深川麻衣が語る“信念”と“後悔”「自分が正しい」と信じすぎることの危うさ
先日、今年の大河ドラマ『青天を衝け』の出演が発表され、1月29日からは主演映画『おもいで写眞』の公開が控えるなど女優として成長をつづける元乃木坂46の深川麻衣。
今回のインタビューは、深川本人が「好きな街」だという浅草で行われた。自分を見つめ直すきっかけになった緊急事態宣言下での生活や、人の意見を聞き入れる柔軟性と、自分の感覚に正直であることのバランスについてなど。まもなく、30歳という節目の時を迎える彼女の心中に迫ったインタビュー。本誌未公開写真も加えた、WEB特別版。
※本記事は、2020年12月25日に発売された『クイック・ジャパン』vol.153掲載のインタビューを一部再編集し、転載したものです。
できることを楽しもうと気持ちを切り替えた
──浅草の街歩きはいかがでしたか?
深川 久しぶりに好きな街に来るとリフレッシュになりますね。すごく楽しかったです。
──外に出られない時間が続きましたが、自粛期間中はどんな風に過ごされていましたか?
深川 なるべく家にいて、配信で映画やドラマをたくさん見ました。どこにも行けず、ずっとひとりだったので漠然と仕事のことは不安でしたね。昨年(2019年)は仕事がバタついていたので、2月になって目先のことがポカッとなくなってしまったときに「このまま仕事がなかったらどうしよう」と。人に相談することもなく悶々と考えました。だけど、その時期は自分だけが悩んでいるわけじゃないと思えたので、目の前のできることを楽しもうと気持ちを切り替えて、整理整頓や自炊をしていました。
大切な人生の選択は自分で決めたい
──2019年に撮影されていた主演映画『おもいで写眞』の公開が今月に決定しました。深川さんの役どころは、東京で挫折し故郷で遺影を撮る仕事をはじめた女の子。母親との葛藤から嘘が許せず、劇中かなり怒っていましたね。
深川 でも、監督には「もっと怒って」と何度も言われました。意思表示をはっきりする子だったので私も意識していたんですが、想像以上のものを求められて。一見、理由なく当たっているように見えたらどうしようと思いましたけど、過去の出来事がきっかけで白黒つけてしまう価値観が生まれたことを伝わるように演じました。
──以前TAMA映画賞で最優秀新進女優賞を受賞された際にお話を伺ったとき、深川さんはいい意味で自分の意志や欲がきちんとある方だなと思いました。意志を貫きながら、夢に向かって邁進していく役柄が本人と重なったように感じたのですが、どう思われますか?
深川 私も、転換期になるような大切な人生の選択は自分で決めたい、というのがあります。周りに流されて人のせいにしたくないし、後悔したくない。周りの人になんと言われようと意見を貫くこともあって、頑固なのかもしれません(笑)。でも、あそこまで怒ったことはないので、うらやましくもありました。思っていることが顔に出ちゃう生き方を私はできないので、素直な愛すべき子だなって。
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