西野が『M-1』挑戦を決意、きっかけは霜降り明星の快進撃
──西野さんは、なぜ『M-1』挑戦を拒否してたんですか?
西野 ほんまに勝手な考えですけど、「苦手なもんがんばろう」よりは「自分の得意なことを伸ばす」ほうがいいって考えだったんですよ。自分がやりやすくて、興味があるもの、得意なもののほうが伸びると思ってるというか。漫才は“苦手部門”の中にあったんで、(『M-1』挑戦は)有意義な選択なのかなぁって。
ナダル 西野は自己肯定感がすっごい高くて、「どんな状態でも自分やから」って肯定できる。どんなにマイナスなことが起きても、どんなにスベろうとウケようと、どんな結果でも関係ない。僕はけっこう人の意見を取り入れるタイプやったけど、西野は自分が決めたこと以外やりたくないんです。嫌なことしてないやん。これはほんま、子育てに関することだと思うんですよ。根本的に、育てられ方が違うんです。
西野 子育ての話になるんか(笑)。
ナダル 僕は「どんな嫌なことでも我慢してやったほうが自分の身になる」って育てられたんですけど、西野は真反対で、何やっても褒められてたんです。たとえば、砂場で遊んでるとき西野だけポツンと山作ってる。そうなったらたいていの親は「みんなと遊んでほしい」ってなると思うんですけど、西野のおとんは「ええやんけ。ひとりで山作って楽しんで、そんなことできる人ほかにおるか? すごいやんけ!」って言うんですよ。そんなやから、どんな状態でも自分を肯定できるというか。だから西野が「『M-1』嫌や、やりたくない」っていうのめっちゃわかるんすよ。嫌なことやらしてるなとは思ってるんです。
西野 ナダルさんは「努力して、嫌な道でも通っていかなあかん」という考えなんですけど、僕は「(苦手なことをしなくても)違うことで楽しめるしな」っていう。
ナダル うらやましいっすよ、マジで。人生全部楽しんでるんで。僕は「ここあかんかった、こうやったらもっとウケたのに」とかずっと考えてるんすけど、こいつはスベっても「そういうこともある」って。
西野 コンビでよかったなと思います。僕の考えがふたりいたら、マジで能天気なコンビになっちゃうだけなんで(笑)。
ナダル ほんま、いろんな角度から説得しました。俺らが何十年とやっていくなかの「たった5年だから、がんばってみいひん?」とか。
西野 期間限定ってのはでかかったかもな。(5年かかったとしても)俺34、5歳なんかって。じゃあ、まぁまぁ、やっとくかみたいな。『キングオブコント』なんて期限ないじゃないですか。早めに獲れたからよかったですけど、(期限なしで挑みつづけるのは)絶対嫌っすね(笑)。
──説得を受けつづけるなかで、西野さんの考えが変わった決め手はなんだったんですか?
西野 霜降りの優勝はけっこうデカかったですね。チャンピオンブームって1年で萎んでいくのかなと思ってたんですけど、霜降りはそのあとも勢いがすごかった。思ったよりバーンと売れて、その悔しさがずーっと積み重なってて。冠番組も決まっていくの見て「くそ、俺らにはなんもないなぁ」って……そういうときにずっとナダルが説得しつづけてくれてたので、確かに挑戦しないのはもったいないなと。
ナダル 別に『M-1』獲れんかったとしてもネタ数が増えるんやからとか、ありとあらゆる説得をしましたね。この先営業とか劇場でも漫才ずっとやっていくんやから、(ネタがあるのとないのでは)生涯年収が全然違うよと。
西野 (笑)。
ナダル やんのはめんどくさいかもしれんけど、リスクがないやろって。
西野 で、その熱い説得があって「さぁやろか」ってネタ合わせ始めるじゃないですか。ナダルのほうパッと見たら寝たりしてるんで、どないやねんっていう(笑)。役目終わった~みたいな感じで。
──西野さんを説得したところで、ナダルさんはひと仕事終えたんですね(笑)。
ナダル まぁ、やってくれてありがたいですね(笑)。僕ひとりでは絶対どうにもならん。NSCに入ったときから、(西野を)ずっとすごいやつやと思ってるんで。僕は今クズキャラで売ってますけど、これも寿命あるなって最近思ってるというか。番組に呼ばれても「絶対跳ねな、次呼ばれない」って毎回崖っぷちのつもりでやってるんですよ。『M-1』に挑戦する中で本質のおもしろさを磨いていけると思うんで、(これからは)もっと“ふたりで楽しめるようなこと”ができそうな気がしてるんです。
結成して10年一緒にいても、知らないことがある
──『M-1』に挑むと決めてから、ふたりの関係性に変化はありましたか?
西野 コントやってたときより「こう言ってほしいんやろな」みたいな“コンビ芸”には敏感になった気がしますね。やっぱり漫才って、ふたりの呼吸とかコンビ仲がけっこう関わってくるなって。昔よりもナダルの意見を尊重するようになりました。「ナダルの意見は聞かへん」ってかたくなになってた時期もあったんですけど、そんなんもなくなって。変なトガリはなくなってきたかもしれないですね。ほかのロケとかラジオとかにも(今後はコンビ芸を)活かせる気がします。
──ナダルさんの意見を聞かないのは、いつくらいの時期だったんですか?
ナダル ずっとです。
西野 (笑)。相方の横で言うのもあれですけど、単純に、(ナダルが)テレビに出てるの観て「おもしろい」って思うんですよ。尊敬度が年々上がってきてるのはデカいかもしれないですね。昔のまんまの相方じゃないなぁ、みたいな。ナダルなりにめっちゃ成長してんねんなぁという。昔の固まった考えはなくしてもいいと思い出したんが、ここ1年くらいかもしんないですね。時間かかりました。
最近、ナダルの社会人時代の話をYouTubeに上げたんですけど、それで今年イチくらい笑ったんです。結成して10年一緒にいても、知らないことがあるんですよね。そういう話が出るときに(自分が)その場にいないのを想像したら寂しいし、隣におりたい。そういう意味でも、がんばってコンビで活動するのは意味あるかなって思いますね。
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