「眠れる奇人」ウエストランド河本がさんまの前でした“暴挙”と、タモリの前でしようとしたとんでもない“計画”(てれびのスキマ)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『さんまのお笑い向上委員会』

向上ゲストは引きつづき、さや香。

前週は「とてつもなく仲が悪い」と言われるも、「仲が悪いことをそんなに悪いこととは思ってない」(新山)、「仲よすぎるほうが違和感ある」(石井)とまったく意に介さない。

新山は、結婚したことも「よしもとと世間に公表するのはこの日にしましょって決めたので、僕の中で(石井は)世間なんで」と、石井に6カ月間言っていなかったことなどを明かしていた。

ロケの本番中にもケンカしたことがあるという話には、それまでは仲悪くてもいいというスタンスだったさんまが一転し「本番中はあかんわ」とさや香を注意した。

「人間性は嫌いだけどおもしろさは認めている」「演じる力はある」とお互いに笑いの才能は認め合うふたりに対し、今回のクレームゲストはHGとコロチキ。東京で活躍するためにはキャラが必要と主張し、ナダルがギャグを見せていく流れに。

そんなナダルの言動にいちいち笑ってしまうさんまに対し、「甘やかし過ぎ!」とひな壇の芸人たちが抗議。西野も「僕たちの単独ライブのお客さんより笑ってくれる」と言うと、さんま「確かにツボやねん」。

ここからナダルがさや香にギャグを伝授するというところで、CM前の煽りテロップが「混ぜるな危険……怪人と奇人」。

怪人・ナダルは理想のツッコミが「パワーツッコミ」だと言って、西野相手に実演しているところに、それまで鳴りを潜めていたウエストランド河本が突如動き出す。

河本は無言のまま、セットに立てかけていた大きなサーフボードを抱え、それでナダルを殴打し、薄ら笑いを浮かべる。そこにつけられたテロップは「眠れる奇人がお目覚め」。これにはさんまも含めスタジオ騒然。

そんなカオスな展開に「大阪います、もう東京来ないんで」と言う石井。ナダルが「これが東京の笑い」と言うと、さんまは真顔でツッコむ。「ちゃうわ、アホ!」。

『霜降りバラエティ』

ウエストランドとの『M-1』王者対談の後編。

前回は『M-1』を振り返り、優勝直後に泣いた理由を「涙もろい。『M-1』好きなんですよ。『アナザーストーリー』も好きだし、毎年PVの曲が何になるかも楽しみ」と言って、『アナザーストーリー』でも泣いたと語っていた河本。

数々の奇行も明かされ、せいやが「静のナダル」と評していた。

今回はそれぞれの年表を見ながら、これまでの歩みを振り返る。霜降り明星結成の年に『いいとも』レギュラーに抜擢されたウエストランド。「極秘オーディション」があったそうで、ネタをやらず、『いいとも』でやっていたようないろんなコーナー企画をやったという。

「なんのオーディションなんだろうと思ったら、数日後、社長から電話かかってきて、事務所行ったら『いいとも』レギュラー決まったからって。最近聞いた話だと、そのときいたADさんが3組選んだって」と抜擢の経緯を語る井口。

このとき選ばれたのが、パンサー、アルピー、ウエストランドと、今大活躍している3組だから、ADの見る目は正しかったということだろう。タモリは、井口が緊張してトイレに行ったら隣で「わっ!」とやってくれたり、分け隔てなくお茶目にイジってくれたそう。

その「グランドフィナーレ」では、河本がまさかの“計画”を画策していたことを明かす。「僕は尾形さんと最後まで(生放送で)ちんこ出すかって相談してた。尾形さんもああいう人だから、芸人辞める覚悟で伝説残すかって。それで田舎に引っ込もうかともよぎった」と。

「眠れる奇人」、眠ったままで本当によかった。

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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2021年のテレビ鑑賞記録。

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1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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