『キングオブコント2023』の決勝進出者が発表され、ゼンモンキー、隣人、ファイヤーサンダー、カゲヤマ、サルゴリラ、ラブレターズ、蛙亭、ジグザグジギー、や団、ニッポンの社長の10組が決勝進出を決めた。

本稿では10組が登壇し、山里亮太が司会を務めたファイナリスト記者会見の模様を紹介する。

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ラブレターズは7年ぶりの決勝

今回が初進出となるのは、ゼンモンキー、隣人、ファイヤーサンダー、カゲヤマ、サルゴリラの5組。中でも結成3年目と一番の若手であるゼンモンキーは、会見でも初々しさを見せる。お笑いが好きで、今回の出場者の中で一番の番組ファンを自負する荻野将太朗は、「皆さんのことはリスペクトしてますけど、倒すつもりでがんばりたいと思います！」とコメント。ライバルには、事務所の先輩であるファイヤーサンダーを挙げた。

そんなファイヤーサンダーは芸歴12年目でようやく初の決勝進出。こてつは「もうちょっと早く決勝行けるかなと思ったんですけど……。相方のパワハラを我慢して、我慢してやっと決勝に来れたんで」と心境を明かす。しかし、﨑山祐からは「遅刻もするし、ネタも覚えないんで」と自身の失態が原因であると言い返された。

芸歴は20年を超えるサルゴリラも念願の決勝初進出。児玉智洋は「幼稚園から一緒で、44歳になりまして。もう40年負けつづけてきて、やっと……」と、感慨深い表情を浮かべた。

7年ぶりの決勝進出となるラブレターズも「めっちゃうれしいです！　本当に久々で」と、感情が高ぶる。塚本直毅は尊敬する浜田ブリトニーの「自分の直感を信じて、ただ突っ走るのみ」という言葉を胸にがんばりたいと意気込んだ。

2年ぶりに決勝進出を決めた蛙亭。中野周平は「調整に調整を重ねまして。なんとかギリギリ100キロを超えたので、ベストコンディションでネタができました」と勝利のカギを明かす。イワクラも「出番前にケーキを与えたりして、パンプアップさせてから出させてました」と話した。

今回が3回目の決勝進出となるジグザグジギーは意気込みを聞かれると、ふたり同時に話し出すというボケ。これに山里も思わず「キャリアとミスが合ってないです」とツッコミ。改めて意気込みを聞かれた際には、ふたりそろって「がんばります！」と答えた。

昨年の決勝で3位という結果を残したや団だが、未だにバイトが辞められていないそう。ロングサイズ伊藤は今年はさらに結果を出して、「今は週1（のバイト）でギリギリやってるんで、なんとか月1ぐらいに……」と展望を語った。

そして、4年連続で決勝進出を決めたニッポンの社長。辻は「4回目なんですけど、調子に乗らず3回目くらいの気持ちで……」と謙虚に挑みたいと話す。また、今回、準決勝を体調不良のため欠場したロングコートダディについて、「Twitter上では『優勝候補だと思ってたのに残念』とかなってるんですけど、僕的には今年ネタ仕上がってなかったんですよ。どうせ今年は決勝行けてなかったです」と、見解を語った。

ファイヤーサンダーは王者からの3万円で決勝へ

決勝進出へのカギを聞かれると、ファイヤーサンダーのこてつは『キングオブコント』王者でもあるライス田所仁の行動と回答。「大会前に声帯を壊してしまったが、病院に行けるお金がなかった。それをライスの田所さんに言ったら3万円貸してくれて。それで病院に行けて、ベストコンディションで出れたので、（決勝進出は）田所さんのおかげです」と話す。しかし、﨑山は「全然、田所さんのおかげじゃなくて、自分たちがネタをがんばったからです」と言い返した。

「ほかのコンビに負けないところは」という質問に、カゲヤマの益田康平は「ネタが被らないところ」を挙げる。これには山里も「被りようがないですね。あれはカゲヤマさんしかできないネタです」と同調した。一方、タバやん。は負けないところとして、「X（Twitter）とかでエゴサするんですけど、“カゲヤマ”っていうのは全部いいねしてる」と、地道な努力を明かす。隣人もエゴサ―チをしているそうだが、「Xで隣人と調べるとアダルトビデオしか出ない」とコンビ名による苦労があるそう。「（隣人と調べたときに）僕らばっかりになるのを夢見て、がんばりたいと思います」と優勝後の目標を話した。

「優勝したらやりたい仕事」という話題では、年間600杯以上食べるほどラーメン好きのや団・中嶋亨が「『ラヴィット！』（TBS）で、今のところ『や団・中嶋もオススメ』みたいな感じでテロップだけ使われてるので、ちゃんとラーメン好きとしてロケとかに出たいです」と話す。

ニッポンの社長・辻も「『ラヴィット！』とかももちろんなんですけど、やっぱハイヒールさんの『真夜中市場』（関西テレビ）に出たいです」と答えるも、ケツが「出たないやろ！」と失礼なツッコミ。すかさず山里がフォローした。

また、この話題から山里が「ファイナリストって、この仕事したい、これ出たいってマジで通りやすいから！　今、言っといたほうがいいよ」とアドバイス。するとジグザグジギー宮澤聡は「39年間彼女がいたことがないので、お見合い番組とか出てみたい」と熱望。サルゴリラの赤羽健壱も「44歳で実家暮らしなので、そろそろひとり暮らししたい」と、新居探しをする番組への出演を懇願した。

さらに優勝したら仕事の幅も広がるということで、「会いたい人は？」という質問が。隣人の中村遊直が「まるむし商店の磯部（公彦）さんに……」と言うと、ここでもケツが「会いたないやろ！」と失礼なツッコミ。またも山里が「俺たちがゲームコーナーを教わった師匠だから」とフォローした。

カゲヤマの益田はダウンタウンの松本人志に会いたいそうだが、その理由は「以前、『お笑いアカデミー賞』（TBS）という番組に出させていただきまして、そのときに僕が考えたオリジナルゲームで松本さんと対戦させていただいたんですけど、僕が負けて12万円を松本さんにプレゼントしたので、会ってちゃんとお礼を言ってほしいから」だという。決勝では「あのときの僕です！と言いたい」と話した。

アドバイスをもらった先輩たちに……

「決勝進出に向けてどんな努力をしたのか」という質問では、ゼンモンキーでネタ作りを担当している荻野が「僕と（ファイヤーサンダー）﨑山さんとにゃんこスターのアンゴラ村長と毎晩Zoomをつないで一緒にネタを書くっていうのをやってまして。それが実を結んでふた組で決勝に行けたので、いい報告ができます」とコメント。

しかし、ここから隣人が「去年のチャンピオンのビスケットブラザーズさんからいろいろアドバイスをもらいました。それと、スーパーマラドーナの田中（一彦）さんとインディアンスのきむさんがいつもネタを褒めてくれたんで」、ファイヤーサンダーが「同じバイト先のロビンフットのおぐさんとか、シオマリアッチさんにネタを褒めてもらった」、サルゴリラが「幕張のライブでめちゃくちゃネタを叩いてたんですけど、バイク川崎バイクが『このネタええで』って言ってくれた。あと、新ネタライブでおしみんまるさんも褒めてくれたんで、心強くて」、ラブレターズが「ゆんぼだんぷのカシューナッツさんとかすごい褒めてくれたんで」と、心強い（？）先輩の名前を挙げていく。すると、ついに山里から「ここから援護射撃が弱いのダメです！　はっきり言います、ゆんぼだんぷのカシューナッツは弱い！　誰かが傷ついてるこの流れよくないです！」とストップが入った。

会見の最後には山里が「記事は情報のみとなりそうです」と、ボケてばかりの会見を総括。しかし、「皆さんは当日おもしろいネタをやればいいんです」と、締め括った。

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