月に一度の連載『納言・薄幸の酔いどれコラム』。
朝まで飲み歩くなんて日常茶飯事の酒豪・幸さんですが、いったいどんな生活を送っているんでしょう……?
売れるにつれて、体調にも感覚にも変化があったようです。
幸を襲う不調、原因は……
“昼過ぎに起きて仕事に行き、朝まで飲んで次の日も昼過ぎに起きて仕事に行く”
そんな、最高という言葉しか当てはまらない生活の繰り返しが芸人だと思っていた。
怠惰な私にとってぴったりな仕事だ。
そんな風に思って芸人という仕事を選んだ。
しかし現実は、朝6時入りだなんて事もザラにある。
想像していた何十倍も朝早い仕事が多かった。
かと思えば深夜23時入り、26時終わりの仕事もあるし。
26時終わりの翌日に、朝6時入りの仕事だなんて事もあったりするし。
なんなのよ。
約束と違うじゃない。
テレビに出始めてすぐの頃は、不規則な生活にパニックを起こし、体中にありとあらゆる不調が出た。
始まりは中学生以来出なかったニキビが、顔の右側にぶわぁーっと出来た。
これは、立ち位置的に相方の安部(紀克)が私の右側に立っているので、安部に対する拒否反応だと思う。
その後、寝返りをうてているのにもかかわらず、右の腰に床ずれの様なでっかいデキモノが出来た。
宮下草薙の宮下(兼史鷹)君にそのデキモノを見せたら、グロ過ぎてゲボ吐きかけていた。
ほぼゲボ吐いていた。
これも、立ち位置的に相方の安部が私の右側に立っているので、安部に対する拒否反応だと思う。
一番辛かったのは、怪我もしていないのに右くるぶし辺りがパンパンに腫れて熱を帯び、骨折並みの痛みが続き、歩くのもやっとだった時。
整形外科に行ったのだが、原因不明の珍しい症状だったのか、割と大きめの忙しい病院にもかかわらず、お医者さん4人が集まって物珍しそうに私のくるぶしを眺めながら首を傾げていた。
でも、私には原因が分かっていた。
立ち位置、右に安部だからだ。
お仕事を頂ける様になって、1年目辺りまでは不慣れな生活に体が追いつかず、心身共にボロボロだった。
今に比べて10キロ近く太っていたし。
太っていた事に関しては、安部関係なく、喜山(ロケ弁)の美味しさを知ってしまったからだ。