震災の日に放送の『サクマ&ピース』、ロケの合間に起こった「大事件」を佐久間Pがリポート(てれびのスキマ)

佐久間宣行×藤井健太郎

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『サクマ&ピース』

ちょうど震災から12年の日というタイミングの放送回は、小名浜・泉へ。オープニングは震災で大きな被害のあった三崎潮見台から。平子は地元に帰ってくると家族で必ず来るという。一方、佐久間は「俺はADのとき、ディレクターになんなきゃと思ってるころに、地元帰ってきてこの風景見るとここにいたいな……東京に戻って戦いに行くの嫌だなって思うから20代のころはあえて来なかった。ここに来ると地元のよさに負けちゃう気がして」としみじみと語る。

ロケの合間、平子がサイン対応をしているとき、「大事件」が起きたという。「置いてあるカメラを間違えて『おじいちゃん照明』が蹴って、走って逃げた」と、番組でたびたびイジっていた「おじいちゃん照明」と「おじいちゃんカメラマン」の間に起こったベテランにあるまじき“事件”を楽しそうに“リポート”する佐久間。その後もふたりは口論していたようで「雰囲気が悪い」と佐久間は笑う。そんな険悪になってしまいそうな状況をその場で笑い飛ばして雰囲気を変えるところに佐久間Pのリーダーとしての気質と力が窺える。

かまぼこ屋やパン屋を訪れた今回、「自分の仕事を突き詰めた人の味だった」とロケを総括する佐久間「今回はプロフェッショナルのいろんな仕事を見た。かまぼこ、パン、あと……カメラを蹴る照明(笑)」。

『さんまのお笑い向上委員会』

「よし子ちゃんよぉ~」と、さんまが笑福亭笑瓶の代表的ものまねフレーズを言って本番がスタート。さんまにとって笑瓶はタカ、温水洋一、松尾伴内と共に「パラダイスナイトの会」という夜遊びメンバーのひとり。笑瓶は「六本木村の村長」という位置づけだったそうで、「今日は村長できる人を探したい」と笑う。

笑瓶の死については、1日前に鶴瓶から「呼吸できない状態」という連絡を受け、心の準備はできていたそう。その前日には鶴瓶と『オールナイトニッポン』をやるという偶然もあり、「笑瓶もたぶん聴いてる。それで亡くなったのがうちの師匠(笑福亭松之助)と同じ日」と奇妙な符号をしんみり語る。が、すぐに雰囲気を変えるさんま「そんなマジメな話してる場合じゃない。村長探し!(笑)」。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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