末吉9太郎が明かすつんく♂楽曲への感動「ハロヲタの僕がCUBERSとして歌えているのも超ありがたかった」
2024年3月31日をもって解散することを発表しているCUBERSの“これまで”と“これから”が詰まった書籍『CUBERSメモリアルブック ~ポップデジタルタトゥー~』が3月15日に発売される。
メンバー5名のソロとグループで合計5万字以上のインタビューが収録されている『ポップデジタルタトゥー』から、ここでは末吉9太郎のソロインタビューからごく一部を抜粋してお届けする。
リハ当日に『荒野行動』!? 楽しかった思い出
──CUBERSの活動全体で、何が一番印象に残っていますか?
9太郎 メジャーデビューとかいろいろありますけど、「何が一番楽しかったか」って考えたときに思い出すのは、結成1年目くらいにみんなでダンスレッスンへ行くふりをして、事務所前のスターバックスに行ったこと。あれが一番楽しかった(笑)。天気予報のように靴を投げて、靴がきれいに立ったら行く、立たなかったら行かないって感じでやりました。
──どなたの発案だったんですか?
9太郎 TAKAか優じゃないですかね? 事務所にみんなで集まってからダンスレッスンの場所に向かうとき、道端で「どうする、どうする?」みたいな。その時点で(レッスンに)行かないモードになっているんですけど(笑)。で、靴をひっくり返して、結果的にはレッスンは休んでスタバに行く。それが自分たちの意志じゃないっていう言い訳を作りたかったんでしょうね。あれが一番いい思い出です、今思うと。
──後日、怒られたりしなかったんですか?
9太郎 行かなかったことは事務所にバレてないですし、いろんな方が受けに来るダンスレッスンだったから、僕らが行かなかったところで先生もなんとも思ってないんですよ。暗黙の了解で、インタビューとかで印象的なエピソードを聞かれたときも絶対にみんな出さなかった(笑)。ちょっと時間が経ってから、外で話すようにしていましたね。
──ほかには、どのようなことが印象に残っていますか?
9太郎 先生が来ないリハーサルのときに、みんなで『荒野行動』をしようって話になって。当時、めっちゃ流行っていたんですよね。「もう1回やらない?」って繰り返していたら、リハの時間が終わった(笑)。あれは楽しかったです。マネージャーさんもいなくて、メンバーだけで。今じゃあり得ないけど、当時はそういうこともあって。「(SNSに上げるから)リハの写真を送って」とマネージャーさんに言われたときには、それぞれが自撮りで『荒野行動』っぽいポーズをしたんです。そんな匂わせみたいなことをしていましたね。だからSNSをさかのぼれば、マジであるんです(笑)。
──「リハーサルしました」的な文面とともに、『荒野行動』っぽいポーズをした写真がアップされているんですね。
9太郎 そうです。「リハーサルしました」と言っておきながら『荒野行動』をしていただけっていうね。もちろん、ずっとゲームをやっていたわけじゃないですよ。そんなこともあったなって。あのころは本当に『荒野行動』が楽しすぎて、家に帰ってからも通信でメンバーとやっていましたね。
つんく♂さんの作詞作曲に感動した「メジャーボーイ」
──9太郎さんは、CUBERSの活動を通して何を得たと思いますか?
9太郎 うーん……得たもの? そうですね……(しばらく熟考したあと)仲間とひとつのことをする喜びと大変さですかね。どっちも知りました。CUBERSに入るまでは、人と関わることをわりと避けてきましたからね。なんでも自分でチャチャチャとやっちゃったほうが早いし。球技とかも、めっちゃ嫌いでした。自分がミスると責められるし、人がミスると責めたくなっちゃうから。
──仲間とひとつのことをする喜びと大変さを感じたのは、リーダーに就任したことも関係していますか?
9太郎 いや、そんなに関係ないですね。リーダーになったはいいけど、何もできなかったと思っています。もっとやり方があったんだろうけど、途中であきらめてしまったなって。当時はグループが売れなきゃ、結果を出さなきゃ、ということで頭がいっぱいで必死だった。そのためにやれることはやっていたけど、変に全部を抱え込みすぎていたかもしれないですね。それなりの覚悟は必要だけど、抱え込まなくてもいいプレッシャーとかも、全部勝手に抱え込んでいた感じがします。
──その気持ちをどうやってリカバリーしながら、日々の活動に臨んでいたんですか?
9太郎 リカバリーできてなかったですよ。マジでギリギリだった気がする。あんなに憧れていたアイドルだったけど、ステージに立つのもしんどい時期もあって。もうイヤだ、みたいな。そうなっちゃってる自分もイヤだし、負の連鎖みたいになっていましたね。投げ出したくなるときも、めっちゃありました。毎日のように辞めようか考えていましたから。ひどいときなんて、外が暗くなってきているのに部屋の電気をつけないこともありました。あのときは……すごかったな。
──そんな9太郎さんが、CUBERS楽曲の中で一番思い入れのある曲はどれですか?
9太郎 「メジャーボーイ」ですね。「自分たちのグループにつんく♂さんが曲を書いてくれることなんてあるの!?」って感じでした。ハロヲタがめっちゃうらやましがっていましたよ。「モーニング娘。に歌わせたい」「うちにくれよ、この曲」って言ってるから、「それはそう!」と思ってました(笑)。つんく♂さんがボーイズグループの曲を手がけることも、なかなかないですし。ハロヲタの僕がCUBERSとして歌えているのも、超ありがたかったです。そしてなにより、「メジャーボーイ」は本当に学ぶことが多かった。振り付けをしてくれた夏まゆみ先生が、レッスンもすごく熱心にしてくれて。ツアーにも入ってくださっていたんです。ほんと、あの時期は学ぶことがすごく多かった。これは僕だけでなく、CUBERSとして感じていた気がします。
──どのようなことを学びましたか?
9太郎 歌詞を本当に読み込んで、ちゃんと理解すること。あとは、カメラの向こうにはすごいパワーを出さないと届かないこと。「メジャーボーイ」のMV撮影では、「そんなんじゃ届かない」ってめっちゃ怒られました。レッスンでは歌詞をみんなで読んだり、一曲丸ごと16符で刻んだり。たくさんのことを教えてもらいましたよ。正直、最初のころは夏先生が厳しいことを言っている瞬間に、「テレビで観ていたやつだ!」って思っちゃう気持ちもあって(笑)。「あれじゃん!」って思いながら、ずっとレッスンを受けていました。
──「メジャーボーイ」で、一番気に入っている歌詞はどこですか?
9太郎 えー、一番? 一番は、どこかな……(しばらく考えて)、一番はここかな。「AH 注目(そそ)がれたい」。「注目」って書いて「そそがれたい」って読んでいるところ。超つんく♂さんの香りがするので、ここかな~。あと、こっちも好きですけどね。「都市伝説」を「ふしぎ」って読むところ。そのままとは違う読み方で漢字を読むの、めっちゃつんく♂さんを感じて好きです。「スキャンダラスKISS~final act~」にサブタイトルで「~final act~」ってついているのも、つんく♂さんのタイトル感が強くてうれしいんですよね。「~」サブタイトルがついてるの、超つんく♂さん!
──「~そよ風に寄り添って~」って感じがしますよね。
9太郎 はい! 完全に「SEXY BOY ~そよ風に寄り添って~」(笑)。
QJストアにて直筆サイン入りミニカード3枚封入で予約受付中!
タイトル:『CUBERSメモリアルブック ~ポップデジタルタトゥー~』
発売日:2024年3月15日(金)
定価:4,400円(本体4,000円+税)※送料別
仕様:B5判/80ページ
販売:QJストア、Amazon(特典なし)
予約ページ:https://qjweb.myshopify.com/products/cubers
発行:太田出版
※発売日や仕様などは変更の可能性があります
※発売日が商品の到着日ではありませんのでご了承ください
※現在、一般書店での販売は予定しておりません
※第三者への転売、オークションでの転売等は禁止致します、ご了承ください
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