『鬼滅の刃』甘露寺蜜璃や『ドラゴンボール』セルなど『少年ジャンプ』コスプレイヤーたちのこだわり「そのまま再現すると人が着るのは物理的に無理が生じるので…」

世界最大規模のアニメの祭典であり、3月22日、23日に東京ビッグサイトで開催された『AnimeJapan 2025』。同イベントで『週刊少年ジャンプ』掲載作品のキャラクターに扮したコスプレイヤーたちにインタビューを実施。“衣装やメイクに対するこだわりポイント”を聞いたレポートをお届けします。
コスプレイヤーに聞いた“衣装やメイクに対するこだわりポイント”
コスプレイベントといえば会場を彩るレイヤーたちの衣装を通して、その時期に旬のアニメやマンガ、ゲームなどを分析できるところも参加する上での醍醐味のひとつ。2025年も全国各地でさまざまなコスプレイベントが開催され、いずれも大盛り上がりとなっている。
そうしたイベントに興味はあるもののまだ参加したことがないという方に向けて、本稿では今年行われたコスプレイベントをプレイバック。取材時に撮影させてもらったレイヤーたちの写真を掲載しつつ、それぞれに聞いた“コスプレに対するこだわりポイント”と併せて紹介する。
ここでピックアップするのは、世界最大規模のアニメの祭典として知られる『AnimeJapan』の最新回であり、3月22日、23日に東京ビッグサイトで開催された『AnimeJapan 2025』に参加していた、『週刊少年ジャンプ』掲載作品のキャラクターに扮するコスプレイヤーたち。
コスプレイベントではおなじみの『ONE PIECE』をはじめ、現在、シリーズ作が続々リバイバル上映され、“無限城編”三部作の第1章が7月18日より公開予定の『鬼滅の刃』、同じく7月よりテレビアニメの第2クールが放送開始予定の『SAKAMOTO DAYS』など、人気作品のキャラクターが一堂に集結。
さらに、『ドラゴンボール』に登場する敵キャラクター・セルの第1形態のコスプレで参加していたコスプレイヤーもいて、それぞれに撮影のための長蛇の列ができていたのが印象的だった。
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「蜜璃ちゃんは初めて見たときから大好きなキャラクターだったので、コスプレができてうれしいです。今回は蜜璃ちゃんのかわいらしさを表現したくて、チークを濃いめに入れてみました。それと大きな目も特徴的なポイントなので、下まつ毛を強調することで目の印象を強めてみたつもりです。ウィッグはまだまだ改善の余地があるので作り直して、また別のイベントで再挑戦したいです」(『鬼滅の刃』甘露寺蜜璃/秘桃みらなさん)

「今回こだわった点はふたつあります。ひとつ目は全体のバランスです。原作のデザインをそのまま再現すると、人が着るのは物理的に無理が生じるので。手袋や靴の指先を延長したり、各所の大きさを調整したりして、バランスは崩さないようにしつつ着られるシルエットに仕上げました。そしてふたつ目は、できる限り着やすく、動きやすくするために、目の部分にはメッシュフィルターを使ったり、口や耳の箇所にはスリットを入れたりしたことです。間接箇所も曲げやすいように、広めに隙間を開けて制作しました」(『ドラゴンボール』セル/霧崎さん)

「ナミさんはスタイル抜群のキャラなので、少しでもその体型を再現できるように体作りとダイエットをがんばりました。今回の衣装は自作で用意したものなんですけど、スタイルをよく見せるために、体にぴったりのサイズで制作しています。左肩のタトゥーは大きさや色味にこだわって忠実に再現しているので、こちらにも注目してもらえるとうれしいです」(『ONE PIECE』ナミ/ちょこさん)

「このコスプレではウィッグにこだわりました。ハイライトを入れて、ロビンのクールな雰囲気を表現してみたんですけど、なかなかいい感じに仕上がったので、個人的にも気に入っています」(『ONE PIECE』ニコ・ロビン/カミKamiさん)

「大佛ちゃんは『SAKAMOTO DAYS』がアニメ化する前から大好きなキャラクターだったので、どうしてもこのタイミングでコスプレをしたくて。衣装はすべて自作で用意したもので、ヴェールも原作の雰囲気を忠実に再現するために、生地や色味にこだわって制作しました。電動丸ノコは構えたときにかっこよく見えるように、やや大きめのサイズで作成していますが、軽い素材を使っているので、重さを気にせずに自由にポーズを取れるようになっています」(『SAKAMOTO DAYS』大佛/りんごさん)

「今回は衣装と武器の制作をがんばりました。また、大佛は一見クールなようで、マイペースかつ幼い一面もあるところが魅力的なキャラなので、撮影時にはそうした内面も感じ取ってもらえるように表情の作り方も意識しました。次に大佛のコスプレをするときは、電動丸ノコの刃の部分が回転するように改造して、豪快な戦闘スタイルを再現した写真も撮っていただけるようにしたいです」(『SAKAMOTO DAYS』大佛/やんやんさん)

「神々廻はシンプルなビジュアルのキャラクターなので、“アニメのキャラ”としてではなく、実写化したときの姿を想像してコスプレをしました。特徴的なアゴの傷にはタトゥーシールを採用。透過を薄くすることで地肌になじませて、古傷感を出してみました。神々廻はテレビアニメ第2クールで大活躍する(はず)のキャラクターなので、コスプレ界隈でも彼の人気が上昇することが今から楽しみです!」(『SAKAMOTO DAYS』神々廻/水瀬アレルさん)

QJWebでは今後も、全国各地で実施されるさまざまなコスプレイベントに取材参加し、レポート記事を作成していく。連載形式で順次アップする予定なので、こちらもご期待いただきたい。