7ORDER、第2章スタートへの決意を込めた新曲「But(裏)」「But(表)」MV撮影現場レポート
7ORDERが結成5周年の記念日である2024年5月22日にリリースした「But(裏)」とその2日後、完全サプライズでリリースした「But(表)」。「ダンスボーカル」×「バンド」という7ORDERならではのスタイルをこの2曲で体現し、グループとしての第2章を飾っている。
本稿ではそんな2曲のミュージックビデオの撮影現場をレポートする。
素の自分で踊る「(裏)」
真っ白なスタジオに敷かれた黒いシート。まるでリングのような場所で行われたダンスパートの撮影では、今後、7ORDERとして活動しながらも俳優業をメインにしていく阿部顕嵐以外のメンバーがメインで登場し、5人がそろって踊る場面ではリーダーの安井謙太郎がセンターを務める。まさに、これからのグループのかたちをミュージックビデオで表現している。
さらに、これまでの彼らの楽曲とは印象の異なる攻めたサウンドデザインが特徴的なこの曲には、それぞれが悩み、一度はグループの歩みを止めることも考えながら「7ORDER」というプロジェクトを再スタートすることを決めた6人の意思が込められている。「But I say “YES” to what I’ve done」。これは6人が自分自身に向けたメッセージなのだ。
黒を基調にしたシンプルな衣装に、裸足姿の6人。まずは安井、真田佑馬、諸星翔希、萩谷慧悟、長妻怜央がソロダンスを撮影していく。リハーサルでは大まかな流れのみを確認し、本番ではカメラが回り続けている間、自分の中にあるすべての感情を吐き出すように踊る。同じ曲を表現しているにもかかわらず、それぞれの個性が動きに表れていた。
5人そろっての撮影では、クリエイティブディレクターのUNO氏と安井を中心に曲の解釈を今一度、全員で確認。そして、その思いを全身で表現していく。時には監督のOKが出ても、メンバーの意向でリトライするなど、細かい部分までこだわる姿が見られた。
ダンスパートがひと段落すると、ここまでメンバーを同じスタジオで見守っていた阿部がようやく撮影へ。まずは安井とふたりのシーンで背中を合わせ、表情で曲の雰囲気を表現する。その様子を今度はほかのメンバーがモニター越しに見守った。
ダンスパートの終盤、「それぞれいろんな思いがあるけど、仲がいいから集まると結局、ふざけちゃうし、今日も楽しかったよなで終わっちゃう。だけど、再びスタートするのはすごく怖かったのに、やるって決めたんだから、もうごまかしちゃダメ。ミュージックビデオでこのシーンを使うかは置いておいて、今日という一日を強烈に彼らの記憶に残したくて」と、UNO氏の提案で急遽、6人でカメラの前に。
それまで和気あいあいとしていた6人が、無言でメンバーを見つめたり、目をつむり自分と対話するなど、自分の中にある感情と向き合い始める。そして「スタート」の声がかかると、それぞれが胸に抱える思いをぶつけ始めた。自分たちの現状について厳しい言葉を口にするメンバーもいたが、「だからこそ、この6人で進みたい」という思いが感じられる時間となった。このときそれぞれが感じたことを糧に、これからも彼らは前に進むのだろう。
そして最後にはメンバーの想いを受け止めた上で、ソロダンスを収録。叫びながら、感情のままに体を動かす真田や長妻、一方、安井や萩谷は繊細に美しく舞い、諸星は命いっぱい力強さを見せる。そして阿部は細かい動きと表情で自身の想いを表現した。
カメラの前にいなくても、気持ちは6人
衣装をチェンジしてバンドセットでの撮影がスタート。テンポこそ異なるが、「But(裏)」と同じ歌詞、メロディで歌われる「But(表)」では、これまで6人を信じて待っていてくれたファンに向けて想いを届ける。
先ほどと同じスタジオにバンドセットを組み、新たな体制で撮影に挑む5人。映像を確認しながら、メンバー同士で立ち位置や写り方など細かい部分を調整していく。そんな姿を、阿部も共に見守る。さらに、音響の問題で自身のドラムの音以外が聴こえず、リズムが合わせられない萩谷のため、カメラの裏から手拍子で阿部がリズムを伝える姿も。カメラの前に立つのは5人だったが、確実に6人での撮影が行われていた。
この日は早朝から深夜までふたつのミュージックビデオの撮影が行われたが、終始、自分たちで映像を確認しながら撮影に挑んだ6人。「ファンのためにも、自分たちのためにも、一緒に居続ける意味があるんじゃないか」、そう結論づけた6人の意思を込めたミュージックビデオの撮影となった。
本稿は表紙&第1特集に7ORDERが登場する、総合カルチャー誌『Quick Japan』vol.173(2024年8月6日(火)より発売)にも掲載。
合計3万字以上となるソロインタビューのほか、「But(裏)」の制作現場、7月に控えるリリースツアーの現場レポート、メンバーとともに作品を制作するスタッフへの取材も収録する。
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