「HYBEアーティスト」という誇りを胸に、&TEAMが見据える“世界”への道筋

2023.6.27

誰もが微笑む癒やし系愛されリーダー・EJのトーク

チームワークを深めてきた&TEAMらしい、賑やかで楽しいシーンも数々。たとえば「Road Not Taken」のパフォーマンスについてNICHOLASが話し始めると、YUMAに虫が近づくハプニングが。これを受けて、「どこまで話したっけ……?」と笑ってしまったNICHOLAS。練習を重ね、メンバーそれぞれ「できなかったことができるようになった」と明かした。YUMAはその後も何度も虫に驚かされ、そのたびに隣に座っていたEJが優しく背中をさする。Kも「YUMA、虫だけはダメなんですよ」とフォローを入れ、そこへYUMAが「でも、虫は僕が好きなんです」と重ねて笑いを生み、対応力を見せた。

また、収録曲「月が綺麗ですね」についてのトークでは、癒やし系愛されリーダー・EJにより、会場中が、&TEAMとLUNÉならではのほのぼのとしたムードに包まれた。サビ前のHARUAとのフレーズに注目してほしいとEJ。「ロボットっぽく歌ってほしい」というディレクションがあったとその場で歌ってみせると、「それ、いつものEJじゃない?(笑)」とすかさずKからツッコミが。ポイントを伝えようと、EJが何度も真剣に歌う姿に、そこにいる誰もが思わず微笑んでしまう。EJはこのフレーズについて「好きな人の前だと緊張するから、ロボットみたいに歌うのではないか」と解釈したそうだ。

YUMA/『&TEAM 2nd EP SHOWCASE [First Howling : WE] 』より (C)HYBE LABELS JAPAN
YUMA/『&TEAM 2nd EP SHOWCASE [First Howling : WE]』より (C)HYBE LABELS JAPAN
HARUA/『&TEAM 2nd EP SHOWCASE [First Howling : WE] 』より (C)HYBE LABELS JAPAN
HARUA/『&TEAM 2nd EP SHOWCASE [First Howling : WE]』より (C)HYBE LABELS JAPAN

こうして楽曲それぞれについても、自らの解釈を持ち、見どころや聴きどころを的確に、それでいて個性を持って伝えられるようになった。これも、約半年間での大きな成長だ。本公演は、韓国ほか北米を含む海外メディアにも生配信され、各メディアからも質疑が寄せられた。その際、メンバーらはもちろん、韓国語や中国語、英語で答える。その、はっきりと意思のある言葉の数々に、驚かされる場面が多々あった。

JOは、日本や韓国での音楽番組出演という直近のスケジュールを明かし、数々の人に&TEAMの魅力を知ってもらいたいと語る。そして「9月に1周年を迎えるので、それに向けて皆さんに喜んでいただけることを準備しています」と、楽しみな予定を明かした。

JO/『&TEAM 2nd EP SHOWCASE [First Howling : WE] 』より (C)HYBE LABELS JAPAN
JO/『&TEAM 2nd EP SHOWCASE [First Howling : WE]』より (C)HYBE LABELS JAPAN
MAKI/『&TEAM 2nd EP SHOWCASE [First Howling : WE] 』より (C)HYBE LABELS JAPAN
MAKI/『&TEAM 2nd EP SHOWCASE [First Howling : WE]』より (C)HYBE LABELS JAPAN

「世界中に感動を届けていきたい」

&TEAM/『&TEAM 2nd EP SHOWCASE [First Howling : WE] 』より (C)HYBE LABELS JAPAN
&TEAM/『&TEAM 2nd EP SHOWCASE [First Howling : WE]』より (C)HYBE LABELS JAPAN

韓国メディアから今後の展望を問われたEJは、彼らがデビュー当初から常々口にしていた「HYBEアーティストとして」の言葉を添えて答えた。また、韓国では彼らについて「HYBE成功DNA」という修飾語がつくのだそう。

「メンバーが考えるHYBE成功DNAとは?」との難問に、指名されたのはTAKI。KとNICHOLASが、やや心配そうにTAKIのほうをのぞき込む。「言語や地域の境界線を越えて多くの人々に音楽とパフォーマンスを届けること。そのために成長しようという意思を持ちつづけること。先輩方のように音楽の力で世界をつなぐことができるアーティストになりたいし、もちろん努力しています」。TAKIの、韓国語での堂々とした答えに、KとEJは誇らしげに微笑み合い、うなずき合った。

そして質疑は、「K-POPとJ-POPの境界に立つアーティスト(と見られる)」&TEAMの立ち位置や、オリジナリティについても及んだ。これらは、HYBE LABELS JAPAN初のアーティストである&TEAMをより深く知る上で、今後も幾度となく問われるテーマだろう。走り出したばかりの彼らは今、答えを探している最中なのかもしれないとも思うが、この問いへの答えこそ、&TEAMが日本で誕生し、そして世界へと羽ばたく意義そのものといえる。

これについてEJは「僕は韓国で育ったので、K-POPは文化」であるとし、「BTS先輩たちがまさに、K-POPを文化として世界に広める姿に感銘を受けてきた。どんな言語やアイデンティティを持っていても、世界中の方々に共感してもらえるように、K-POPやJ-POPというのではなく、多様なジャンルで活躍されているクリエイターの皆さんと音楽を作っています」と、&TEAMの根本と現在地を説明した。

またFUMAは、「&TEAMがどんなジャンルなのかは、聞いてくださる皆さんが決めてほしい」と、まずは多くの人々に&TEAMを知ってほしい思いだ。その言葉には、&TEAMへの確かな誇りも感じられた。「&TEMAの音楽は共感と多様性を重視しています。ひとつのジャンルに囚われず、世界中の方に感動を届けていきたい」と、EJと同じ信念を熱く語った。

次に達成したいチャートは、「Billboard200で1位」とMAKI。そのために、結束力とポジティブなエネルギーでがんばっていきたいと瞳を輝かせる。HARUAの言葉を借りれば、2nd EPをきっかけに「グローバルアーティストとしての第一歩」を踏み出した&TEAM。努力と結束、そして「HYBEアーティスト」という誇りを胸に、彼らは世界を見据えている。

&TEAM/『&TEAM 2nd EP SHOWCASE [First Howling : WE] 』より (C)HYBE LABELS JAPAN
&TEAM/『&TEAM 2nd EP SHOWCASE [First Howling : WE]』より (C)HYBE LABELS JAPAN

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新 亜希子

(しん・あきこ)エンタメ系ライター。音楽・アイドル・映画を中心に、インタビューやレポート、コラムやレビューを執筆。『シネマトゥデイ』『リアルサウンド』『日経エンタテインメント!』ほか。

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