世界最大規模のゲーム見本市であり、2024年9月26日~29日の4日間で27万4739人が来場した『東京ゲームショウ2024(TGS2024)』。幕張メッセで行われた同イベントで、人気スマートフォンゲームのキャラクターに扮したコスプレイヤーたちにインタビューを実施。“衣装やメイクに対するこだわりポイント”を聞いたレポートをお届けします。
コスプレイヤーに聞いた“衣装やメイクに対するこだわりポイント”
コスプレイベントといえば会場を彩るレイヤーたちの衣装を通して、その時期に旬のアニメやマンガ、ゲームなどを分析できるところも参加する上での醍醐味のひとつ。2025年も全国各地でさまざまなコスプレイベントが開催予定で、いずれも盛り上がることが予想される。
そうしたイベントに興味はあるもののまだ参加したことがないという方に向けて、本稿では2024年後半に行われたコスプレイベントをプレイバック。取材時に撮影させてもらったレイヤーたちの写真を掲載しつつ、それぞれに聞いた“コスプレに対するこだわりポイント”と併せて紹介する。
ここでピックアップするのは、世界最大規模のゲーム見本市であり、2024年9月26日~29日の4日間で27万4739人が来場したという大型イベント『東京ゲームショウ2024』に参加していたコスプレイヤー。
同イベントの趣旨にちなみ、参加レイヤーの衣装も大半が“ゲームキャラクターのコスプレ”だったが、その中でも特に多かったのが、スマートフォンを中心に展開しているタイトルのヒロインたち。
『勝利の女神:NIKKE』『Fate/Grand Order』『アズールレーン』など、コスプレイベントではおなじみのタイトルから、『スノウブレイク:禁域降臨』や『パニシング:グレイレイヴン』といったタイトルまで、さまざまな人気作のキャラクター(に扮したレイヤー)が一堂に集結。
中にはキャットスーツやウエディングドレスなど、通常衣装とは異なる別バージョンのコスチュームを用意して参加していたレイヤーもいて、それぞれに撮影のための長蛇の列ができていた。2025年もコスプレ界隈では、スマートフォンゲームの人気が継続するとみて間違いないだろう。
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「コヤンスカヤは大好きなキャラクターなので、ウイッグから衣装、小道具まで、すべてを一生懸命、自作で用意しました。特徴的な尻尾は、本当はもっと大きいものを用意していたんですけど、イベントの規定に合わせてサイズを調整しています。でもそれでキャラのイメージを崩してしまっては意味がないので、試行錯誤しつつ、ちょうどいいバランスになるよう仕上げました。『FGO』が好きなレイヤーさんやカメラマンさんからも、尻尾の造形を褒めてもらえてうれしかったです」(『Fate/Grand Order』コヤンスカヤ/Akheeさん)
「こちらは2024年の8月に実装されたキャラクターで、ひと目見た瞬間、コスプレをしたい!と思い、挑戦してみました。今回に限らず、コスプレをするときは毎回、そのキャラの性格と雰囲気を忠実に再現することを意識しています。ちょっと大袈裟かもしれませんが、“そのキャラクターが現実にいる”と思ってもらえるくらい、リアルに再現することが目標です。ちなみに今回は、ウイッグのアホ毛がなかなかかわいく再現できたんじゃないかなと思うんですけど、いかがでしょう?」(『Fate/Grand Order』謎の代行者C.I.E.L/Hattieさん)
「こちらはニュージャージーのウエディングドレスバージョンのコスプレです。せっかくやるからには衣装の質感にもこだわりたくて、本物のウエディングドレスを購入しました。それを加工して現状の形に仕上げたので、出来栄えには満足しています」(『アズールレーン』ニュージャージー/ぐぐるさん)
「髪飾りを自作で用意しました。ちょっとでも形が崩れると台無しになるので、会場までの持ち運びにはかなり気を使いましたね。クールな雰囲気を表現できるようメイクもがんばったので、それが写真に反映されていたらうれしいです」(『スノウブレイク:禁域降臨』リフ/Dakki伊さん)
「特徴的なアイマスクを購入しようとしたところ、デザインの元ネタになったブランドの商品が終売になっていて……。ネットで探し回り、何とか見つけ出して用意することができました」(『勝利の女神:NIKKE』ネヴェ/林檎飴さん)
「衣装制作に関しては、デザインを忠実に再現できるようにゲーム画面や設定資料とにらめっこしながらがんばりました。ほかにもこだわった点はいろいろあるのですが、一番苦労したのは体作りです。ちょうど1年前に、こちらの“ルシア・深紅ノ影”がゲームに実装されて。このキャラのコスプレをしたい!と思って準備を始めたのですが、いざ衣装ができて試着してみたところ、自分のスタイルではルシアのかっこよさを表現できない……ということを思い知らされました。
実際に着てみて気づいたのですが、こちらの衣装は肌の露出が多いので、着る人の肉付きしだいでかなり印象が変わってしまうんですね。これは体を鍛えて、もっと細身で健康的なスタイルにならないとダメだと思い、そこからダイエットを始めました。1年かけて、ようやく自分でも納得できる“着こなしが可能なスタイル”になれたので、今回こうしてTGSでお披露目をさせていただきました」(『パニシング:グレイレイヴン』ルシア・深紅ノ影/ゼルスさん)
QJWebでは今後も、全国各地で実施されるさまざまなコスプレイベントに取材参加し、レポート記事を作成していく。連載形式で順次アップする予定なので、こちらもご期待いただきたい。