東京・池袋のサンシャインシティ周辺で定期的に行われているコスプレイベント『acosta!(アコスタ)』。同イベントで、現在放送中のテレビアニメのキャラクターに扮したコスプレイヤーたちにインタビューを実施。“衣装やメイクに対するこだわりポイント”を聞いたレポートをお届けします。
コスプレイヤーに聞いた“衣装やメイクに対するこだわりポイント”
コスプレイベントといえば会場を彩るレイヤーたちの衣装を通して、その時期に旬のアニメやマンガ、ゲームなどを分析できるところも参加する上での醍醐味のひとつ。2024年も全国各地でさまざまなコスプレイベントが開催され、いずれも大盛り上がりとなっている。
そうしたイベントに興味はあるもののまだ参加したことがないという方に向けて、本稿では2024年夏に行われたコスプレイベントをプレイバック。取材時に撮影させてもらったレイヤーたちの写真を掲載しつつ、それぞれに聞いた“コスプレに対するこだわりポイント”と併せて紹介する。
ここでピックアップするのは、東京・池袋のサンシャインシティ周辺で定期的に行われているコスプレイベント『acosta!(アコスタ)』に参加していた、ゲームキャラクターに扮するコスプレイヤーたち。
『【推しの子】』の親子併せ(星野アイ&星野愛久愛海)で遊びに来ていたペアをはじめ、『僕のヒーローアカデミア』や『FAIRY TAIL 100年クエスト』など、人気作品のキャラクターたち(に扮したレイヤー)が続々と駆けつけ、各所で撮影や交流を楽しんでいる姿が見られた。
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「こだわった部分はアイメイクです。アイちゃんの丸い目を意識してアイラインを引き、目尻あたりから頬にかけては、チークだけでなく濃いピンクのアイシャドウも塗っています。それと目の大きさを強調したくて、長く太いつけまつげをつけたのもポイントです。衣装はスカート部分がふくらむよう、中にパニエを履いてみました」(『【推しの子】』星野アイ/さくなさん)
「こちらのコスプレで一番がんばったのはウィッグの造形です。ルーシィのゆるく巻かれた髪の再現にこだわって製作しました」(『FAIRY TAIL 100年クエスト』ルーシィ・ハートフィリア/貴方もたけしさん)
「このキャラは毛並みが特徴的で、一つひとつの束が太く、先端も丸みを帯びているため、その再現にこだわりました。まずは毛先の芯を用意し、それにウィッグを貼りつけることで毛束を大量生産するんですけど、これがなかなか大変で……。でもこうした技術が認められて、『ベストコスチューマーアワード』という祭典でベストウィッグコスチューマーを授賞できたので、がんばったかいがありました。それと今回は、ゴーグルの造形にもこだわっています。型紙から作ったのですが、ぴったりフィットするように絶妙なカーブを施したり、カラーはアニメ調よりややダークめにしたり。きれいさよりもすすを被ったような汚しの再現にこだわって、“キャラクターが三次元にいてもおかしくないつくり”を意識しながら製作に当たりました」(『僕のヒーローアカデミア』発目明/Tomokaさん)
「衣装は体にぴったり合うサイズ感で仕上げたかったので、子供サイズの型紙を使用して、一から作り上げています。そのためお腹まわりが出ないように、ここ数日は食生活にも気をつけました。ツインテールはひとつのウィッグでそのままやろうとすると、うしろの分け目が透けて地毛が見えてしまうので一度解体して、毛束を貼りつけ直す作業を行うことで、きれいな分け目を再現しました」(『FAIRY TAIL 100年クエスト』ウェンディ・マーベル/すりあさん)
「アクアは作中で“芸能人”として活動しているキャラクターです。現実の男性芸能人はテレビなどに出る際にメイクをされていますが、それを気づかせない、あるいはものすごくナチュラルに見せている印象がありました。そのため、男性芸能人の顔を参考にしながら、“メイクをしてる感”をなるべく抑えたメイクで仕上げた点がこだわりポイントになります。フェイスシャドウを使ってアイシャドウのベースを作ったり、なるべくナチュラルにアイラインを引いたり……といった感じですね。それともう一点、今回は星野アイとの親子併せで参加したので、並んだときに親子感が出るよう、メイクを寄せたところもこだわったポイントです」(『【推しの子】』星野愛久愛海[アクア]/かたすさん)
「初めて小物を自作しました。角の見え方にはこだわりがあって、アニメの雰囲気を忠実に再現できるよう、何度もサイズを調整しながらこちらの形に仕上げました」(『【推しの子】』MEMちょ/黒兎†月さん)
QJWebでは今後も、全国各地で実施されるさまざまなコスプレイベントに取材参加し、レポート記事を作成していく。連載形式で順次アップする予定なので、こちらもご期待いただきたい。