劇団かもめんたる、落語会、リットン調査団…2020年、コロナ禍に劇場で観たお笑いライブ

2021.1.3

今田耕司が駆けつけたスペシャルなライブ『リットン調査団の推し芸人~ネタショー~』

僕がかつてマネジメントをしていたリットン調査団さんが、久々に吉本興業の劇場である渋谷の無限大ドームでライブをするとのことで観に行った。リットンのおふたりがオススメする芸人を観られるライブなのですが、もう一方で水野さんの還暦を祝うライブでもあり、そのお祝いのゲストに今田耕司さんが駆けつけてくれたスペシャルなライブでもありました。

リットン調査団さんが推す若手芸人もクセは強かったですが、僕ら世代の記憶ではそのクセの強い芸人の第一人者がリットン調査団でした。

リットン調査団。その名を知らない方の方が多いと思います。普通のイメージでいくと、「売れていないおっさんの芸人」です。確かに売れていないです。おふたり共にアルバイトをしています。しかしおふたりは、この日は舞台に立っていました。多少の自虐と照れを見せながらも、本当に楽しそうにニコニコしながらお話しされるリットンさん。

この方々はご自身が売れてようが、売れてまいが、関係なく、とにかくお笑いを愛しつづけている。そんなリットンさんが若手を迎え入れるときの優しい姿が印象的でした。

昔、上岡龍太郎さんが「この世界はおもろい奴だけが生き残るだけやったらアカン。才能はないかもしれんけど、笑いが好きで好きで仕方ない、これしかないという者も居つづけることができるようでないとアカン」と。その言葉を思い出しました。

劇場は、“芸人が芸人らしく立ち振る舞える唯一の場所”

テレビでは倫理観が問われ、SNSで少し変な意見を書こうものなら集中砲火を受けるという、芸人にとっては生きづらい世の中になりました。

芸人は常人と違うからこそ芸人で、それをかつてのテレビはいい意味で「異端」として受け入れてきましたが、今ではそれは成立しなくなりました。そんな芸人が芸人らしく立ち振る舞える唯一の場所が劇場やライブだと信じています。有名になれる、お金を稼げる。劇場やライブはそれらに直結しているわけではないですが、芸人の拠りどころとしてこれからますます価値が上がると思います。そんな場所を提供していきたいです。

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