12月24日(日)に行われた『M-1グランプリ2023』で、芸歴6年目の令和ロマンが19代目の王者に。初代王者の中川家以来の1stラウンド・トップバッターからの優勝となった。
直後に行われた記者会見では、優勝の喜び、そして戦友への感謝を語った。
エントリーナンバーは慶應義“塾高校”
電話をかけながら会見場に登場した髙比良くるま。松井ケムリが何をしてるのか問うと、「マネージャーにキレートレモンを買ってきてと頼んだ」と答え、さっそく会場を沸かせる。
席に着き、まずは髙比良が「非常にうれしいです。ほっとしました」と、安堵の表情。決勝戦については「僕らがトップバッターで残っちゃったので……。みなさん、めちゃくちゃおもしろくて、普段めっちゃウケるんですけど、今日は順番が悪くて」と謙遜しながら、「でも、もう逆にその責任を果たさなきゃなって思ったので、ウケたのでよかったです」と振り返った。
一方、松井は「うれじぃ」と、吉本興業所属のピン芸人でYouTuberとしても活躍するはいじぃのものまねで喜びを表現。髙比良に「なめんじゃねぇぞ」と一喝された。
慶應義塾大学のお笑いサークルで出会ったふたり。今年は夏の全国高校野球で107年ぶりに慶應義塾高校が優勝しているということで、「これも何かの運命では?」という質問も。すると「僕らは大学から入ったので、そんな(慶應高校に)思い入れはないんですけど、夏の大会はYouTubeでも応援していたので、ちょっと意識はしてました」と回答。さらに、松井は「僕らのエントリーナンバーが1955で、慶應義“塾高校”(ジュクコウコウ)の語呂合わせで覚えてました」と明かした。
2020年に芸歴2年目で『第7回NHK新人お笑い大賞』で優勝。これは大きな注目を集めるきっかけとなったが、そこからの道は新型コロナウイルスの影響もあり、苦しい日々が続いたという。髙比良は「僕ら若手はテレビでも出れてなかったんで、やっぱ全員がしんどかったんですよ。同期とかまわりもいっぱい辞めちゃったので……。でも、そのぶんもがんばんなきゃなっていうのは思ってました。だから、ほかの方に比べたら歴史は短いですけど、思いはありました」と明かす。
これを聞いた松井も「僕も8539組の思いを背負ってがんばろうと思ってました」と続くが、「本当かよ。知らないやついっぱいいるだろ! 再エントリーでかさ増ししてるから、本当は6000組くらいしかいないぞ」とツッコまれた。
賞金は9:0で配分?
事前コメントで、「全額、髙比良に渡す」と話していたため、会見では賞金の配分についても質問が。「ラジオで1000万全部くれたらめっちゃがんばる、くれないならがんばらないって言って、その場で1000万くれるって約束したんです。でも、正直、優勝できると思ってないから言ってた部分もちょっとあって、『1000万全部あげる』って言ったんですよ」と、松井が事の経緯を説明。そのため、「僕が悪いんで、1000万全部あげます!」と、宣言する。
突然の1000万獲得に髙比良は「よっしゃー! 逆転しました!」と大興奮。そんな髙比良に松井は「本当にネタ選びとか『M-1』の戦略とかもくるまが全部やってくれてるんで、正直、くるまがいなかったら優勝は絶対できてないんで、本当に感謝してます。チャンピオンなんて、500万円よりもっと素晴らしい肩書きですから。だから、全額あげるなんてなんとも思わないし。素晴らしい使い方はしてほしいですけど」と太っ腹な一面を見せた。
しかし、髙比良は昨年、ロングコートダディの堂前透が緊張をほぐすため、決勝前に高額馬券を買ったという話を聞いて、『有馬記念』でソールオリエンスに100万円をかけていたそう。しかし、その100万見事になくなったため、「どんどん体の温度が消えてきました」と明かす。しかし、「でも、そのおかげで優勝できたと言っても過言じゃないので、900万は持って帰りたいと思います」と話した。
準優勝のヤーレンズと見せた“ヤレロマ”の絆
今回、令和ロマンは決勝に準決勝で披露した漫才とは違うものを持ってくるという戦略で勝利。この選択方法について聞かれると、髙比良は「何本かスタンバイしておいて、この番手だったらなんとなくこれをやろうっていうのは決めてたんですけど、トップバッターだったんで最終決戦に残ることはないだろうと。だけど、少しでもうしろの人にいい勢いがつくような、お客さんに話しかけるようなしゃべくりをやろうというふうに決めてたんで。結果、それで残れたのはよかったですね。で、残ったときにお客さんの空気とかが、あんまり難しいネタが入ってこないような感じだったので、シンプルな漫才コントで。ひとりはコントに入らず、なるべく優しく、優しくってネタを選びましたね」と明かした。
また、準優勝だったヤーレンズとは毎月、ツーマンライブを開催してきた仲。昨年の敗者復活戦の際に「毎月ツーマンライブをやろう」と約束していたそうで、松井は「決勝にふた組で行けた時点でかなりすごいことだと僕は思っていて。ライブの中でもヤーレンズと令和ロマンで実質『ヤレロマ』(ユニット名)にしてやろうぜって話してたんです。だから、あれが僕たちの目指した世界です」と笑顔を見せる。
髙比良も「僕らはありがたいことに早めに結果が出たんで、1年目ぐらいのときから出てるライブは先輩ばっかりだったんです。だから、吉本以外の事務所の先輩にもかわいがってもらってたんですよ。本当にそういう方たちと戦いたいっていう気持ちがあったんで。ヤーレンズさんがウケてるときは、めっちゃ感動しましたね」と語った。
そんなヤーレンズに対してコメントを求められると、「頂で待つ!」とひと言。来年もともに戦いたい、という思いがあるそうで、「だって(1stラウンド)3位ですもん、1位で終わってないんですもん。670点ぐらい出したいですよ~。だから、来年も出たいです。また、来年もヤレロマにしたいです」と意欲を見せた。
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