「身体のラインが出る衣装をかっこよく着こなしたい」峰不二子やラムちゃんに扮するレイヤーたちに聞いた“コスプレのこだわり”

2024.8.19
(左から)美羽えりさん、にいな+さん、しのよしのさん

文・撮影=ソムタム田井 編集=森田真規


5月12日に、大阪・でんでんタウンにて開催された『日本橋ストリートフェスタ2024(以下、ストフェス)』で、新旧さまざまな人気作品のキャラクターに扮したコスプレイヤーたちに、“衣装やメイクに対するこだわりポイント”を聞いたレポートをお届けします。

コスプレイヤーに聞いた“衣装やメイクに対するこだわりポイント”

コスプレイベントといえば会場を彩るレイヤーたちの衣装を通して、その時期に旬のアニメやマンガ、ゲームなどを分析できるところも参加する上での醍醐味のひとつ。2024年も全国各地でさまざまなコスプレイベントが開催され、いずれも大盛り上がりとなっている。

そうしたイベントに興味はあるもののまだ参加したことがないという方に向けて、本稿では5月に行われたコスプレイベントをプレイバック。取材時に撮影させてもらったレイヤーたちの写真を掲載しつつ、それぞれに聞いた“コスプレに対するこだわりポイント”と併せて紹介する。

ここでピックアップするのは、でんでんタウン(大阪市浪速区)にて5月12日に開催された『日本橋ストリートフェスタ2024(以下、ストフェス)』に参加していたコスプレイヤーたち。

その中からアニメ作品のコスプレに注目してみると、イベント開催時期に放送していた『うる星やつら』や現在放送中の『転生したらスライムだった件』をはじめ、『ルパン三世』『グラップラー刃牙』『遊☆戯☆王』といった新旧さまざまな人気作品のキャラクターたち(に扮したレイヤー)が集結。それぞれに撮影のための長蛇の列ができていたのも印象的だった。

「一番こだわったのは、横髪のくるんっとなっているところの再現です。ウィッグセットはあまり得意ではないので、いつも以上にがんばって整えました。それと今回は身体のラインがはっきり見える衣装なので、きれいに着こなせるように体型維持はもちろんポージングも研究しています。しっかり練習してきたこともこだわったポイントのひとつです」(『ルパン三世』峰不二子/美羽えりさん)

『ルパン三世』峰不二子/美羽えりさん
『ルパン三世』峰不二子/美羽えりさん

「メイクに関しては、まつ毛がピンク色のキャラクターということで、マスカラやアイライン、アイシャドウなど全体的にピンクを使って仕上げました。それと今回はお腹の出る衣装だったので、腹筋は鍛えすぎず、でも適度に引き締まるように加減をしながら絞ってきたこともこだわったポイントです」(『転生したらスライムだった件』ミリム・ナーヴァ/神月れむさん)

『転生したらスライムだった件』ミリム・ナーヴァ/神月れむさん
『転生したらスライムだった件』ミリム・ナーヴァ/神月れむさん

「私自身はコスプレ初心者で、造形どころか衣装も作れない状態だったので、今回はフルオーダーで制作していただきました。ブラック・マジシャン・ガールは帽子の造形が特徴的なキャラなので、原作に忠実なシルエットで再現してもらえてとても満足しています。これから衣装制作も勉強して、来年の『ストフェス』には自作のコスプレ衣装で参加するのが目標です」(『遊☆戯☆王』ブラック・マジシャン・ガール/にいな+さん)

『遊☆戯☆王』ブラック・マジシャン・ガール/にいな+さん
『遊☆戯☆王』ブラック・マジシャン・ガール/にいな+さん

「少しでもラムちゃんらしさを再現できるように、角は公式に発売されているクリップ状のものを使いました。衣装をきれいにかっこよく着こなせるように身体を絞ってきたことも、こだわったポイントのひとつです」(『うる星やつら』ラム/石田柚希さん)

『うる星やつら』ラム/石田柚希さん
『うる星やつら』ラム/石田柚希さん

「『ストフェス』は街中でのイベントなので、通りがかった人にも笑ってもらえるようなコスプレをと思い、バギー船長にチャレンジしてみました。キャラの特徴である“ハデさ”を体現できるよう、メイクはもちろん帽子やコートの造形にもこだわったので、雰囲気やシルエットは寄せられたんじゃないかなと思うんですけど、いかがでしょう?」(『ONE PIECE』バギー/しのよしのさん)

『ONE PIECE』バギー/しのよしのさん
『ONE PIECE』バギー/しのよしのさん

「花山薫は原作でも特に好きなキャラクターなのでコスプレに挑戦してみました。自分はかなり身体が大きいので、衣装はフルオーダーで作ってもらって、その上でさらに手直しもして、こちらの形に落ち着きました。花山といえば傷だらけの顔が印象的ですが、そこだけでなく全身で“花山らしさ”を表現したかったので、ポージングもインパクト重視で、写真越しでも圧が伝わるような仕草を意識しました」(『グラップラー刃牙』花山薫/ジグさん)

『グラップラー刃牙』花山薫/ジグさん
『グラップラー刃牙』花山薫/ジグさん

QJWebでは夏休みシーズンも、全国各地で実施されるさまざまなコスプレイベントに取材参加し、レポート記事を作成していく。連載形式で順次アップする予定なので、こちらもご期待いただきたい。

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ソムタム田井

(そむたむ・たい)ライター兼カメラマン。コスプレ文化の研究家として、『ORICON NEWS』『まんたんウェブ』『WebNewtype』『ファミ通.com』『Movie Walker』など、多数のWEBサイトや書籍に寄稿。コスプレイベントの企画やキャスティングを担当しつつ、世界コスプレサミット『Co..

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