ティモンディ高岸、前代未聞の“ブレイクのきっかけ”(てれびのスキマ)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『しくじり先生』

前編は、自分を追い込み過ぎて夢だったプロ野球の道を諦めるまでの話だったが、後編では「なぜ芸人になったのか」から「芸人になってからのこと」が明かされる。

野球を辞め、裏で支えている人たちの存在を知った高岸は、人を応援する側になろうと決意。そんなとき、東北を“応援”していたサンドウィッチマンを見て「芸人になりたい」と親友の前田に相談した。

前田は成績優秀だったため、学費全額免除で明治大学の大学院に進学して弁護士を目指していたが、「楽しそうだからいいよ」と受け入れ、結成初日には「プロ野球選手とは違う道でも、いつか始球式のマウンドに高岸を立たせてやる」と宣言したという。

ちなみにオードリーの場合は、お笑い番組のプロデューサーを目指していた春日はプロデューサーセミナーに通っていたが、将来どうしたいか決めていなかった若林が大学在学中に「一度だけでもライブに出たい」と思い、春日を誘った。春日はプロデューサーになるために活きると思い、了承。

サンミュージックのライブに出演し、その最初の1回が大ウケだったため、春日のほうがその気になり、芸人をつづけることになったそう。

お笑いのことを知らなかったティモンディは、「ウケるか・スベるか」ではなく「鼓舞れるか・スベるか」という芸風。

そんな彼らに富澤が「もっと前田がちゃんとしたほうがいいよ」「お前がしっかりしたら食べられるようになる」とアドバイス。それを聞いて、高岸の人間性を前面に押し出したほうがいいと考えた前田。

あるとき、ライブのエンディングで「なんか告知ある?」と高岸に聞いたら「やればできる!」と答えたことをきっかけに、客や演者に夢を聞いて「やればできる!」と鼓舞して回るというスタイルを確立させた。

すると、アンケートでほかの芸人が名前を書いてくれたことで『ゴッドタン』と『アメトーーク!』が同時に決まったそう。吉村「初めてじゃない? ライブのエンディング告知で売れた芸人(笑)」。

そこから紆余曲折あって始球式の夢を叶え、さらには独立リーグでプロ選手になる。夢を諦め、別の道を邁進した結果、もとの夢が叶った展開に痺れる。高岸「やればできるはいいけど、やらなきゃダメになってはいけない」。

『不夜城はなぜ回る』

この番組に初めてゲスト出演したジャンポケ斉藤は、オープニングで「よいしょ!」と盛り上げるも、東野「そういう番組じゃないんですよ。『よいしょ!』がいる番組といらない番組でいうと、いらないほう(笑)」。

今回プジョルジョが訪れたのは山梨県北杜市。気温-3℃のなか、プールに水が張っている。実はそこは、日本に5~6軒しかない天然氷を作っているところ。

約2週間かけて不純物が入らない氷を作るのだが、もしその間に雨が降ってしまうと割ってやり直しというギャンブル性の高い仕事。12月半ばから2月半ばまでが製造期間なのだが、1シーズンで1個もできないときもあるそう。

この手の伝統的な仕事は親の代から引き継いでいることが多いが、なんとここは新規参入組。「ボス」と呼ばれる社長は、この仕事10年目。

もともとはスタッフ200名以上を束ねるIT会社の社長だったそう。しかし負債10億円以上を抱え、倒産。そんなとき、たまたま食べたかき氷がおいしく、その理由を探ったら天然氷だった。けれど、それが希少なものだと知った彼はビジネスになると思い、始めたという。

やはり最初は「めっちゃいじめられた」そう。「だから菓子折り持って挨拶しに行った。いろいろ教えてくださいって。そしたらいろいろ教えてくれた。説教はされたけど」と回想し、「本当にプライドがあるヤツは、人に土下座できる」と含蓄あるひと言。

「失敗したヤツでも這い上がれるんだよって証明したいから、また自営業をやってる」「助けてもらったから助ける。でも結局、助けるのにもお金が必要。だからお金から目を背けてはいけない」など響く言葉連発。

今回もまたいい回だった。斉藤「この番組にはすべてが詰まってますね!」。

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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2021年のテレビ鑑賞記録。

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