃけ、なにか私生活であったのかなと思ってしまいました。

コレサワ そうですね。私は生活をしながら、経験したことや思ったことから曲を作ることが多いので……今回は失恋がコンセプトのアルバムなのですが……うーん、ご想像にお任せします! 察してください(笑)。

――笑。これまで女の子のトキメキなどが詰まったキラキラした歌詞が多かったなか、今回の7曲は女性的で、すごく大人っぽいイメージを感じました。

コレサワ 今回の楽曲は、世代はあまり関係ないと思っています。自分の体験そのままのことや、何年か前に私が体験したことを曲にしていますが、すべてが大人の恋愛ということではなくて、男女の恋愛感情は、10代の子も20代、30代にも共通してわかってもらえることだと思っています。

――全部、失恋の曲なのですが、「あたし幸せになるわ」という歌詞のように、つらいだけではなくて前向きな気持ちにもなれますね。

コレサワ そうですね。今回はポップな曲からしっとりした曲まで、いろいろな失恋を用意してみました(笑)。

――歌詞には「君の家に荷物取りに行くとこ」「合鍵で入れよ」「だってもう恋人じゃないんだもん」という歌詞は、生々しいなあと。

コレサワ 生々しいですか! でも結構あるあるですよね。ファンの人は、私になにがあったのかを予想しながら聴いてくださっているみたいで(笑)。だから私になにがあったかのかは全部は言わないようにしています。

――「最後の彼女になりたかった」というのも、つまりは結婚を意識しているのかと。

コレサワ 結婚も、高校生くらいのときは「結婚したい!」とかすぐ言っちゃうじゃないですか。彼氏の名字で名前を書いてみたり。でも、もっと大人の人が聴くと、たぶん違う意味でも刺さってくる。いろんな世代で楽しんでもらえると思っています。

恋愛の傷は恋愛で埋める!

――失恋というコンセプトは初めから決めていたのですか?

コレサワ 今までのアルバムタイトルが『コレカラー』『コレでしょ』ときたので『コレ〇〇』が義務みたいになるのも嫌でやめました。

今回の失恋というテーマは、アルバムに入れる3曲ができたときに「あ、これ失恋ばっかりだな」って気づいたんです。なので、失恋でいこうと決めて。今回は、普段は忘れてしまうような感情も忘れずにキャッチできたという感覚がありました。
私の場合は、そういう感情をいつもキャッチしたくて、手をお皿にして感情が降ってくるのを待っているんです。だからもちろんなにもできない時期もあるんですよね。でも今回はすんなり7曲作ることができました。

――それはやはり失恋したから?

コレサワ どうですかね?(笑) ちなみに「スクラップ」の意味は、スクラップブックみたいになにかを集めるみたいな意味もあるけど、壊して粉々にする、という意味もあるので、失恋にぴったりだなと思っています。恋愛の傷は恋愛で埋める!

――コレサワさんは失恋したとき、どのようにして乗り越えますか?

コレサワ 私の場合は部屋をまず暗くします(笑)。雰囲気から入るタイプなんです。友だちに電話をしたりもするけど、とにかく寝る。そのあいだはなにも考えないで済むので。
で、すぐに次の好きな人を見つける! 芸能人でもいいし、よく行くお店の店員さんでもいい。とにかく好きな人だと思い込ませる。恋愛の傷は恋愛で埋めていきます。だから立ち直りは早いですよ。


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