12月25日より発売の『クイック・ジャパン』vol.153では、『有吉の壁』を35ページにわたって特集している。
本誌のインタビュー「有吉の壁攻略法」にはチョコレートプラネットやパンサー、シソンヌなどさまざまな「壁芸人」が登場しているが、中でも番組愛を熱く語っていたのがピン芸人のワタリ119だった。番組の看板コーナー「一般人の壁」では、×をもらったときは本気の涙を流し、◯をもらったときには全力で喜びを表現する。芸人人生のすべてを賭けて「壁」に挑むその姿には、視聴者から「『有吉の壁』はワタリの成長物語だ」との声も上がるほどだ。
そんなワタリ119へのインタビューは、話が盛り上がり過ぎてページが足りないほどだった。彼の口からは「取材時間が全然足りないです」「先輩芸人、全員分語りたいです!」と圧倒的な熱量を感じる言葉の数々が。
そこで、まだまだ語り足りないワタリ119に、<壁への情熱><先輩芸人とのエピソード>についてコラムを執筆してもらった。
目次
ワタリ119、愛と情熱に満ちあふれた『有吉の壁』初コラム開幕!
レスキュー! どうもワタリ119です! 今回、初めてコラムを書かせていただくことになりました。
正直僕は出演者のなかでは芸歴も浅いし、実力があるわけでもないし、『有吉の壁』を語れるほどの芸人ではないのですが……それも承知の上で、全力で皆様に『有吉の壁』への情熱を伝えたいと思います。
下見まで行った初出演、食らったのは「いい×」のみ
僕が初めて『壁』に出演したのは、スカイツリーの回(2019年10月2日放送)です。学生時代からずっと観ていた番組ということもあって、出演が決まった時は本当にうれしかったです。かなり気合いも入っていて、真っ先に現地(スカイツリー)へ下見に行きました。自分でチケットを買って頂上まで行って、お土産屋さんにある商品ひとつひとつを見て回って、とにかくボケられるものがないか、くまなく探しました。
本当に「初登場で×だけは取りたくない」という気持ちしかありませんでした。結果はふたつネタをやってどちらも×……。めちゃくちゃ悔しかったです。有吉さんが去り際に「いい×だから」と励ます言葉をかけてくれたんですけど、それも悔しかった。そこから○を取りたい気持ちがますます強くなり、めげずに何度も「壁」に挑み続けました。
最強のMC、有吉さんと栞里さんの笑顔が見たい
そんななか、「うれしい!」と思える瞬間が訪れました。「おもしろヤンキー選手権」の回(2020年8月5日放送)です。
「ピアノを弾いてラップで告白する」というネタを披露したのですが、その時に有吉さんと(佐藤)栞里さんの笑顔を同時に見ることができたんです! このネタのために自粛期間中にピアノを買って練習していたので、「これで失敗したら、今後は本当に出られないかもしれない」と思うくらい怖かったです。
でも、有吉さんと栞里さんはそういう僕の努力までわかった上で笑ってくれるんです。出ている芸人さんひとりひとりの「見えないところ」まで見てくれているんです。
有吉さんはおもしろかったら声を出して笑ってくれるし、栞里さんは○が出たら本気で喜んで、×が出たら一緒にヘコんでくれる。それくらい芸人さんに対しての愛が深いからこそ、僕らはおふたりを本気で笑わせたい。出ている壁芸人のみんながそう思っています。『有吉の壁』は、芸人たちの生き様を映したドキュメンタリーとしても楽しめるお笑い番組だと思っています!