写真を撮ることにこだわりを持つアーティストやお笑い芸人による連載「QJWebカメラ部」。
土曜日はアーティスト、モデルとして活動する森⽥美勇⼈が担当。2021年11⽉に⾃⾝の思想をカタチにするプロジェクト「FLATLAND」をスタート、さらに2022年3月には自らのフィルムカメラで撮り下ろした写真をヨウジヤマモト社のフィルターを通してグラフィックアートで表現したコレクション「Ground Y x Myuto Morita Collection」を発表するなどアートにも造詣が深い彼が日常の中で、ついシャッターを切りたくなるのはどんな瞬間なのか。
人生の楽しみのひとつ
第3回目。今回は僕がディレクターを務めるプロジェクト「FLATLAND」についてお話しします。
まず初めに僕は、その人の“個性”というものが輝く瞬間をみつけることにおそらく物心ついたころからハマっています。
その人が持つリズムやアプローチ、ボリューム、捉える角度、温度感など要素は数え切れないほどありますが、そういったさまざまな感覚をキャッチしながらコミュニケーションを取り、お互いの時間に光を感じることが僕の人生の楽しみのひとつです。
パリでひとり旅をしたときはいろんな国のダンサーと出会い、ひとつの音楽でそれぞれの音の感じ方や捉え方を共有して踊り明かしたり。障がい者が集まるダンススクールでは自分に素直なそれぞれの表現の純度に心動かされたり。
そんな経験を重ねていくうちにふと、こんな出会いやときめきの瞬間をカタチにしてみたいという思いが芽生え始めました。
そして立ち上げたプロジェクト「FLATLAND」は目の前のつながりから生まれた光をカタチにして共有し、フラットに感じ合えるような場でありたいと思い名づけました。
第一弾では、伝えたい言葉を自分の文字で綴ることの温もりと大切さを想いに“レターポスター”を作りました。
現在は第二弾を制作中。
自分の目に映った素敵な方々に声をかけて、また新たに見つけた光をカタチにしています。
加賀翔(かが屋)、中山莉子(私立恵比寿中学)、セントチヒロ・チッチ(BiSH)、長野凌大(原因は自分にある。)、林田洋平(ザ・マミィ)、森田美勇人が日替わりで担当し、それぞれが日常生活で見つけた「感情が動いた瞬間」を撮影する。
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