オーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN』シリーズの元練習生によって結成され、吉本興業に所属しているボーイズグループという共通点を持つOWV(オウブ)とOCTPATH(オクトパス)。
さらに、グループのリーダーであり、ダンスを大きな武器とし、メンバーカラーが赤という共通点の多い本田康祐(OWV)と古瀬直輝(OCTPATH)。Quick Japanでは約1年前にふたりのリーダー対談を実施。その対談がきっかけでお互いが両グループの振り付けを担当し合うまでに至った。
そして、4月にグループ結成5周年を迎えるOWVライブツアー『OWV LIVE TOUR 2025-VERSUS-』の3月1日、神奈川・KT Zepp Yokohamaでの公演では、両グループの共演も実現する。
ここでは約1年ぶりとなる本田との対談を直前に控えた、古瀬へのソロインタビューをお届けする。本田へのメッセージやパフォーマンスの美学について明かしてもらった。
古瀬直輝
(こせ・なおき)1998年11月11日生まれ、大阪府出身。8人組ボーイズグループ「OCTPATH(オクトパス)」リーダー
目次
パフォーマンスの美学
──まず、OCTPATHが理想としているダンスパフォーマンスについておうかがいできますでしょうか。
古瀬 楽曲の幅もすごく広いんですけど、僕らとしては視覚や聴覚など、いろんな面での多幸感を重要視しています。振り付けがそろっていなかったら、観ている方にとってストレスになってしまうかもしれない。歌がバラついていたら、聴いている方の心地よさが損なわれてしまうかもしれない。「OCTPATHのパフォーマンスは気持ちいいな」と思ってもらいたいので、できるだけそろえることは意識しています。
単純に振りをそろえるだけでなく、シルエットや擬音までそろえているんですよ。ドラムの音にドンやパン、ツツツといった種類があるように、振り付けも振りによって出す質感が変わってきます。ドンなのかカンなのか、仮にドンだったときに重い音なのか軽い音なのか。そういった質感に、できるだけこだわりながら擬音で振りをそろえていくと、観ている方にも視覚的に音が聴こえてくるんです。
あとは、テンション感や観ている世界をそろえることも意識していますね。パフォーマンスをしているときの景色は、明日なのか、明後日なのか、はたまた昨日なのか。そこまでを8人でそろえて、観ている方により多幸感を与えられるパフォーマンスを研究しています。観ていて「気持ちいい」とか「かっこいい」と思ってもらえるのもうれしいんですけど、やっぱり僕たちは観ている方に幸せな気持ちになってもらいたいので。
──以前の取材で「一人ひとりの個性を活かしながら、パフォーマンスでも曲でも新しい価値を見出していきたい」とお話ししてくださったと思うのですが、今も個性を活かすスタイルは続いていますか?
古瀬 もちろんです。そろえるところはそろえながらも、各々の歌割では誰が歌っているのかを瞬時に判断できるように違う動きやジェスチャーを入れて、その人にフォーカスが当たるようにしています。各々の個性が光るように、ブラッシュアップしていく感じですかね。やっぱり一人ひとりを観てもらいたいし、一人ひとりを覚えてもらいたいので。8人それぞれが毎回違う表現をするので、何度観ても新鮮味があるし、めちゃくちゃおもしろいと思いますよ。
──個々の魅せ方については、それぞれに一任されているのでしょうか?
古瀬 各々で考えてきたものを実践し、撮影したパフォーマンスを観て「もっとこうだな」って各々で反省、改善していく感じですね。お互いにリスペクトがあるから「めっちゃいい」って褒めたり、「それおもしろい。俺も吸収しよ」って感化されたりすることはあっても、「あれやれば」って促すことはないかも。今年の2月でデビュー3周年になりましたし、自分がどうしたらかっこよく映るのかは、各々がすごく研究しているはずなので。メンバーに対して絶大な尊敬と信頼があるからこそ「めっちゃいい」って言われると、すごく自信にもなります。
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──では、OCTPATHにとって“パフォーマンスの美学”とは?
古瀬 “多幸感の追求”ですかね。僕たちのパフォーマンスで、観ている人に幸せになってもらいたいし、明日からの活力にしてほしいので。僕たちがパフォーマンスをする意味は、そこにあるのかなって思います。
──お互いを肯定し合う環境で、多幸感あるパフォーマンスが生まれているのは、とてもヘルシーですよね。
古瀬 僕たち8人が心からパフォーマンスを楽しめていることが観ている方に届いて、「楽しい」と感じてもらえたら最高ですね。めちゃくちゃメンバーに恵まれた、と思っているんです。僕たちはダンスレッスンのとき、正面とうしろから動画を撮るんですけど、いつも海帆が秒刻みでスクショを取って、次の練習までにフィードバックしてくれるんです。めちゃくちゃ細かいし、本当によく見えている。海帆自身がこうしないと気づけないタイプだから、自分で気づいたことをみんなに共有してくれているんだと思うんですけど、僕らほかのメンバーは本当にありがたくて。しかも、デビュー当時からずっと続けているんですよ。本当にすごいですよね。そうやって動いてくれるメンバーもいるから、OCTPATHは成り立っているのだと思っています。
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引き算を意識するようになった堂本光一の言葉
──今回“ダンス”をテーマにOWV本田さんと対談していただくことになりますが、これまでで古瀬さんが「これはやられた!」と思ったコレオグラフ(振り付け)を教えていただけますか。
古瀬 やってみて思ったのは、SuperMさんの「Jopping」。OCTPATHでカバーさせていただいて、すごく斬新な振り付けだと感じました。ポンポンドゥルッドンドンドンみたいな音ハメの仕方も印象的ですし、サビの音楽的なインパクトを超えるように振り付けも考えられていて、おもしろかったです。特に難しいスキルは必要とせず、シンプルなアクションやアプローチだけで惹きつけるコレオグラフなんです。思わず「やられた!」ってなりました。
──古瀬さんが振り付けを考える上で、アクションやアプローチのシンプルさは意識されていますか?
古瀬 これはちょっと細かすぎるかなとか、めっちゃ気にします。いろんなアイドルグループの振り付けを観ていても、難しいことって意外としていなくて。振り付けがシンプルであればあるほど、美しく見えるんですよね。だから、引き算はすごく意識しています。それこそ、『timelesz project-AUDITION-』の中で、堂本光一さんも「究極って抜くことだから」とおっしゃっていたじゃないですか。あれを聞いて「そういうことか!」と思ったんです。すごく印象に残ったので、攻めだけじゃなく、抜きも意識して作ってみようと思うようになりました。
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ただの“古瀬と本田君”として話せている
──せっかくなので、このあと対談を控えているOWV本田さんについてもお話を聞かせてください。OWVのYouTubeチャンネルで、古瀬さんがヘンテコな振り付けを作ってくるというドッキリがありましたよね。
(※編集部注:OWVメンバーの浦野秀太が10分で考えた「Abyss」“ヘンテコダンス”を古瀬が自ら考えたコレオグラフとして振り入れしたら、というOWVのYouTubeチャンネルで公開されたドッキリ企画)
古瀬 OCTPATHのメンバー以外にドッキリを仕かけるのが初めてだったので、心臓がずっとバクバクしていました。「古瀬って、こういう振りを作るんだ」と思われたら、ちょっと嫌かもっていう思いもありましたし(笑)。本当に探り探りって感じでした。
──その前には、OWVがOCTPATHへ盛大なドッキリを仕かけたこともありましたよね。
(※編集部注:OCTPATHメンバーの目の前で、OWVメンバーの中川勝就と浦野秀太が大ゲンカを始める、というOWVのYouTubeチャンネルにて前後編で公開された壮大なドッキリ企画)
古瀬 あれは大傑作。「え、どこから?」という驚きもありましたけど、「ドッキリで本当によかった!」っていう安心感が大きかったです。YouTubeには上がってないんですけど、実はその時期にOWVさんの夢を見ていて。秀太君と勝就君がケンカして、本田君がどうしようって悩んでいて、最終的にはOWVさんが解散してしまうっていう。ぶわーって泣いて起きたくらい、その時期は追い詰められていたんですよね。だから、本当にドッキリでよかった! 特大ドッキリすぎたので、仲が悪くなってしまったんじゃないかと観ている方に心配をおかけしたかもしれないですが、あれ以降は本当に優しくしていただいています(笑)。
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──では、最後に本田さんへのメッセージをいただけますか。
古瀬 1年前は先輩という意識がすごくあったので、「OWVさん」「本田君」っていう感じだったんですけど、今では「頼れるお兄ちゃん」みたいに思っています。ラフに話しかけることができるようになったし、本田君からも変に気を遣われることもなく、いい関係を築けているように感じられて、僕はすごくうれしいです。素直に心を開いている仲というか、お仕事以外の話をすることも増えて、最近はただの古瀬と本田君として話せている気がしてます。
OWV本田康祐のソロインタビューは2月27日(木)、本田康祐×古瀬直輝の対談は2月28日(金)の公開を予定しております。
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『OWV LIVE TOUR 2025 -VERSUS-』でOWV×OCTPATHが実現
東名阪福を巡るOWVライブツアー『OWV LIVE TOUR 2025-VERSUS-』の3月1日(土)に神奈川・KT Zepp Yokohamaで行われる公演の第1部にて、OCTPATHとの共演が実現!
詳細は下記の特設サイトよりご確認ください。
https://owv.jp/feature/owv_tour_2025
OCTPATH 1st写真集 『Home』表紙決定
OCTPATHによる待望の1st写真集『Home』の通常版、Amazon版のカバーが以下のとおり決定した。
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OCTPATH 1st写真集 『Home』
発売日:2025年3月27日(木)
定価:3,850円(税込)
版型:A4変形、144ページ
発行:ヨシモトブックス
発売:株式会社ワニブックス
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