「全員、本人そっくりなんです」日向坂46・正源司陽子が四期生との映画撮影でつかんだもの
日向坂46に四期生として加入し、年少メンバーながらユニークで前向きなキャラクターで人気を集めてきた正源司陽子。今やグループの中心的存在へと成長し、今年5月にリリースされた『君はハニーデュー』では初のセンター、『絶対的第六感』では藤嶌果歩とのWセンターを務めた。
名実ともにグループの顔となり、ますます輝きを放つ彼女が次に挑んだのは、四期生全員が11人の女子高生を演じる映画『ゼンブ・オブ・トーキョー』(10月25日公開)の主演。明るくアグレッシブでどこか本人にも似た主人公・池園優里香を演じるにあたり、彼女は日常の中に「池園優里香」というキャラクターを取り込んでいったという。幼少期から演技に憧れていた正源司陽子が語る、初めての映画撮影の思い出。
発売中の『Quick Japan』vol.174では、アザーカットとともに『君はハニーデュー』で初のセンターから本作での主演について、激動の半年間について語ったインタビューを掲載している。
正源司陽子
(しょうげんじ・ようこ)2007年生まれ、兵庫県出身。日向坂46のメンバー。グループ11thシングル『君はハニーデュー』で自身初のセンターに抜擢され、12thシングル『絶対的第六感』では藤嶌果歩とのWセンターを務める
物語の表現に惹かれた幼少期
──ブログにも書かれていましたが、お芝居は昔から好きだったんですよね。
正源司陽子(以下、正源司) 実は昔から演技に興味があったので、いつかこういう機会があったら挑戦してみたいと思っていたんです。だから今回、お話をいただいたときから本当にうれしくて。
──どんな作品がきっかけだったんですか?
正源司 子供のころに両親と友達の家族と一緒に、近くの市民ホールでやっていたミュージカルをよく観に行っていたんです。着ぐるみが歌って踊るような子供向けの公演なんですけど、そこで物語の表現の仕方や、誰かになりきってその人の人生の一ページを切り取る見せ方にすごく惹かれて。いつかミュージカルや映画に出てみたいなと思っていました。
──映画も好きだったんですね。
正源司 祖父母と観に行った『母をたずねて三千里』にすごく感動して。表情や話し方一つひとつに心をわしづかみにされた経験は、今でも覚えています。
──人前に立って表現をするという部分では、アイドルもお芝居と近い部分もありますか?
正源司 そうですね……もちろん表現という部分では近い部分はあると思うんですけど、アイドルはみなさんを元気づけたり、癒やしを求めてくださる方に向けて寄り添う部分もあるじゃないですか。でも今回の演技は等身大でリアルな人間を演じなきゃいけないので、そこは違いました。
同期だからこその空気感が伝われば
──そして今回初めての映画撮影となったわけですが、主役を演じるプレッシャーもありました?
正源司 正直、けっこうありました。私が演じる池園はいろんなグループに会いに行くシーンが多いんですけど、表情や仕草の一つひとつでそのときの心情を表現できるのかな、というところは悩みました。初めての演技で、自分がカメラにどう映っているのかわからない不安もありましたし。普段のライブでも、パフォーマンスをしているときの自分のイメージと、映像で見る自分のイメージが違うことはよくあるので……。
──自分の中でのイメージどおりにいかないこともある。
正源司 そうですね。もっと苦しい表情をしているつもりだったのに、映像で観ると笑顔が強いなあ……と思ってしまったり。そういうところはまだまだ未熟なんだと思います。
──ただ、今回は四期生全員での撮影ということで安心できた部分もあるんじゃないでしょうか。
正源司 そうですね。撮り終わったあとも「このシーンめっちゃおもしろかったよね!」とか「あのセリフ、笑いをこらえるの大変だったんだけど!」って大盛り上がりでした。みんなで感想を言い合うのが楽しかったです。演技すること自体はほぼ全員初めてでしたけど、解放的な気持ちでがんばれたのはやっぱりまわりのみんなの力が大きくて。同期だからこその空気感も、作品の中で伝えられたんじゃないかと思います。
──たしかに、みなさんの素に近い関係性も出ていた気がします。
正源司 制作前にインタビューもあって、それぞれのキャラクターに合った役を作っていただいたんですけど「ほぼ本人じゃん!」って感じの子も多かったので、すごくやりやすかったです(笑)。
──特に思い出深いシーンはありますか?
正源司 花里深雪役の平尾帆夏と満武夢華役の平岡海月とカフェでご飯を食べている途中で、私がお手洗いに行くシーンがあるんですけど……。枡谷綾乃役の小西夏菜実に出会ったらまずい、という状況だったので私がトイレに行こうとするのを花里が阻止するシーンがあって。そのシーンで、わざと平尾が鼻を詰まらせた声でセリフを言ったところが本当におもしろくて(笑)。本番ではギリギリ我慢できましたけど、リハのときはずっと笑いをこらえるので必死でした。
コミカルだけどグッとくる青春ストーリー
──正源司さんも自身も、今回主演を経験して成長した部分はありますか?
正源司 今回の撮影では自分の中でたくさん準備もできましたし、監督の熊切(和嘉)さんをはじめスタッフのみなさんが丁寧に演技指導もしてくださったので、演技の面では上達したと思います。特に役作りとかカメラへの映り方の部分は初めての経験だったので、すごく細かいところまで教えてもらいました。
──熊切監督からはどんな指導を受けました?
正源司 「とにかく自分の中でキャラクターへの解像度を高めていくといいよ」と言ってもらって。その場その場で自分の中の池園のイメージを練って、監督と一緒に答え合わせをしていくようなかたちで撮影していきました。もちろん監督だけじゃなくて、ほかの出演者やスタッフの方々ともキャラクターへのイメージをすり合わせることが大事だということも教えていただいて。そういう細かい部分が物語の構成上すごく重要になってくるので、歩き方とか立ち方のような目に見える部分だけじゃなくて、「池園の好きな色は?」とか「好きなおかずは?」とか、カメラには映らない部分の役作りも日常の中に取り込んでいきました。
──そこまで徹底して役作りをしたんですね。
正源司 自分の中に池園を入れて、お芝居の最中でも「池園だったらこう思う」というのが自然に出るようになりました。だから撮影が終わったあともしばらく、自分の中の池園が抜けませんでした(笑)。
──ほかの登場人物たちも、本人のキャラクターが存分に発揮されて生き生きしていますよね。
正源司 カフェでの平尾や平岡もそうですけど、四期生それぞれにコミカルなシーンが盛りだくさんで……羽川恵役の藤嶌果歩と辻坂美緒役の竹内希来里のかけ合いもおもしろくて、自分が出ていないシーンも見ていて笑っちゃうほどでした。もちろん、グッとくるシーンもあるので普段の姿とのギャップも楽しんでいただきたいです。
『ゼンブ・オブ・トーキョー』
2024年10月25日(金) TOHOシネマズ日比谷 ほか 全国ロードショー
出演:正源司陽子、渡辺莉奈、藤嶌果歩、石塚瑶季、小西夏菜実、竹内希来里、平尾帆夏、平岡海月、清水理央、宮地すみれ、山下葉留花
監督:熊切和嘉
脚本:福田晶平、土屋亮一
配給:ギャガ
(C)2024映画「ゼンブ・オブ・トーキョー」製作委員会
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