オードリーの「好きぃ~」が詰まった『ヒルナンデス!』卒業ロケに、マヂラブ野田「『だが、情熱はある2』を観てるみたい!」

オードリー

文=てれびのスキマ イラスト=おさく 編集=森田真規


テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『ヒルナンデス!』(6月28日放送)

オードリーが約12年間にわたるレギュラーを卒業ということで、富田望生をゲストに迎えた「コスパ隊が行く!」と「ナンチャン×オードリー ドライブ旅」の2本立て。合間のスタジオ部分も春日とマヂカルラブリー野田による「マッチョブラザーズ文字当てクイズ」、「春日の名曲♪鼻歌クイズ」など、「この場にオードリーのすべてを置いていこうと思います」と若林が言うようにオードリー一色。

ドライブ中、南原に「お前の武器は何?」と聞かれ、「大きな声、筋肉、丈夫」と答える春日。3つとも体系だと笑われ「言語化できない」と春日が言うと、南原「芸能人ってそれじゃん!」。

若林がその都度悩みを吐露する一方で、泰然とした態度の春日が「器がでかい」などと評価されることに不満を漏らす若林に、「うちもそう。全部ウッチャンが持っていく」と笑う南原。「最初ふたりでピンクベスト着てたんですけど、それでも春日にしかヤジが飛ばない。春日は華なんだろうなって」と若林が回想すると、南原「春日にはね、華がある」。

月島で柚子胡椒もんじゃを頼んだ一行。「本当は『もち明太チーズ』が一番おいしいんだけど、テレビだし……」と若林が言って、春日が「だとしても言わないでくれ」とツッコむと、「恥ずかしがってるのよ。ひと言、言いたくなるタイプ。まだちょっとナナメなのよ」と笑う南原。それに若林「もうロケできない。急所を突かれた(笑)」。

12年間、南原がふたりを見守ってきた感じがよくわかってステキなやりとりの連続だった。ちなみに若林唯一の持ちギャグ「好きぃ~」は、2020年7月15日に初披露以来、番組では137回言ったそう。意外と最近から。

旅の最後はアメフトのキャッチボールをしながら、「エピソードトークがいい尺でおもしろい」(春日)、「ちょっとずつおもしろくなってきた」(若林)などと互いのいいところを言い合うことに。

そしてラストは「春日をここまで連れてきてくれた」(春日)、「若林にここまでついてきてくれた」(若林)で「タッチダウン!」。オードリーの「好きぃ~」が詰まった最高にトゥースな光景。マヂラブ野田「『だが、情熱はある2』を観てるみたい!」。

『あちこちオードリー』(6月28日放送)

ゲストは、海外留学中の光浦が夏休みで帰ってきたオアシズ。かつては「全員が敵に見えていた」「カメラが全部ロケット砲に見えた」と言うほど戦ってきたが、カナダに行って「30年近くこの世界に執着してたのに、1カ月くらいでもういいや」と思ったという。「自分はこんなにフレンドリーな人間だって思わなかった」と語る光浦の現在の親友は30歳のコロンビア人。

「人間って多面性があって、私がやっていた(クソババア)キャラはけっしてウソじゃないけど、80%に引き伸ばしていた感じがあって、クソババアはいまだにあるけど、40%くらいになって、今まで長いこと閉じてた人格が広がったかな」と言うと、大久保も「それ(テレビのキャラ)のほうの時間が長くなってきてるから、それ(きついこと)を言うほうの私になってる」と、本当の自分がわからなくなっていると語る。

ちなみに以前この番組でも話題に上がった光浦が金髪にした話は、実は白髪をそのままにしていただけだったという。光浦の空気感に影響されてか大久保を含めふたりとも自然体で話していて、若林が「話を聞くだけでも少し楽になるね」と言っていたように、すごく心地よかった。

光浦は若林を「ネガティブの層が分厚いんだけどコアはポジティブな人」と分析。春日はその逆だと。若林「俺もずっとそう思ってて、見たことないもん。エンディングで勇敢に前出てる春日(笑)」。

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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2023年のテレビ鑑賞記録。

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1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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