テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。
『くりぃむナンタラ』
別室にいる芸人たちが、出演者の言動を遠隔操作する「人間インストール」が1年ぶりに復活。上田が遠隔操作するのは櫻坂46の小林由依、有田が武元唯衣、マヂラブ野田が井上梨名、くっきー!が大園玲を、それぞれ担当。彼女たちは、森田がMCでモグライダー、ジャングルポケットがパネラーの偽番組に参加。
本番前、有田が指示する武元は「今日ってMCは誰ですか?」とかまし、本番開始後も「今日は東ブクロさんは?」などとぶっこむ。自己紹介のとき、くっきー!からの「織田無道でございます」という指示を聞き間違えて、「横断歩道でございます」と大園。その場の芸人たちはもちろん、別室の芸人までを困惑させていたのがおもしろかった。自己紹介だけで20分を費やし、森田「MCってこんなムズいの?」。
最初のコーナーは「お笑いクイズ」。やはり「人間インストール」は、以前ハネた「プロレスクイズ」のように「なんでこの人がこんなことを知ってるの?」となるクイズ形式が一番合っていておもしろい。この時点で大園は、NSC大阪13期の騎兵隊が好きなど、この時期の大阪芸人に詳しいとか、武元はぱーてぃーちゃんやフワちゃんのような今風のお笑いが好きな一方で、なぜかオードリーは知らないという知識の偏りがあるだとか、井上は「げんしじん事務所(のライブ)に通ってました」とアングラ芸人に詳しいといった、指示する芸人が反映されたキャラクターがしっかりできあがっている。上田の指示する小林は一歩引いて、ここぞというときに鋭いたとえツッコミをしている。
太田が「思ってた番組と全然違う」というように、深いお笑い知識で芸人たちを圧倒する櫻坂の面々。それでもモグライダーはなんとか食らいついていくが、ジャンポケはまったくついていけない。小林「ジャンポケさんボタン押さないんでボタン下げてもらっていいですか?(笑)」。大喜利のコーナーでも、絶妙なたとえや被せを駆使する高度な大喜利で芸人たちを圧倒。森田「櫻坂ってこんな手練ばっかり?」。
最後にネタバラシされ「ぜんぶ合点がいったわ!」「逆に安心したわ。櫻坂がこんな子たちじゃなくてよかった」と森田。太田が「くっきー!さん、『横断歩道』って何かだけ教えてもらっていいですか?」と、最初の大園の自己紹介にずっと疑問を持っていたのもおもしろかった。くっきー!「こっちもすっごいテンパったのよ(笑)」
『ガキの使い』
17回目となる「山-1グランプリ」。いぬやスパイシーガーリックといった実力派もネタを披露する中、遂に登場した虹の黄昏。ネタのタイトルは「最初にやること全部言っちまうアクション アルプスの少女ハイジがマブダチのクララを鼓舞するためあえてディスり、それに刺激されたクララは怒りながら布袋寅泰と吉川晃司のユニットCOMPLEXのBE MY BABYを口ずさみながら自力で立つことに成功しその喜びを2人で分かち合おうとハグしようとするもハイジはあの往年の格ゲー餓狼伝説テリー・ボガードの必殺技バーンナックルをカウンター気味に浴びせその衝撃でクララは浜崎あゆみのロゴマークに変形してしまうって話!」。虹の黄昏らしい、実に完璧なネタだった。
そんな中で強烈なインパクトを残したのは、吉本の男女コンビ・マリーマリー。松本が「アホやこいつら」と突っ伏して笑い、方正は泣きながら爆笑。こういうコンビが“発見”されるのが、やはり「山-1」の醍醐味。
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