『ヴィンチェンツォ』2話「韓国は全部がマフィアです。国会、検察、警察、官公庁、企業もすべて」…チャヨン言うよね!
毎週土曜新作配信中の『ヴィンチェンツォ』を韓ドラ大好きライター・大山くまおが各話を解説する土曜日。主要登場人物の人となり、立ち位置がだんだんわかってくる2話、重要です。
【関連】『ヴィンチェンツォ』1話から徹底解説スタート『愛の不時着』以来の「沼」に首まで浸かれ、エ・ミーオ!
底なしの『ヴィンチェンツォ』沼、ソン・ジュンギ沼
『ヴィンチェンツォ』の沼、ハマってる?
話題沸騰中の韓国ドラマ『ヴィンチェンツォ』。人気は加熱しており、Netflixの「今日の総合TOP10」でもほとんど1位を占めるようになってきた。
ストーリーはイタリアから帰ってきたマフィアの顧問弁護士、ヴィンチェンツォ・カサノが韓国のダークサイドである“悪のカルテル”と戦うというもの。色気たっぷり、カリスマ性あふれるダークヒーローが、悪辣な巨大企業に立ち向かう姿を描く。コミカルな部分もバイオレントな部分もメーター振り切りつつ、スカッと爽快な気分になれるドラマだ。
『ヴィンチェンツォ』沼、主演のソン・ジュンギ沼にずぶずぶとハマっている人たちと、沼べりで様子を窺っている人たちに送る全話徹底解説。今回は第2話(以下、第2話のネタバレがあります)。
「ここがイタリアなら、お前はブドウ畑の肥料にされてた」
雑居ビル、クムガ・プラザの地下に隠した金塊を手に入れるため、韓国に帰ってきたヴィンチェンツォ・カサノ。しかし、クムガ・プラザは再開発のため、ヤクザを操る悪徳企業・バベル建設に買われようとしていた。地下を掘り起こされてしまったら金塊を奪われてしまう。かくして、ヴィンチェンツォはクムガ・プラザを守る戦いに身を投じる。
上質なスーツを見事に着こなし、細身の体で柔らかな物腰なのに腕っぷしが強く、なによりどんな暴力的な脅しも柳に風と受け流して、手痛い反撃を食らわすヴィンチェンツォがたまらなくカッコいい。美しいのは顔立ちだけじゃないわけで、ソン・ジュンギ沼にハマっていく人の気持ちがよくわかる。
しかし、ヴィンチェンツォのやり方に異を唱える人物がいた。同じくクムガ・プラザに「法律事務所 藁」を構える人権派弁護士、ホン・ユチャン(ユ・ジェミョン)だ。だが、協力を申し出るヴィンチェンツォの真摯な態度に心揺さぶられる。彼の目的は金塊なのだが。ユチャンさん、いい人過ぎ!
ユチャンは多くの健康被害を出したバベル製薬の新薬をめぐる裁判でも劣勢を強いられていた。立ちはだかるのは、実の娘であり、バベルグループの悪事をもみ消してきたウサン法律事務所のエース弁護士、ホン・チャヨン(チョン・ヨビン)。「金と権力こそ正義」と公言して憚らない女弁護士だ。
しかし、チャヨンにも泣きどころがあった。隔離されていた新薬開発チームの研究員のひとりが逃亡したのだ。内部告発をされたら裁判はたちまち不利になる。「警察や検察、マスコミなら平気よ。でも父はマズい」と呟くチャヨン。父・ユチャンの清廉潔白さと、警察、検察、マスコミの腐敗ぶりを端的に言い表している。チャヨンはヴィンチェンツォにこんな忠告をする。
「イタリアの犯罪組織はマフィアだけ。でも、韓国は全部がマフィアです。国会、検察、警察、官公庁、企業もすべて」
この不穏過ぎるセリフと、この直後、自慢のスーツにトッポギをぶちまけられて悲しむヴィンチェンツォというスケールの落差がすごい。
ヴィンチェンツォはユチャンを伴い、バベル建設の担当者に揺さぶりをかける。激昂した担当者が立ち上がろうとすると、椅子を蹴って座らせ、首根っこを掴んで「警告」する。一連の動作のためらいのなさが本場から来た男って感じ。
「ここがイタリアなら、お前はブドウ畑の肥料にされてた。そして、安物のワインとして売られていた」
うーん、ベリッシモ!(イタリア語で「超カッコいい」) ユチャンさんもご満悦だ。ユチャンさんがニコニコしていると、なんだかこっちもうれしくなる。
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