新曲「クラブ」のMV撮影を地方ライブで行う予定が……
監督が持ってきてくださったプランは4つ、最終的にふたつ+αに絞られました。ここでは簡略化のため最後の2プランをまとめます。基本はドキュメンタリーとライブの比重の変化、といったところでしょうか。
- A-tofubeatsドキュメンタリー~後半少しドラマっぽくなる
- A’-tofubeatsドキュメンタリー(地方ライブでの演奏も実際に収録)
- B-ドラマっぽい仕上がりで(ただこちらの予算的にこれはちょっと厳しいかも)
Aプランは一見tofubeatsが準備して機材を用意して出発、といったドキュメンタリーのようなのですが、最後はフロアにいる観客のひとりにクローズップされ、少しドラマ感の出る演出。A’は書いているとおりのストレートなドキュメンタリー。一方で地方での演奏などについて行くプラン。
Bプランは全編ドラマ仕立てでけっこう予算的には厳しい可能性が……といったエクスキューズ込みでしたが、クラブに行く女性と行かない女性を一人二役で描く、というプラン。自分としては当初「kiki vivi lilyさんの電話のパートとかは、本当にオフィス帰りの女性キャストが電話しながら丸の内の会社から帰ってるみたいな感じ」とかどうですか?と提案していたので、それに近いドラマもの、それこそ「Keep on Lovin’ You」などもそうですが、森さんの過去のMVのイメージに近い感じです。
予算の都合やプランを検討した結果、プランはA’に。実際に地方のライブについて行ってドキュメンタリーにする、みたいなビデオはなかったのでちょうどよいということに。味園ユニバースという関西屈指のロケーションでのライブも決まっていたので、ほかのいくつかの会場も候補に挙げつつ撮影の準備がスタート。
当時の日記にはこう書いている。
「『クラブ』MV打ち合わせ。現状のプランだとコロナウイルスでイベントが中止になるとけっこう厳しい。ただ心のどこかで中止になって工夫するプランもそれはそれでおもしろいかもなあ、と考える」
この時点でコロナウイルスによる影響は確実に拡大し始めていたとはいえ、まだギリギリどれかのイベントは開催されるだろうという感じだったのだが、打ち合わせの数日後には候補になっていたすべてのイベントが中止または延期に。日記に軽口を書いておきながら言霊の怖さを思い知るtofubeatsであった……。このピンチに監督が下した決断やいかに?
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デジタルミニアルバム『TBEP』
2020年3月27日配信
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