ウイルスが阻む状況のなかで言葉は
俳句は座の文芸である。
たった17文字について、大の大人が何十分も、「も」が気に食わないだの、「嵌め殺し」がよいだの、あーだこーだと議論する。
緊急事態だと宣言されたヒリヒリした世界で、直接的実利的になんの役にも立たないことを、延々と会話している。
人と人とが近づくことをウイルスが阻む状況のなかで、言葉は、届く。
そして、それが世界の見え方をちょっと変える。
窓を見て、渡り鳥を想像する。空き地を見つけて、そこに光を感じる。不要不急の水餃子を食べたくなっている。
そういった想像力をドライブするちょっとした何かが、人間にも穴人間にも必要だ。
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お知らせ
『東京マッハオンライン』第24回の模様を『東京マッハ』公式YouTubeで公開中。
(4/15〜19の期間限定公開)次回『東京マッハオンライン〜晩春の地上の君の部屋で会おう』の開催決定。
5月3日(日)21:00からYouTubeにてライブ配信、ゲストは海猫沢めろん(作家)
参加方法など詳しくは、『東京マッハ』Twitterで。