これからのアイドルグループと楽曲の可能性
そして終盤、話題は「どういうグループが今後出てくるのか」に移る。秋元康が口を開く。
秋元「ずーっと見てると、時代ってモグラたたきみたいなもんで、モグラたたきってこっちからモグラ出てきてみんなこっちに注目すると、必ず違うところから出てくるじゃない。だから今K-POPがこれだけ(出てきて)、あのトラックから作る音楽の作り方をやってると、全然違う、きっと世の中のひとは『青春アミーゴ』みたいな曲とか『100%勇気』じゃないけど、口ずさめるような、そういう曲を聴きたくなる」
メロディは複雑化され、BPMは高速化し、キーは高音化し、常人には歌えないどころか、口ずさめすらしない難解な楽曲が増えている昨今。私も、最近ではそんな複雑怪奇な曲を好んで聴いているのも事実。
しかし、どれだけ原曲を聴き狂いメロディを覚えてカラオケで挑戦しても1ミリも満足に歌えず、採点機に「アレンジが目立ちます。まずは基本のメロディをしっかりと覚えましょう」などと辛辣な言葉を投げかけられ、涙を流す日々を送っている。
本能では、老若男女誰もが口ずさめるヒット曲を欲しているのかもしれない。そして、そんな楽曲を歌うアイドルグループの出現を臨んでいるのかもしれない。そう、SMAPの「世界に一つだけの花」や、嵐の「Love so sweet」のような。
そして秋元康は最後に中居正広に「禁断の質問」を投げかける。
秋元「やっぱり『夜空ノムコウ』とか聴きたくなるでしょ? 歌いたくなるでしょ?」
中居「夜空ですか……歌ったことないんだよね」
二宮「いやいや(笑)、あるの、あるある、ありますよ! あります! お世話になってます!」
秋元「なんで歌ってないの?」
中居「いや、ほかのメンバーが歌ってて、僕はそれに口合わせてるだけ。だからレコーディングをしないままCDになってるのもありますし」
二宮「ないでーす!」
中居「でもちゃんと歌唱印税入ってくるんですよね」
二宮「歌ってるからです! ずっと何を言ってるんですか?」
中居「聴いたことある? 俺の声」
二宮「ありますよ!」
秋元「いや……中居くんは実は歌がうまいっていうのを聞いたことあるよ。それを下手なキャラで演じてるっていう」
二宮「いやうまいんですよ! いや、うまいって言ったら営業妨害か……」
「中居くんは実は歌がうまい」。本当にそうなのか、ぜひSMAPの「夏日憂歌」と「freebird」を聴いて確認してほしい。最高の中居正広に出会えるだろう。