「幅のある役者になりたい」俳優・神尾楓珠が劇団☆新感線に初参加!新たな挑戦、その想いとは
天海祐希扮する海賊アンヌが古田新太演じる石川五右衛門と共に大暴れ!
劇団☆新感線の名作と名高い『薔薇とサムライ~Goemon Rock OverDrive~』、その続編となる『薔薇とサムライ2 -海賊女王の帰還-』が今年9月より上演決定。新感線の大人気シリーズ『五右衛門ロック』のスピンオフ作品であり、歌・ダンス・アクションがたっぷり盛り込まれたまさに“劇団☆新感線”らしさ満載の本作で今回、劇団☆新感線に初参加となるのが、いま最も旬な俳優・神尾楓珠だ。
今年すでに主演作が4本立て続けにオンエア・公開され、人気・実力共に高い評価を得ている神尾楓珠にとって新たな挑戦となる、劇団☆新感線への参加。役者の仕事を心から楽しむ神尾楓珠が作品に向き合う、いまの率直な想いを聞いた。
2022年8月12日発売『GIRLS CONTINUE』Vol.9より、神尾楓珠インタビューの一部を公開。
神尾楓珠
1月21日生まれ。東京都出身。2015年、俳優デビュー。2019年、『左ききのエレン』(朝倉光一役)にて連続TVドラマ初主演を務める。映画『私がモテてどうすんだ』(五十嵐祐輔役)、TV・映画『HiGH&LOW』シリーズ(中越役)、TVドラマ『顔だけ先生』(遠藤一誠役)など話題作に次々出演。2022年、NHK土曜ドラマ『17才の帝国』(真木亜蘭役)、映画『親密な他人』(井上雄二役)、『20歳のソウル』(浅野大義役)、『恋は光』(西条役)と主演作品を立て続けに発表。9月9日公開の映画『HiGH&LOW THE WORST X』への出演を控えている。
神尾楓珠にとっての“役”を演じることとは
──いま神尾さんを見ない日はないくらいお忙しいですよね。今年上半期だけでも話題のドラマ4本に出演され、映画3本に至ってはすべて主演を務められていて。9月には映画『HiGH&LOW THE WORST X』も控えていますし、いまご自身のなかで“役者としてこういう場所にいるな”みたいな意識とか、何か感じていることはありますか?
神尾 あまり感じてないですね。役柄の幅は広がっている気がしますけど、別にそんなに売れているわけじゃないです。
──いやいや(笑)。でも実際たくさんの作品、役と出会えていると思いますし、いろんなお芝居ができているすごく幸せな状況ですよね。
神尾 そうですね。昔から「幅のある役者になりたいな」って。いろいろな役に挑戦したいなと思っているので。
──じゃあ挑戦の必要な役が来ても、不安というよりは嬉しいとかやってみたいとかそういう気持ちのほうが大きいですか?
神尾 いや、不安のほうが大きいです。「でもやらなきゃ」っていう(笑)。
──いろんな役に挑戦したいわけですもんね(笑)。
神尾 そうなんです(笑)。僕はパーソナルの部分がそんなに強くないので、自分に寄せても面白みがないんですよ。だから完全に別人になったほうが、ちゃんと作品の面白いキャラクターになると思うんです。自分がやりやすいところに寄せるんじゃなくて、いろんなキャラクターになれたらいいなって。そういう感じなんです。
──なるほど。そういう意味も含めて近年、ご自身のなかで役者として大きな経験だったなと思う役はありましたか?
神尾 『20歳のソウル』は大きかったですね。実話をやるということがそもそも初めてでしたし、本当に“役を生きる”っていうことの難しさを改めて感じた作品でした。
──その難しさって具体的にはどんなところに感じました?
神尾 実話なので、いろんな人が浅野大義さんのことを知っているじゃないですか。バックボーンがあって、その上で台本に書かれていることもあるので、枠のなかで背景を考えてやらなきゃいけないっていうところが難しかったです。書かれていることだけじゃなくて、想像力を働かせなきゃいけないっていうところを改めて感じましたね。
──いい役と出会えましたね。そもそもですけど「幅のある役者になりたい」というビジョンって、お芝居を始めてから見つけたことですか?
神尾 そうですね。最初は自分ができることしかやってなかったんですけど、初めて“別人になれた”っていう感覚を経験したときに「あ、演じるってこれだな」っていうのがわかったんです。自分がやりやすいのは別人になるっていう方法だったんですよね。そもそも恥ずかしがり屋なので、人前で自分に似たキャラクターでいるとちょっと恥ずかしくなっちゃったりするので。
──別人になるくらいというと、かなり役に入り込むことになるのかなと思うんですけれど、役が抜けなくなったりすることはあったりします?
神尾 それはないですね。僕はちゃんと切り替えられるタイプです。
──なるほど。いつかこういう役をやってみたいというものはありますか?
神尾 特にないですね、なんでもやりたいっていうか。「お話をいただけたらやる」っていう感じです。
──ご自身と違う役のほうがいいというお話をされていましたけど、逆にこれまでに自分と似ていて印象に残っている役というのもありますか?
神尾 似ている役で言うと……イメージ的には『ナンバMG5』の伍代(直樹)と一致しすぎているかなとは感じて。ちょっと最初はやりづらかったんですけど、でも自分でも「あの中だったら伍代だよな」って思いましたし(笑)。どうしても自分に寄っちゃうなっていうところはあったから、逆にそうならないようにというのは考えて演じていました。
2度目の舞台、初めて挑む“劇団☆新感線”の舞台
──今回の『薔薇とサムライ2 -海賊女王の帰還-』の役どころというのはいかがでしょう? まだ脚本を受け取ったばかりだとうかがいましたが。
神尾 そうなんです、まだちらっとしか読めていなくて。
──神尾さんが演じられるのは、「ボスコーニュ公国」の国王「シャルル一世」の弟、「ラウル・ド・ボスコーニュ」で、国王が生死不明のために代表になって……という役どころだそうです。
神尾 多分、しゃべり方とかもこれまでやったことのないアプローチでやらなきゃいけないと思うので、それができるのかなっていう(笑)。「できるかな?」って、こんなふにゃふにゃしゃべってたらダメですよね! まだどんな役かそんなに情報がなくて、お話しできることがなくてすみません!
──いえいえ、では劇団☆新感線に初参加されることについてはどんなお気持ちですか? それこそ出たい役者さんがたくさんいると思うんですけど、神尾さん的にはどんな印象をお持ちでした?
神尾 僕には縁がないと思ってました(笑)。そもそも、舞台って映像と勝手が違いすぎて……。舞台ならではの“大きく見せる”みたいなお芝居も僕はそんなに得意じゃないと思っていて。
──2019年の舞台『里見八犬伝』から久しぶりの舞台ですものね。
神尾 そうなんです。『里見八犬伝』をやらせていただいたときも、「やっぱり向いてないな」と思ったくらいで。
──いやいや! それでも神尾さんって全力でその作品や役に向き合って来られたわけじゃないですか。舞台は向いてないと思っていたかもしれませんが、やり遂げた頃にはご自身のなかでも何か得たものがあったんじゃないですか?
神尾 うーん、そうですね……やっぱり観てくださっている人に届けなきゃいけない、一番後ろの席まで届かせないといけないっていう意識は『里見八犬伝』で持てるようになったかなと思います。初めてだったので、最初はその感覚が全然わからなかったんですけど、でもやってるうちになんとなくつかめた気はします。
──公演を重ねるごとにわかってくることがたくさんあるから、芝居もどんどん変わってきて。演じるほうも観る側も舞台が生ものだっていうのをすごく感じるし、そこが面白さのひとつだと思うんですよね。
神尾 本当に、最初の公演と最後の公演は全然違いましたね。すごく楽しかった記憶はあります。『里見八犬伝』を経験して、やっぱり「舞台、いいな」って思いました。
──そう思われていたならよかったです! 最初だいぶ弱気な発言をされていたので心配でした(笑)。
神尾 いや、でも舞台2作品目で劇団☆新感線は荷が重いなっていう(笑)。
──それはあるかもしれないですね(笑)。舞台と言っても劇団☆新感線って唯一無二のカンパニーで“エンタテインメントそのもの”って感じですし。きっと『里見八犬伝』とはまた違う経験になるでしょうね。
神尾 そうですね。調べたりして構えすぎると絶対よくない気がするから、いまはあまり考えないようにしていますけど。実際に稽古場に入ってからじゃないと何もわからないですからね。もう柔軟にいようと。「こうだろうな」みたいなことを考えすぎずに、稽古場で雰囲気を見ながらやるのが一番いいんじゃないかなっていう考えではいます。
※このインタビュー全編は、現在発売中の『GIRLS CONTINUE』Vol.9にてお読みいただけます。
『薔薇とサムライ2 −海賊女王の帰還−』公演情報
2022年劇団☆新感線42周年興行・秋公演
SHINKANSEN☆RX『薔薇とサムライ2 −海賊女王の帰還−』
出演者:古田新太、天海祐希、石田ニコル、神尾楓珠、高田聖子、粟根まこと、森奈みはる、早乙女友貴、西垣 匠、生瀬勝久 他
【会場/公演期間】
富山:9月9日~11日、オーバード・ホール
新潟:9月22日~25日、新潟県民会館 大ホール
大阪:10月5日~20日、フェスティバルホール
東京:11月1日~12月6日、新橋演舞場
【STAFF】
作:中島かずき
作詞:森 雪之丞
音楽:岡崎 司
振付・ステージング:川崎悦子
演出:いのうえひでのり
企画・製作:ヴィレッヂ 劇団☆新感線
(C)VILLAGE INC.
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『薔薇とサムライ2 −海賊女王の帰還−』
作:中島かずき
作詞:森 雪之丞
音楽:岡崎 司
振付・ステージング:川崎悦子
演出:いのうえひでのり
企画・製作:ヴィレッヂ 劇団☆新感線
(C)VILLAGE INC.関連リンク
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