『ブルーアーカイブ』祝3周年、人気RPGの魅力を高校生が解説

2024.3.14

 

現在QJWebには、学校法人自由学園が行っている「飛び級社会人」というプログラムを通して、高校生のインターン生3人が来てくれています。そんな3人から、それぞれ今ハマっているコンテンツについて記事を書いてもらいました。今回は第3弾、人気ゲーム・『ブルーアーカイブ』の魅力に迫ります。

みなさんはスマホゲー厶……やってますか? 私は通学の時間がとても長いのでかなりお世話になってます。

先日3周年を迎え、さらなる盛り上がりを見せる『ブルーアーカイブ』。キャラを引き立て魅力を持たせる構成や、ところどころ入る美麗なイラストに張り巡らされた伏線など、言いたいことはたくさんありますが、ここでは個人的におもしろいと感じている3つのストーリーをピックアップして紹介していきます。

『ブルーアーカイブ』とは
2021年に配信が開始された【学園×青春×物語】が融合したRPG。さまざまな学園に通う少女たちが織りなすポップなストーリーとアニメ風のビジュアル、そしてフル3Dで描かれる次世代ビジュアルのタクティカルバトルを特徴とする。プレイヤーは、学園都市「キヴォトス」の「シャーレ」という組織に「先生」として派遣され、各学園のさまざまな問題を解決していくというストーリー。

忘れていた夢を思い出させてくれた(Vol.3 エデン条約編)

エデン条約編は、1章から4章までのシナリオで構成される。先生(プレイヤー)は、「補習授業部にいる『トリニティの裏切り者』を見つけてほしい」という依頼を受け、一時的に補習授業部の監督を持つ。試験で成績を残せなければ全員退学になってしまうことが判明し、補習授業部の4人と先生は奮闘する。

通常2章ほどで終わるメインストーリーにおいて4章という長さは破格であり、それでものめり込めるのは、物語としての完成度がとても高いからだろう。精密に張り巡らされた伏線に演出、裏切りと希望といった要素が物語として完成されている。

このゲームで「先生」は、間違えた時点でバッドエンドへと向かうような重大な選択を行う。私の人生経験はほんの17年と短いものであるが、それでも人生をかけた選択というものは何度かあった。その選択が最善であったかと言われると即答はできない。最善の選択肢を選んでいた自分はどんな姿だったのであろうかといつも思う。まわりと比べて挫折した夢や環境や才能のせいで叶えるのをあきらめた夢、忘れていたそれらを思い出させてくれる素晴らしいストーリーだった。

責任を負うということ(最終編 あまねく奇跡の始発点)

『ブルーアーカイブ』のメインストーリーの最終編。学園都市「キヴォトス」に降りかかった未曾有の災厄に、今まで先生が携わってきたすべての学園の生徒たちと連邦生徒会がともに立ち向かうという話。

もしも劇場版『ブルーアーカイブ』があるとすれば、間違いなくこの物語になると思っている。

私はこの話のテーマである「責任」というものはあまり好きではない。責任なんて負いたくないしなるべく避けてきた人生だった。ただこのストーリーを読む上で重要なのは「責任」を負うことや逃げることではなく「責任」をどう解釈するかであるということ。

「責任を負う」というのは、苦行を背負うことじゃないよ。嫌なことを引き受けることでも、間違った行動に対する、罰でもない。「責任を負う」というのは、自分の行動に後悔がないように心の荷を解く、楽しいことじゃないとね。

主人公のセリフより

「責任を負う」ことについて、「大人」になるにつれてつきまとってくる枷(かせ)のようなものだと考えていた私にとって、これは新鮮な解釈であった。

いつか本当になる嘘(Vol.5 百花繚乱編)

舞台は百鬼夜行連合学院。20年ぶりに百鬼夜行燈籠祭が開催されるとして祭りの準備で賑わうなか、先生はひとりの少女に出会う。彼女はかつて百鬼夜行の治安維持を担っていた百花繚乱を立ち直すべく「継承戦」で委員長になるようだが……祭りに渦巻く怪談と嘘、百花繚乱の過去やそこにある真実に迫っていくストーリー

まだ完結していないこのストーリーを選んだ理由は、「嘘と偽り」というテーマに重きを置いている上に、楽しかった過去と現在の対比やあのころを取り戻そうとする思いが刺さったからだ。新生活を迎えると、楽しかった昔の生活を思い出すが、あのころは帰ってこないというノスタジックな思いや、外面がいい「自分」を演じ、嘘で固めた生活に悩んでいたかつての自分を思い出さずにはいられなかった。そして、ストーリーのあるひと言に救われた気持ちになった。

「偽りだとしても、それを演じ続ければ、いつしかそれは本当になる」

なりたい自分や理想像がある人、またはまわりの評価と自分とのギャップに悩んでる人は特に理解できる内容ではないだろうか。いつか本当になれる嘘は悪いことじゃない。私はこのストーリーで得られることがすごく多かった。

さいごに

自分に刺さった理由も書かなければいけなかったので相対的に自分語りみたいになってしまいましたが、ご了承ください。最近このゲームのプレイヤーの男女比が出たようで、なんと結果が6:4だそうです。老若男女が楽しめる上にBGMもストーリーもキャラもよいときました。やるなら今です、ぜひとも遊んでみてください!
ちなみに私の好きなキャラは黒崎コユキです。

Profile ささだん
2006年生まれの現役高校生。多趣味だが広く浅いことが多いので専門的な話になると相づちを打つことしかできなくなる。格ゲー、FPS、フロムゲー、ありとあらゆるゲームをプレイしているなか最近ハマってるゲームは『エスケープフロムタルコフ』。

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