【ライブ写真あり】ME:I、ファンへプレゼントの嵐!結成1年目を締めくくる単独公演で「小悪魔」「AtoZ」も披露【『2024 ME:ICONIC Sweet Holiday』レポート】

2024.12.13

(C)LAPONE GIRLS

文=岸野恵加 編集=高橋千里


ME:Iが、ファンコンサート『2024 ME:ICONIC Sweet Holiday』を12月11、12日に幕張メッセ国際展示場9-10ホールにて開催した。本稿では12日公演のレポートをお届けする。

イメージチェンジした姿で「Click」からスタート!

開演前、会場にはメンバーの声で注意事項や今年を振り返るトークが流れ、和やかな空気に包まれる。そして、ホリデー感全開の真っ赤な衣装をまとったメンバーのオープニングムービーが流れると、YOU:ME(ファンの呼称)は期待感たっぷりに、メンバーの名前を愛おしそうに叫んだ。

ブラウンの制服風衣装に身を包んだME:Iはまず、記念すべきデビュー曲「Click」をホリデーバージョンでパフォーマンス。

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今回のコンサートは「YOU:MEの年末をもっと甘くてスイートにしたい」という思いが込められているだけに、ステージにはクリスマスツリーやソファ、テーブルが配置されたほか、映像で暖炉も用意されており、華やかなムードで満たされる。

「Click」、そして続く「Hi-Five」でも、YOU:MEは大きなかけ声を届け、早くも場内のボルテージが上がっていった。

今回のファンコンサートでは、イメージチェンジした姿を見せたメンバーも。暗いトーンの赤髪に染めたRANは「世界で一番スイートなME:Iハウスへ来てくれたYOU:MEのみなさん、ようこそ!」とあいさつ。

黒髪からデビュー後初のブロンドヘアへと大胆チェンジしたAYANEは「(緊張して)昨日は5時間しか寝られませんでした」と明かし、最年長のCOCOROは「実は少しメッシュを入れたんです! ちょっとカッコいい感じになりました」と、新たなヘアスタイルをアピールする。

『レコ大』『紅白』の報告に、ファンから祝福の声

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1年前の2023年12月16日、『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』のファイナルを迎え、結成されたME:I。そこから丸1年が経とうとしているなかで行われた『2024 ME:ICONIC Sweet Holiday』では、メンバーがこの1年を噛みしめるような瞬間が何度もあった。

先日『日本レコード大賞』で新人賞を受賞し、『NHK紅白歌合戦』への初出場も決定。最初のあいさつでは、年末の輝かしい予定について「こうしてYOU:MEのみなさんに素敵なお知らせができてすごくうれしいです」とメンバーの口から報告があり、YOU:MEから「おめでとう!」と祝福の言葉が相次ぐ。

続いて披露された「Cookie Party」は底抜けに明るくキュートな曲調だが、メンバーの余裕に満ちた佇まいとキレのいいダンスに、これからいっそうスターになっていく準備ができているように感じた。

ユニットステージ「小悪魔」「AtoZ」に大きな悲鳴!

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メンバーがプレゼントを探し求める映像に続いては、YOU:MEへのプレゼントとして、10人が新鮮な姿を見せるユニットステージが展開された。

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5人ずつに分かれて披露されたのは、『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』のコンセプト評価で使用されたオリジナル曲のうち、まだME:Iとしてのパフォーマンスが公開されていなかった「小悪魔(Baddie)」と「AtoZ」だ。

「小悪魔(Baddie)」チームでは、MIU、MOMONA、RAN、KEIKO、KOKONAが、真っ白なパンツルックというクールな装いで登場。MOMONAの見事な開脚や、KEIKOとRANが顔を近づけるキリングパートでは、大きな悲鳴が上がる。5人は終始セクシーな魅力を見せ、新境地を感じさせた。

のちのMCで、KEIKOは「まさかこの曲をやるとは思ってなかったんです」としみじみ語り、RANは、キリングパートでお互いのマイクがぶつかるくらいKEIKOと顔を近づけていたという裏話を明かしていた。

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そして「AtoZ」チームはCOCORO、SHIZUKU、AYANE、RINON、SUZUの5人。COCOROとSUZUの甘い声質はキュートな曲調によくマッチし、AYANEは見事なロングトーンを響かせる。

そしてオーディション中にこの楽曲を披露したSHIZUKU、RINONは、1年間で飛躍的な成長を遂げたことを感じさせながら、キラキラとしたパフォーマンスで魅了した。

「ME:EYEカー」で最後方のファンにもプレゼント

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後半ではメンバーが、さらなるプレゼントとして「ME:EYEカー」なるトロッコにふたりずつ乗り込み、会場の後方まで、サインボールを投げながら通路をゆっくりと進んでいった。

会場の幕張メッセイベントホールは傾斜がついていないため、最後方とステージには、なかなかの距離がある。しかしME:Iは、広瀬香美「ロマンスの神様」のカバー、そして「Sugar Bomb(City pop Ver.)」の2曲を歌い上げながら、ゆっくりと後方席の近くまで進み、会場のすべてのファンと心を通わせるべく、全方面に笑顔を向けていく。

それは「どんな席のファンにもしっかり楽しんでほしい」という、メンバーの思いが伝わってくるような瞬間だった。

それでも最後のMCで、KOKONAが「みんながうちわやボードなどをすごくがんばって作ってくれたことを知っているし、本当は一人ひとりの顔を見たかったけどできなくて。申し訳ない気持ちでいっぱいです」と、真摯に語っていたことが印象的だった。

新曲「Sweetie」初披露!ファンに贈る手書きメッセージも

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ME:IからYOU:MEへのプレゼントはまだ終わらない。

ユニットステージのあとにも、ユニットごとに観客に撮影可能タイムが設けられていたが(リーダーMOMONAは「AtoZ」チームの撮影時間において、スタッフのように頼もしく誘導をして笑わせていた)、本編ラストの「Sweetie」でも、観客に撮影が許可された。

「Sweetie」はこの日が初披露となるホリデーソング。パフォーマンスの前にはメンバーがYOU:MEへ甘い時間を表現するような振り付けを伝授し、さらに一体感を高めていた。

アンコールの前には、メンバーからYOU:MEへ愛たっぷりの手書きメッセージが贈られたほか、YOU:MEが手にした個性豊かなメッセージボードやうちわがスクリーンに映し出される。活動休止中のTSUZUMIのうちわが映し出された際には、YOU:MEから大きな歓声が起こっていた。

そしてYOU:MEが「Our Diary」を合唱してME:Iへの思いを届けていると、曲の途中からメンバーがセンターステージに現れ、一緒に声を重ねる。

MOMONA「YOU:MEとME:Iだけの空間が一番最高」

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妖精のようにしなやかなダンスを見せる「Tomorrow」を披露したあと、メンバーがひとりずつ最後のあいさつをしていった。

AYANEは準備してきた手紙を読み上げ、「YOU:MEが愛して信じてくれるから、ありのままの私でいられるし、堂々としていられます」と感謝を伝えながら、「まだまだ見せられていない、新しい私の姿、ME:Iの姿がたくさんあります。ワクワクさせられるよう、もっともっとがんばります」と今後への意欲を語る。

KEIKOは「2024年に会えるのは、今日が最後かもしれないですよね。仕事や学校がまだある方もいるかもしれないけど、今日を糧にみんな、明日からもがんばろうなー!」と、持ち前の明るさでYOU:MEにエールを贈った。

4日後の12月16日、ME:Iの結成日に18歳の誕生日を迎えるSUZUは、「17歳でみなさんに会うのは、今日がたぶん最後になります」と話し、「17歳はみなさんのおかげで本当に素敵な思い出がたくさん作れて、きれいな景色をいっぱい見させてもらいました。2025年、18歳のSUZUもよろしくお願いします!」とにっこり。

続けてRANも「みなさんの前でパフォーマンスすると、どんなにつらいことがあっても、この仕事を続けてきてよかったなと思います。ファンのみなさんがいないと私たちはパワーが足りないので、たくさんチャージできて、今日はとても幸せな一日になりました」と、イベントの感動を噛みしめた。

MOMONAは、デビュー前の3月に東京ガーデンシアターで行ったファンコンサートに触れ、「大きなステージにデビュー前から立てることに、正直驚いて。でもこれが永遠かはわからないし、1年後どうなってるのかなという思いが、正直ありました」と述懐。そして多くのスタッフやファンへの感謝を示しながら、「年末には、ありがたいことにたくさんお仕事が決まっていますが、どこまで行っても、このYOU:MEとME:Iだけの空間が一番最高だと、私は思っています。これからもこの空間を作っていけるようにがんばりたいです」と、ファンへの愛情たっぷりに伝えた。

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RINONは、2024年を「ありがたいことに忙しく過ごさせていただいて。忙しいことがうれしくて新鮮で、毎日が感謝の日々でした」と振り返りつつ、「私も今ME:Iとしての活動と、高校3年生として勉強をがんばっているんですけど、同じように何かを目指しているYOU:MEもいると思うので、一緒に助け合って、がんばっていけたらと思います!」とファンに寄り添う。

KOKONAは「ステージに立つ前から何を言おうかずっと考えていたんですが……うまく表現できないけど、許してください(笑)」と前置きして、「平日なのにこうして足を運んでくれて、感謝の気持ちでいっぱいです。毎日当たり前のように私たちを応援してくれて、ありがとうございます。2025年、ME:Iの2年目も、私たちと一緒に駆け抜けていきましょう」とメッセージを送った。

コンサート中に「うしろの席まで見えてるよー!」と何度も伝えていたMIU。「トロッコに乗っているときに感じたんですが、私も中高生のころ、いろんな方のライブに参加して、トロッコを見る側だったんです。トロッコに乗っている0.1秒の推しの姿がずっと記憶に残り続けることを、ふと思い出して。みなさんの人生にそんな瞬間を作れて本当にうれしいなって、さっき思いました」と、ファンの目線に立ってしみじみ。

COCOROは「デビューが決まってからの1年、本当にあっという間すぎて。幸せな時間はあっという間に過ぎるというじゃないですか? YOU:MEのおかげで楽しい時間だったからこそ、一瞬に感じたんだろうなって」と、持ち前の明るい笑顔で話した。

そして最後にSHIZUKUが、「みなさんが貴重な時間を削って来てくださるって、当たり前じゃないな、と。私も学生時代にライブに行きたいけど習い事や学校で行けなかったことがあったので、こうしてみなさんが私たちとの思い出に時間を費やしてくれることが幸せだなって。それぞれ大変なときがあったら、今日の瞬間を思い出して『明日もがんばろう』と思ってもらえたらうれしいです」と真摯に伝えた。

結成1年目の集大成『2024 ME:ICONIC Sweet Holiday』

ラストナンバーは「&ME(Holiday Ver.)」。壮大なサウンドに乗せて、10人は力強いパフォーマンスと凛とした表情をYOU:MEに届け、今年最後の単独公演を締めくくった。

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たゆまぬ努力で着実に成長し続け、充実した結成1年目を過ごしたME:I。別人のようにプロのアーティストとして開花し、チームワークも高めてきたが、この日、彼女たちの表情や言葉を見ていて、ファンへの思いの深さやひたむきさは、オーディションのころのままだと感じた。

年末のさまざまな番組出演を通して、ME:Iの魅力を知る人はさらに増えることだろう。2025年のME:Iはどんな景色を見せてくれるのか、結成2年目の活躍も楽しみでならない。

『2024 ME:ICONIC Sweet Holiday』セットリスト

M1.Click(Holiday Ver.)
M2.Hi-Five
M3.Cookie Party
M4.小悪魔(Baddie)/ MIU、MOMONA、RAN、KEIKO、KOKONA
M5.AtoZ / COCORO、SHIZUKU、AYANE、RINON、SUZU
M6.ロマンスの神様
M7.Sugar Bomb(City pop Ver.)
M8.Sweetie
M9.Tomorrow
M10.&ME(Holiday Ver.)

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岸野恵加

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岸野恵加

(きしの・けいか)ライター・編集者。ぴあでの勤務を経て『コミックナタリー』『音楽ナタリー』副編集長を務めたのち、フリーランスとして2023年に独立。音楽、マンガなどエンタメ領域を中心に取材・執筆を行っている。2児の母。インタビューZINE『meine』主宰。

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