テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。
『オドオド×ハラハラ』(6月10日放送)
佐久間宣行がプロデュース&総合演出を務める、オードリー・ハライチによるゴールデン特番。
トーク番組の可能性をあれこれ試す「チャレンジトークバラエティ」と銘打たれていることを聞き、「まだ我々は試されてるの?」と当意即妙に返す春日が、この日は絶好調。
大御所ゲスト=葉加瀬太郎が自ら考えてきた“叱ってほしいポイント”を当てる「クイズ!大御所コラコラ」で葉加瀬が話し始めると、春日はすかさずボタンを押し「ちょっと話が長い」と言い、プロフィールパネルが出てくれば「写真がカッコつけ過ぎている」、葉加瀬が「今叱るコーナーじゃない」と言えば「それは葉加瀬さんの決めることじゃない」、ライブ中の大盛り上がりの写真が出れば「にしても、ちょっとはしゃぎ過ぎ」と、的確かつ手数も多く外さない。
もちろん若林も岩井も、澤部が進行&絶対的なツッコミ役としていてくれるので安心してボケまくっていておもしろい。松たか子がゲストの「ふわふわ料理店」も含めて、トーク番組のふりをした完全なる大喜利番組だった。
最後のコーナーは、ジェシーをゲストに迎えた「しょぼしょぼ先輩No.1決定戦」。この4人の中で、誰が後輩に慕われているかをそれぞれランキングにする企画。
春日は上から順に、若林・岩井・春日・澤部とランキング。若林「こういうランキングで相方1位にするか? 見た瞬間、難しい!って思った(笑)」。
澤部も、岩井・春日・澤部・若林の順で「面倒見がいい 求心力があって慕われる」と相方を1位に挙げているのがおもしろかった。
岩井は、春日・岩井・若林・澤部の順で「いい感じにナメさせてくれる」と春日を1位に。
若林は、岩井・若林・春日・澤部の順で「岩井はこの4人の中で、ダントツでコミュ力が高い」と岩井を1位に。
春日をはじめ、本人以外の3人ともが澤部を最下位に。昔の澤部の振る舞いを腐す岩井に、澤部「更新しろよ、澤部を!(笑)」。
そして、それぞれが一番ダメだった時期を発表。若林は「何を話すか悩んだ挙げ句、重過ぎる質問をしていた31歳」、春日は「とにかくお金をかけずに飲んでいた36~40歳ごろ」、岩井は「みんな澤部ばかり見て、俺のことは誰も見えてなかったころの自分 24歳くらい」、澤部は「28くらいのちょっと無理してる期」「全部愛想笑い」と振り返ると、若林「よくこの4人で特番やらせてもらえたな!(笑)」。
とにかく相性抜群で、わかり合っているからやりやすそう。この座組のレギュラー番組が観たい。
『イワクラと吉住の番組』(6月6日放送)
前週に引きつづき、ゲストはAマッソ加納。
「テレビに出るようになってネタに影響があったのか」と加納がふたりに聞くと、ふたりとも題材は多少変わったが、(ネタは)それほど変わっていないという答え。
それに対して加納は、自分がこれまで観てこなかったタイプの番組にも出るようになって「自分らしい笑いがけっこうどうでもよくなってきた」「自分が笑ったものをどんどんネタに取り入れていこう」と考え方が変わってきたという。
ファンからすると「あれ、今、Aマッソどういう状態?」と思うのでは?と。「輪郭がボヤけてきた」「それを今のところよしとしているターン」と語る。ものすごく自分を俯瞰できていてスゴい。
そんな加納は、芸人がスタッフへの不満をメディアで一方的に発言できるのが「対等じゃない感じ、気持ち悪いなって」と言う。これは対スタッフ以外でもそう感じることは多いのだが、芸人側でそれを自覚的に発言する人がいることがなんだかうれしくなった。
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【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)
毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2023年のテレビ鑑賞記録。
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