「キャラクターのスタイルに近づけるように筋トレに励みました」バニースーツを着こなすコスプレイヤーたちに聞いた“こだわり”

2025.9.22
(左から)ちゃこさん、しゅまるさん、明日葉りあさん

文・撮影=ソムタム田井 編集=森田真規


東京・池袋のサンシャインシティ周辺で定期的に行われているコスプレイベント『acosta!(アコスタ)』。その規模を拡大した『Ultra acosta!(ウルトラアコスタ)』に参加していた、バニースーツを着こなすコスプレイヤーたちにインタビューを実施。“衣装やメイクに対するこだわりポイント”を聞いたレポートをお届けします。

コスプレイヤーに聞いた“衣装やメイクに対するこだわりポイント”

コスプレイベントといえば会場を彩るレイヤーたちの衣装を通して、その時期に旬のアニメやマンガ、ゲームなどを分析できるところも参加する上での醍醐味のひとつ。昨今ではほぼ毎週末、全国各地でさまざまなコスプレイベントが開催され、いずれも大盛り上がりとなっている。

そうしたイベントに興味はあるものの、まだ参加したことがないという方に向けて、本稿では2025年夏に行われたコスプレイベントをプレイバック。取材時に撮影させてもらったレイヤーたちの写真を掲載しつつ、それぞれに聞いた“コスプレに対するこだわりポイント”と併せて紹介する。

ここでピックアップするのは、東京・池袋のサンシャインシティ周辺で定期的に行われている『acosta!』の規模を拡大し、さまざまなステージ企画や即売会なども同時に行われた『Ultra acosta!』に参加していた、バニースーツを着こなすコスプレイヤーたち。

昨今のアニメやゲームでは、キャラクターに複数の衣装が用意されていることが多く、その中でもバニースーツは人気の高いコスチュームのひとつ。コルセットやガーターベルト、網タイツなどを着用することでスタイルがよく見えるという点は、コスプレイヤーにとってもうれしいポイントのようで、『Ultra acosta!』にも大勢の“バニー”レイヤーが集結。そんな彼女たちを撮影しようと、各所にカメラマンの列ができていた。

一方、大型のコスプレイベントの場合、既存のキャラクターのコスプレに加え、独自のアイデアを盛り込んだオリジナル衣装で参加するレイヤーもちらほらいて、今回取材に協力してくれたもちむぎさんとしゅまるさんも、オリジナルの女子高生コスプレで同イベントに参加。“ごく普通の高校生”をイメージした自然な感じのポージングで、写真撮影に応じてくれた。

「こちらのコスプレではメイクにこだわりました。ピンクのアイシャドウで目元を囲んで、“うさぎっぽさ”を表現してみたんですけど、うまく伝わっていたらうれしいです」(初音ミク[ラビットホールver.]/明日葉りあさん)

初音ミク(ラビットホールver.)/明日葉りあさん
初音ミク(ラビットホールver.)/明日葉りあさん

「美甘ネルの特徴的なアホ毛の再現にこだわりました。アホ毛はマグネットで固定する仕様になっているんですけど、バニーのカチューシャをつけることも考慮して、ちょうどいい位置に固定できるように仕込んでいるのがポイントです。これにより、顔の動きに合わせてアホ毛の向きも変えらえるようになっているんです。それともう1点、アイメイクにもこだわりました。両目の下にあるホクロは写真で見てもしっかり存在感が際立つように、最適な大きさで再現しています。また、目元が強い印象になるようにアイシャドウには赤色を入れてみたり、ネルはつり目なのでテーピングで可能な限り目をつり上げているところも注目していただきたいポイントです」(『ブルーアーカイブ -Blue Archive-』美甘ネル/金目鯛さん)

『ブルーアーカイブ -Blue Archive-』美甘ネル/金目鯛さん
『ブルーアーカイブ -Blue Archive-』美甘ネル/金目鯛さん

「通常衣装に加えて、バニーバージョンのコスプレにも挑戦しました。初めて衣装を手作りし、少しでもキャラクターのスタイルに近づけるように筋トレに励んだのも、今回のコスプレでがんばったポイント。大勢の方に写真を撮っていただいたり、会いに来てくれたフォロワーさんに褒めてもらえたりして、がんばったかいがありました」(『賭ケグルイ』蛇喰夢子/ちゃこさん)

『賭ケグルイ』蛇喰夢子/ちゃこさん
『賭ケグルイ』蛇喰夢子/ちゃこさん

「“マジメな生徒会長”がテーマのオリジナルコスプレで、キリッとしたメイクがポイントです。ただ、間違えてもともと用意していたものと違う、別のウィッグを持ってきてしまって……。本来予定していたものより、だいぶ髪の毛が長くなっちゃいました(泣)」(オリジナル衣装/もちむぎさん)

オリジナル衣装/もちむぎさん
オリジナル衣装/もちむぎさん

「こちらは、ごく普通の高校生をイメージしたオリジナルコスプレで、“そのへんにいそうな感じ”がテーマです。ですので、衣装やウィッグは奇をてらわず、自然な感じのものを用意しました」(オリジナル衣装/しゅまるさん)

オリジナル衣装/しゅまるさん
オリジナル衣装/しゅまるさん

QJWebでは今後も、全国各地で実施されるさまざまなコスプレイベントに取材参加し、レポート記事を作成していく。連載形式で順次アップする予定なので、こちらもご期待いただきたい。

この記事の画像(全11枚)


この記事が掲載されているカテゴリ

somtum_tai2

Written by

ソムタム田井

(そむたむ・たい)ライター兼カメラマン。コスプレ文化の研究家として、『ORICON NEWS』『まんたんウェブ』『WebNewtype』『ファミ通.com』『Movie Walker』など、多数のWEBサイトや書籍に寄稿。コスプレイベントの企画やキャスティングを担当しつつ、世界コスプレサミット『Co..