柄本明が明かす志村けんとの出会い「もう怖かった、怖かった」(まつもtoなかい)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『まつもtoなかい』(7月9日放送)

今回は対談2本立て。前半は共に海外のオーディション番組に出演した経験のあるゆりやんレトリィバァ×とにかく明るい安村、後半は俳優の先輩・後輩の間柄である柄本明×古田新太。柄本と古田が同じシーンに共演したことがないというのが意外過ぎた。自宅が近く、飲み屋などではよく会うという。尊敬する先輩とシラフでは話せないと、酒臭さがプンプンするほど本番前に飲んできた古田に柄本「もう飲むなよ!」。

そんな古田を柄本は「古い芝居をする人。大きいケレン味のある」「いい意味で『くさい』みたいな」と評価する。

やはり長く共演した志村けんとの話が興味深かった。出会いは『ごきげんテレビ』のSP(おそらく1987年10月3日の「純文学ミステリー!?芥川賞と伊豆の宿!の巻」)。1泊2日で伊豆の旅館で“珍道中”コントを撮影したという。その中で「人を試すようなコント」があったと回想。作家役の柄本が泊まっていると若い女性がマッサージだと入ってくる。人違いだと返すとまた入ってきて返すというのを繰り返しているうちに、その気になり自分でマッサージを呼ぶと、志村けん扮する老婆(ひとみばあさんの原型?)がやってくるという筋書き。志村とのやりとりはほぼアドリブだったという。それが事実上の“オーディション”だったのだろう。柄本「もう怖かった、怖かった」。

松本は志村と「会議はどんな感じ?」などの情報交換をしていたことを回想。「結局自分が何か言うまで誰も発言しない」のは共通していたと。古田は演出を昔はやっていたが、今はやらなくなった理由を「待てない。演者がおもしろいことをするまで」と語る。「おもしろくないやつは殺したくなる」と笑うと柄本はサッと手を挙げて「同じです(笑)」。

「書いてあるのになんでそれができない? お前はバカを通り越してるだろ」と古田が乗ってきて止まらなくなると、それを制すように中居「水飲んでもらえます? すげぇ酒臭い!(笑)」。

『バカリズムと欲望喫茶』(7月8日放送)

バカリズムが仕掛ける“名もなき”些細な欲望を満たす喫茶店。訪れたのは秋山竜次、平子祐希、勝地涼、玉森裕太、松本まりか。自分だけが知っている話を聞いてもらう快感を得るため、まわりが知らないふりをする「自分だけ知ってる」セットや、芸能人からの電話に好きなタイミングでガチャ切りする「ガチャ切りテレフォン」セット、褒めてほしいことをセルフで記入し、それをサプライズというテイで祝ってもらう「セルフサプライズケーキ」セット、そしてオチもない話を聞いてもらう「話すほどでもない話」セットといずれも微妙な心のひだをくすぐるようなバカリズムの番組らしいところを突いたものでおもしろい。

それを芸人だけでなく俳優も参加してやるから新鮮。ずっとそこはかとなく“変”で戸惑うメンバーに「あんまないからね、こういう経験」とバカリズムが言うと「基本全部そうですよ」と秋山。そして「すごい領域いかれてますよ」とつづける。「電波を自分で買われてるんですか?(笑)」。

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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2023年のテレビ鑑賞記録。

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1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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