「産後半年間で8キロ減量。体も絞って久々のコスプレを満喫しました」“魔法少女”キャラに扮するコスプレイヤーたちのこだわり

2025.6.16
(左から)6太さん、星乃みくるさん、おぷぷららさん

文・撮影=ソムタム田井 編集=森田真規


東京・池袋のサンシャインシティ周辺で定期的に行われているコスプレイベント『acosta!(アコスタ)』。同イベントで、人気アニメのキャラクターに扮して“併せ”を楽しんでいたコスプレイヤーたちにインタビューを実施。“衣装やメイクに対するこだわりポイント”を聞いたレポートをお届けします。

コスプレイヤーに聞いた“衣装やメイクに対するこだわりポイント”

コスプレイベントといえば会場を彩るレイヤーたちの衣装を通して、その時期に旬のアニメやマンガ、ゲームなどを分析できるところも参加する上での醍醐味のひとつ。2025年も全国各地でさまざまなコスプレイベントが開催され、いずれも大盛り上がりとなっている。

そうしたイベントに興味はあるもののまだ参加したことがないという方に向けて、本稿では今春に行われたコスプレイベントをプレイバック。取材時に撮影させてもらったレイヤーたちの写真を掲載しつつ、それぞれに聞いた“コスプレに対するこだわりポイント”と併せて紹介する。

ここでピックアップするのは、東京・池袋のサンシャインシティ周辺で定期的に行われている『acosta!(アコスタ)』に参加していた、新旧人気アニメのヒロインに扮するコスプレイヤーたち。

『acosta!』とは、屋内外に設けられた撮影エリアでの写真撮影に加え、コスプレをしたまま付近の施設で食事や買い物もできるなど、コスプレ初心者でも気軽に参加できる点が魅力のイベントで、この折も大勢のコスプレイヤー&カメラマンが参加。

友達に誘われて初めて遊びに来たという初心者レイヤーや、出産を経て、久しぶりにコスプレ活動を再開したというレイヤーも参加しており、取材を依頼したところ、快く撮影に応じてくれた。

そんな参加者たちの衣装を見てみると、この日は“魔法”や“魔法少女”を題材にしたアニメ作品のキャラに扮するレイヤーが多く、『葬送のフリーレン』のフリーレンとフェルンをはじめ、『魔法少女まどか☆マギカ』や『魔法少女にあこがれて』、『七つの大罪』などのヒロインが続々と集結。そんな彼女たちを撮影しようと、各所に長蛇の列ができていたのも印象的だった。

「ダークファンタジー系のアニメが好きで、ビジュアル的に『まどマギ』は避けていたのですが、なんとなく観始めたら一気にドハマり。今では大好きなアニメのひとつになりました。そんな『まどマギ』の主人公・まどかは“か弱い女の子だけどここぞというときに強くなる”というところが魅力的なキャラクターなので、衣装制作やメイクにはそうした“まどかの内面を視覚的に表現するぞ”という気持ちで取り組みました。

コスプレ初心者なので、こうした精神的なことしか言えずすみません。これからもクオリティアップに励み、キャラの魅力を最大限まで引き出せるようなコスをしていきたいです!」(『魔法少女まどか☆マギカ』鹿目まどか/おぷぷららさん)

『魔法少女まどか☆マギカ』鹿目まどか/おぷぷららさん
『魔法少女まどか☆マギカ』鹿目まどか/おぷぷららさん

「今回のコスプレでこだわったポイントはメイクで、特に注力したのは“眉毛の再現”です。もともと眉毛が濃く、細く剃ったりはしていなかったので、まずはノリやファンデーションを使って眉毛を消して。その上で再度描き直す……といったかたちで、キャラに寄せてみました」(『葬送のフリーレン』フリーレン/星乃みくるさん)

『葬送のフリーレン』フリーレン/星乃みくるさん
『葬送のフリーレン』フリーレン/星乃みくるさん

「こだわったポイントはアイメイクです。上下ともに束感のあるまつ毛を作りつつ、目尻にアイライナーを引くことで、アニメ画に近いたれ目を再現しました。また、このキャラは丸顔なので、お顔がシュッとしすぎない程度にシェーディングを入れたのも注力したポイントです。それとウィッグは風が吹いても絡まないようにヘアオイルをつけて、まっすぐなスタイルにした上でハーフアップに結い上げています。初めての結い上げだったので苦戦しましたが、なかなかいい感じに仕上がったんじゃないかなと思っています」(『葬送のフリーレン』フェルン/まっちゃあいすさん)

『葬送のフリーレン』フェルン/まっちゃあいすさん
『葬送のフリーレン』フェルン/まっちゃあいすさん

「今回のコスプレでこだわったのは“ギザ歯の再現”です。ギザ歯は写真加工ではなく、手作りしたものを実際に上下の歯に装着しています。それとウィッグも、シルエットを忠実に再現することを意識して自作で用意したものになります。メイクに関しては、ルベルは目の下の黒いラインが特徴的なので、そこを再現したくて。ややオーバー気味に黒いラインを引いて、目元を強調してみました。

ウィッグで隠れていますが、長い1本のつけまつ毛をつけているのも、私なりにこだわったところです。それともう一点、この衣装を着こなすために産後半年間で54キロから46キロまで体重を減らし、体を絞ってきたこともアピールしたいポイントです。とはいえ、まだまだ理想の体型とはいえないので、これからも体作りに励みつつ、コスプレのクオリティをさらに高めて、大好きなルベルブルーメになりきりたいです」(『魔法少女にあこがれて』ルベルブルーメ/6太さん)

『魔法少女にあこがれて』ルベルブルーメ/6太さん
『魔法少女にあこがれて』ルベルブルーメ/6太さん

「こちらの衣装は既製品に手を加え、より見栄えがよくなるように加工したものです。シンプルかつ体のラインがはっきりわかる衣装なので、きれいにかっこよく着こなせるよう、体作りもがんばりました。普段から食事制限をしたり、ウォーキングなどでスタイルの維持には気をつけているのですが、今回は露出度の高い衣装なので、肌の保湿など美容にも力を入れています。

メイクは目元を濃くしすぎず、さらにチークは薄くして、その上でハイライトをしっかり入れることで“透明感を出すこと”にもこだわっています。イベントでは初出しのコスプレで、まだまだ完成度は高められると思っているので、衣装、ウィッグ、メイクなど、すべての要素にこだわってクオリティアップに励みます」(『七つの大罪』エリザベス・リオネス/つかささん)

『七つの大罪』エリザベス・リオネス/つかささん
『七つの大罪』エリザベス・リオネス/つかささん

QJWebでは今後も、全国各地で実施されるさまざまなコスプレイベントに取材参加し、レポート記事を作成していく。連載形式で順次アップする予定なので、こちらもご期待いただきたい。

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ソムタム田井

(そむたむ・たい)ライター兼カメラマン。コスプレ文化の研究家として、『ORICON NEWS』『まんたんウェブ』『WebNewtype』『ファミ通.com』『Movie Walker』など、多数のWEBサイトや書籍に寄稿。コスプレイベントの企画やキャスティングを担当しつつ、世界コスプレサミット『Co..

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